内科(呼吸器・循環器・消化器・糖尿病外来・各種健診(入社・定期))
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DSPFestival ~笑いのある健康長寿社会を目指して~WEB講演会7月31日

ポジティブな心理社会的因子と糖尿病血管合併症の関係 大阪大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講師 片上直人先生
心理社会的因子と健康状態の関係
              心理社会的因子
          よくうつ ストレス     家族や友人の支援
           楽観性 幸福度  生活環境
           笑い           経済力 学歴

                      ↓
    心理行動医学的機序               精神生理学的機序
     
食事療法、運動療法、禁煙、節酒      視床下部下垂体副腎皮質系
    などセルフケア行動                交感神経副腎髄質系
                      ↓
                     健康状態
 
ポジティブな心理社会的因子は健康に対して促進的作用するのか?
              心理社会的因子
    ネガティブ因子        ポジティブ因子
    
抑うつ ストレス       幸福感 社会支援 楽観性 笑いなど・・
     ↓                ↓
    健康状態悪化       健康維持・改善?
    
虚血性心疾患
    糖尿病  など  
幸福感(人生を楽しんでいるレベル)と心血管疾患
心血管疾患のない日本人88175人対象とした12年間のコホート研究(JPHC研究)
男性では人生を楽しんでいるレベルが低いと心血管疾患の発症率や心血管疾患による死亡率が高い

楽観性と心血管疾患
楽観性(Optimism)=expectancy for future outcome
楽観性が高い人は
1問題を解決するために必要な他者との関係を構築できる
2健康について興味を持ち情報を収集する
3病気に罹患したときに、必要な治療について理解し、適切に実施する
4病気に対しての過剰な不安を示さない

2型糖尿病患者において楽観性が高く幸福度が高い人は、療養に必要な行動変容を起こしやすい
楽観的な人は心血管発症や心血管関連死のリスクが低い
楽観性が高い人は冠動脈バイパス術後の再入院率が低い
楽観性が高い人は頸動脈壁肥厚が抑制される

笑いのもつ健康効果
笑い=人とのコミュニケーションや出来事に対して面白いと認識したうえで起こる行動
面白いと思うという感情の変化と顔面の表情菌のみではなく笑い声を出すために体の筋肉を動かすといった身体活動の側面がある行為

コルチゾール、ドーパミン、エピネフリン等のストレス反応性の神経伝達物質の分泌を抑制する
炎症性サイトカインの抑制効果、疼痛抑制効果を持つ
NK細胞を活性化する
血管内皮機能を改善させる

笑いと糖尿病
毎日声を出して笑う人と比べて、ほとんど笑わない人は女性で1.84倍、男性で1.37倍糖尿病有病率が高い
糖尿病患者では、昼食後に単調な講義を聞いた時よりも、昼食後に漫才を観て大笑いしたときの方が、食後の血糖上昇が抑制されていた
講義 平均122.4mgの食後血糖上昇
漫才 平均 77.4mgの食後血糖上昇

笑いを用いた健康増進法とその効果
「笑い」は面白いと感じた時の本当の「笑い」でも運動としての「笑い」でもストレス緩和効果は同等である
笑いヨガなどの「笑い」を取り入れた運動では有酸素運動としての効果、ストレス緩和作用、参加者同士の交流を通じた
社会性の向上などが期待できる

「笑い」を取り入れた運動(笑いヨガなど・・)
  ↓                ↓
運動としての効果    ←   楽しいので継続できる
須知レス緩和作用        参加者同士の交流など社会性が向上する
   ↓               ↓
        健康増進効果

60歳以上の日本人において「笑い」を取り入れた3か月の健康教室への参加はHbA1C値と主体的健康観の改善をもたらした
社会的関係から得られる支援
家庭  宗教・信仰 仕事・職場 学校 友人 地域・近所付きあい  ←さまざまな社会的支援
社会的支援の内容と期待される効果
1道具的サポート :物質的、具体的な援助
2情緒的サポート :共感、傾聴
3情報的サポート :健康的な生活を送るための知識・情報の提供
4交友的サポート :一緒に行動することによる所属感の獲得
5妥当性確認   :行動の適切性や規範性の情報提供、フィードバック
                  ↓
    直接的・間接的に健康状態に影響を与える

  援助を行う人々のつながり 社会的ネットワーク
社会的的支援が充実している人の死亡リスクは低い
社会的的支援の不足は2型糖尿病の発症リスクを高める
社会的的支援の充実は、2型糖尿病患者において
  主観的健康度の改善
  自己効力感やアドヒアランスの向上
  健康的な食生活
  減量
  血糖コントロール改善    につながる

心理的社会的因子が血糖コントロールに及ぼす影響
            心理的社会的因子
  ↓ 楽観性が高く幸福度が高い人は行動変容をおこしやすい ↓ 精神生理学的機序など
    肥満患者の減量には社会支援が重要である

セルフケア行動
   ↓       笑いはHbA1Cを改善させる
           笑いうことで食後血糖が低下する
        

             血糖コントロール
          糖尿病における心血管疾患≒糖尿病大血管症

40-79才の日本人73424人対象とし、精神的ストレスと心血管症発症との関連を7.9年にのぼって追跡した
非糖尿武王患者においては、低ストレス者に比較してストレス者では1.27倍
糖尿病患者においては、低ストレス者に比較してストレス者では1.83倍 
心血管イベントの発症リスクが高い
22003人(糖尿病患者4090人非糖尿病患者17913人)の地域住民を対象として、抑うつ症状やストレスと心血管疾患発症・心血管死との関連を5.95年にのぼって追跡した(海外データー)
糖尿病患者においては、抑うつ症状なしかつ低ストレスの患者に対し、抑うつ症状ありまたは中―高ストレスの患者は1.53倍、抑うつ症状ありかつ中―高ストレスの患者は2.15倍も心血管死のリスクが高い
では心理社会的因子が細血管障害に影響を及ぼすか?
研究デザイン
大阪大学医学部付属病院通院中2型糖尿病患者40-79才   4年間前向き研究  343人

心理社会的因子
1幸せ度
2楽観性        LOT-R
3声をだして笑う頻度
4ストレスの程度
5社会ネットワーク
6社会サポートの6項目で評価

結果のみ
腎症発症リスクと各因子 メタ解析
幸せ度が高いこと、楽観性が高いこと、ストレス程度が少ないこと、社会ネットワークが強いこと、社会サポートが強いことは糖尿病腎症リスクの低下と関連する
糖尿病腎症の主たる危険因子と調整しても、幸せ度が高いこと、楽観性が高いこと、ストレス程度が少ないこと、社会ネットワークが強いこと、社会サポートが強いことは糖尿病腎症リスクの低下と関連する

2年目の中間解析
幸せ度が高いほどeGFRの低下は小さく、社会サポートが強い群ではeGFRの低下  は小さく、UACRの増加が小さい
年齢、BMIは幸せ度と相関し、女性の方が男性より社会サポートが強い割合が多い

    ↓
 腎症と関連するの心理社会的因子に性差がある可能性
社会ネットワークサイズと糖尿病合併症
オランダの2型糖尿病患者797人を対象に糖尿病合併症の有無と社会ネットワークサイズとの関連を横断的に検討した
社会ネットワークサイズ(N)  8.19           6.59           7.12
合併症なし(411人) 大血管症あり(217人)細血管症あり(254人)
大血管症や細血管症のある糖尿病患者は社会ネットワークが小さい

ポジティブな心理社会的因子
ポジティブな心理社会状態          良好な社会支援状況
毎日を楽しむ                  信頼ができる人がいる
楽観性が高い                  サポート体制がある
幸福度が高い
                      ↓
心理行動医学的機序               精神生理学的機序
食事療法、運動療法、禁煙、節酒      視床下部下垂体副腎皮質系
などセルフケア行動                交感神経副腎髄質系
                       ↓
                  血糖コントロール
                  大血管症(心血管疾患)
                  細小血管症

 

2021-08-02 05:30:47

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Web講演会 7月30日

ミトコンドリアの品質管理の向上を目指した糖尿病治療戦略 
久留米大学医学部内科学講座内分泌代謝内科部門主任教授 野村政壽先生

代謝恒常性の破綻
代謝           炎症
      
糖尿病
       老化
加齢による耐糖能低下のメカニズム
個体 
 ↓           運動量の低下  エネルギー過剰の食事内容
細胞・臓器      加齢に伴う体組成変化  骨格筋減少、脂肪組織の増加
 ↓           インスリン分泌の低下 インスリン感受性の低下
細胞         ミトコンドリア機能低下

ミトコンドリアダイナミクスとオートファジー
ミトコンドリアは生体の栄養状態(同化/異化)を感知し、常に融合・分裂のバランスを変化させ、動的にその構造を変化させている。このミトコンドリアダイナミクスは、エネルギー代謝(ATP産生)や慢性炎症に関与している。すなわちミトコンドリアダイナミクスは肝細胞においてエネルギーセンサーとして機能し、FGF21発現を介して、脂肪組織、骨格筋でのインスリン感受性を上げるなど全身の代謝調節を行っている。また、ミトコンドリアダイナミクスはオートファジーを介して自然免疫を制御し、その障害により慢性炎症が生じることを明らかにした。ミトコンドリアダイナミクスは代謝と炎症をつなぐ分子メカニズムである。
ミトコンドリア
ATP産生     ROS産生
↓            ↓
分化・増殖      DNA損傷・機能低下  (ミトコンドリアDNAは傷つきやすい)
↓            ↓
肥満 糖尿病     老化
   
 Trade-Offの関係
核ゲノムDNA          ミトコンドリアDNA
DNA
           ↓   DNA損傷  
DNA修復       ↓
          老化
核ゲノム品質管理       ミトコンドリア品質管

ミトコンドリア機能
1ATP産生
2Ca ホメオスターシス
3脂肪酸β酸化
4Innate Immunity(自然免疫)
5プログラムされた細胞死
6ミトコンドリアダイナミクス

ミトコンドリアの品質管理
生命活動に必要なエネルギーをつくる、活性酸素を消去する抗酸化酵素SODをつくる、寿命を迎えた細胞や損傷した細胞を取り除き細胞環境を正常に整えるなど、ミトコンドリアは私たちの健康維持に欠かせない重要な働きを担っているが、ミトコンドリアは決して不死身でない。細胞活動に必要なエネルギーをつくり出す過程では必ず活性酸素が発生し、同時につくり出す抗酸化酵素SODによってそのダメージを軽減することはできるが、完全に防ぐことは困難で、活性酸素の攻撃を直接受け続けるミトコンドリアは、時間の経過とともに衰え、質も下がり、働きの悪い「不良ミトコンドリア」に変化する。不良ミトコンドリアが細胞内で増加し、蓄積すると、細胞の働きに欠かせないエネルギー産生力がどんどん下がり、細胞機能が低下。また、不良ミトコンドリアの蓄積は、過剰な活性酸素の発生源にもなる。細胞には機能障害を起こした不良ミトコンドリアだけを選択的に分解・除去するミトコンドリアの品質管理システム「マイトファジー」が備わっている。 このシステムが正常に機能する細胞内は、必然的に質の高いミトコンドリアで満たされる。
ミトコンドリア分裂 →ERストレス 疲れたミトコンドリアがオートファジーされる
DRP1がミトコンドリアの分裂を促す DRP1ノックアウトマウスで分裂させないと 細胞死が増加 線維化が増加する

ミトコンドリア品質管理からみた糖尿病治療
ATPは炎症を惹起し、ケトン体は炎症を鎮静化する
βOHBは用量依存性にNLRP3インフラマソームを阻害
同化                  異化
インスリン               グルカゴン
肥満                  ケトン体 
    ATP↑                ↓ 
        →+ 
慢性炎症   (―)←
ミトコンドリアの品質管理を向上するためには異化と同化を繰り返す必要が・・・・
異化の時間を確保する必要がある
空腹時の代謝
グルカゴン/インスリン ↑↑
肝臓        FFA↑
糖新生        Acetyl CoA→ ケトン体 →脳
↓  
脳 糖供給        
マイトファジーによりアミノ酸を肝臓に供給 →TCAサイクルに 
空腹時のマイトファジーの役割は?
1空腹時の糖産生の供給
2ミトコンドリアの品質管理

食事療法/生活習慣を改善して同化と異化のバランスを保つ必要が
ツイミーグ錠500mgが2021年6月23日製造販売承認取得
メトホルミンとイメグリミンの構造式似ている
イメグリミンの多彩な抗糖尿病作用
              インスリン感受性↑ インスリンシグナル増強 糖取り込み促進(筋肉)
酸化ストレス↓   イメグリミン   肝 糖新生↓
  ミトコンドリア機能↑     膵β細胞機能↑  グルコース刺激インスリン分泌促進
                               β細胞アポトーシス抑制
 イメグリミン 作用
肝臓におけるミトコンドリア複合体1競合阻害作用ならびに複合体3蛋白質量・活性化回復作用 
mPTP開口しない(アポトーシス(―)
呼吸鎖複合体1のある程度の部分(競合)阻害 →合体3蛋白質量・活性の回復   活性酸素濃度低下 ↑
  ROS産生の低下                     
膵臓β細胞 NAMPTサルベージ経路↑NAD+↑→Caイオン動員→インスリン分泌↑

イメグルミンの作用機序
NAMPT(NAD+合成系酵素)遺伝子、ミトコンドリア呼吸鎖複合体1への作用を介して
膵β細胞におけるグルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す膵作用と、肝臓、骨格筋での糖代謝を改善する膵外
作用(糖新生抑制、糖取り込み改善)という2つのメカニズムで血糖降下を示す

国内臨床試験
第2相試験 用量反応検討試験 
イメグルミン1000mg(1日2回)群 1500mg(1日2回)群 
HbA1C  24週      0.51%減少   0.57%減少
副作用            特になし     胃腸障害15%
第三相試験 TIMES試験
単独試験 1000mg(1日2回)  24週で0.72%HbA1C低下 徐々にゆっくり下がってくる印象(dual作用?)
特にめだった副作用無し
長期併用試験  HbA1C
52週  単独 -0.46    SU -0.56%  αGI -0.85% グリニド -0.70 ビグアナイド -0.67%
     チアゾリジン -0.88% DPP4阻害剤-0.92% SGLT2阻害剤 -0.57% GLPRA -0.12%
ビグアナイド併用で消化器症状少し増えた SU剤で低血糖少し増えた
インスリン併用 -0.63% HbA1C 若干低血糖増えた

イメグリミンの課題と展望
基礎課題 抗糖尿病作用の全容解明 
     膵作用・膵外作用の分子機構
        ミトコンドリア作用の分子機構解明(品質管理)
臨床課題  安全性・有効性の確認  長期使用 高齢者 高度腎機能障害
      心血管・腎疾患への影響
   →日本人2型糖尿病治療におけるポジショニング

 

2021-07-31 05:30:00

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Web開催 第10回阪神呼吸器フォーラム 7月29日

呼吸器感染症に対する抗菌薬の適正使用~COVID-19の現状と対策を含めて~
東邦大学医学部 微生物・感染症学講座教授 舘田一博先生

前半部分のみ
感染者数・先週今週比の推移(全国・東京4月1日~7月28日)
全国 感染者数 7月1日急増 第5波へ
東京 感染者数  
7月28日感染者数3177人 入院者数 調整中4172人 急増

新型コロナウイルス 7/28 全世界 感染者数 1億9600万人 死者数 420万以上
1日当たりの感染者数 50万人  死亡者数 8000人
日本は 感染者数 85万7799人 死者数 15106人

コロナ感染経路
マイクロ飛沫>>飛沫>接触
新型コロナウイルスは唾液中に高濃度存在 唾液を介して自分のマイクロ飛沫を吸入して感染も

感染伝播 インフルエンザ 面で完全 倍々ゲーム 年間1000万人感染する
     新型コロナ   線で感染 一人が5人に
     そのうちの無症状者1人が5人に(クラスター (3密を介して)  1年半で80万人レベル

無症状者から広がるCOVID-19
軽微な症状からそのようにCOVID-19を疑うか?
倦怠感 体の痛み のどの違和感 鼻水 熱っぽい 寒気
検査体制の基本的な考え・戦略
1有症状者
2無症状者  攻めの検査・・・積極的・戦略的・集中的
   a 感染リスク及び検査前確率が高い場合
     クラスター発生時、医療機関や高齢者施設など
   b 感染リスク及び検査前確率が低い場合
     海外渡航時、スポーツ選手、文化、芸術など
     社会・経済を円滑に維持するため
     一般市民の安心のため

COVID-19検査 PCR検査 唾液でもOK
          抗原検査(定性) 鼻咽頭 鼻腔 〇 自ら鼻に入れて検体出すキットが有用になった
COVID-19発症前後で予測される検査結果
           発症前1週間  発症直後   発症後1週間     2週間   4週間  5週間
ウイルス量     上がり始める   ピークに上昇       ↓ほぼ0に
鼻咽頭PCR    上がり始める    ピークに上昇        陽性続く   やっと0に近くなる
IgG                       やや上がり始め ピークに上昇       しばらく高い
IgM                       やや上がり始め ピークに上昇       急降下していく

2021年 7月23日 コロナ禍での東京五輪の開幕
水際対策 バブル方式 無観客 矛盾したメッセージ・・・・・
バブル方式の限界
出国前に2回検査+日本到着時に検査
国内での活動計画書と誓約書
公共交通機関の利用は原則不可
行動範囲は選手村、競技会場、練習会場に制限
重大な違反があれば参加資格のはく奪
アプリで健康状態を報告
選手・コーチは原則毎日検査
メデイアなど:入国翌日より3日間隔離+4日おきに検査

頻回の検査で迅速察知・・・クラスター進展阻止
東京五輪開催に潜むリスク
1無観客でも・・・協議場外の人流・飲食・お祭り気分
2矛盾したメッセージによる無関心・非協力の増幅
3五輪クラスターによる医療負荷・混乱の増大
4大会中が引き起こす対策強化の遅れ
5東京五輪を契機とした世界的感染者数の増大
 

ワクチン接種が増加しているので
   感染者数が増えても重傷者・死亡者は増えない
   医療のひっ迫は起きない・・・
確かにワクチン接種率は上昇中(7月24日)
   少なくとも1回4500万人(36%) 2回3000万人(24%)
   高齢者の84%が少なくとも1回接種、2回接種64%

  それでも残念ながら、危険な兆候が・・・・・・
COVID-19ワクチン効果
英国 Pfizer+AZ
1日感染者数 接種前と同様に増加してきたが死亡者数いまのところ増えていない
イスラエル Pfizer
1日感染者数も死者数も抑えられている

ワクチンの有効性を左右する要因
1ワクチンの種類による有効性の差(mRNA、ベクター、DNA・・・・)
2発症阻止、重症化阻止、感染阻止
3ワクチン忌避(Vaccine Hesitancy)
4ワクチン接種者にみられる感染・・Breakthrough Infection 
5ワクチン効果の持続と減弱  Duration and Waning
6変異ウイルスの出現 Variant of Concern (VOC)

ワクチン比較             発症阻止   重症化阻止
Phfizer      mRNA       95%       90%
Moderna     mRNA       94%       100%
AstraZeneca  ベクター      67%       100%
J&J      ベクター       66         85
Gamaleya   ベクター       92         100
Novavax   組み換え蛋白    89         100
Sinovac    不活化        100        NA

mRNAワクチン(Pfizer)で誘導される唾液IgA↑→粘膜免疫増加 感染阻止効果
ワクチン接種増えているが・・
東京都 入院患者数の推移   7月28日の入院数は2995人 5月の第4波と同等に・・・
入院の70%以上が50代以下・・・重症者の約50%が50代以下
感染者数の増加で50代以下の重症例の増加が・・・

イスラエルでも約60%でワクチン接種停滞・・米国・英国でも55%前後で停滞・・・
ワクチン忌避(Vaccine Hesitancy)という問題

若い世代のワクチン接種率をどうやって上げるか・・・
1教育・啓発(重症化率とともに後遺症の問題、集団防御効果)
2ワクチン関連の偽情報に対する対策
  政府・自治体・アカデミア・メデイアの連携
3接種率向上のためのインセンティブの創出
   接種できない(しない)人に対する配慮とともに

ワクチン接種者におけるBreakthrough Infection 
米国CDC 2021年1月~4月
 2021年4月30日までに米国で約1億人がワクチン接種
これまでに10262人のBreakthrough Infection が報告
女性63% 平均年齢 58才
無症状27% 入院10%死亡2%
64%が変異ウイルス デルタ型が半数以上

mRNAワクチン接種者におけるBreakthrough Infection 
医療従事者を対象に毎週PCR検査(2020年12月~2021年4月)
完全接種 部分接種(1回もしくは2回目から2週間未満)
         対象人数   感染者  有効性
非接種者    3964人   156人
部分接種    3001人   11人   81%
完全接種     2510人   5人    91%
                非接種者   部分。完全接種
ウイルス量(Log/ml)   3.8±1.7     2.3±1.7
RNA陽性期間       8.9±10.2    2.7±3.0日
症状持続期間       16.7±15.7日  10.3±10.3日
ワクチン打っていればウイルス量も少ないし重症にならない?

変異ウイルス
首都圏  7月26日現在陽性検体に占める割合75%   L452R変異(デルタ型)
ファイザーmRNAワクチン効果
抗体の変異ウイルスに対する中和活性
従来型≒α型(英国) ≧γ型(ブラジル)>β型(南ア) 6割程度におちるが・・・
デルタ型も>β型(南ア) 程度との報告が  十分に効果がある

ウイルスの変異と進化の方向性
12週間に1回の頻度で変異が発生
2どこに変異が入るかはランダム
3Sの受容体結合部位に変異が入ると完成性変化のリスク
4感染性と病原性は必ずしも一致しない
5一般的に広がりやすく、弱度になることが進化の方向性
COVID-19に対する薬物治療
抗ウイルス薬  レムデシビル(ベクルリー:RNA合成阻害剤)
  +
抗サイトカインストーム治療
  +    デキサメサゾン(免疫抑制剤)
        パリチチニブ(オルミエント:JAK阻害剤)

抗凝固薬   低分子ヘパリンなど
 +
重症化予防薬 カシリビマブ+イムビマブ(ロナプリーブリ)
ロナプリーブ ロナプリーブは、2種類のモノクローナル抗体のカクテルであり、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2による感染防止を目的として、リジェネロン社によって創製されました。創薬過程においては、ヒト免疫機能を持つ遺伝子組換えされた、リジェネロン社独自のVelocImmuneマウスによって産生された何千もの完全ヒト抗体、およびCOVID19から回復した患者から同定された抗体が評価されています。 2種類の強力なウイルス中和抗体であるカシリビマブおよびイムデビマブは、ウイルスのスパイクタンパク質の受容体結合部位に非競合的に結合することで、SARS-CoV-2に対して中和活性を示し、ヒトの集団で発生したスパイクタンパク質に変異を持つウイルス株に対しても効果を示すことが期待される
With・Postコロナ時代をどう描くか
まず第5波をできるだけ小さくどうやって乗り越えるか
ワクチン接種率をどうやってあげていくか・・高々60-70%
ワクチン非接種者を中心に繰り返されるクラスター
クラスター連鎖、メガクラスターのリスクは減少
ワクチン証明/検査陰性証明などによる社会・経済の活性化
特異的治療薬(内服)の開発
第五番目のかぜコロナウイルスに・・・・・

 

2021-07-30 05:52:36

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7月28日 中ノ島散歩

ここのところ昼休みは企業の安全衛生委員会や面談で散歩ができていなかったので

診療後中ノ島散歩へ 涼しそうな川沿いを歩き、現在行われているアートアクアリウム展をのぞくと
すいていたので入りました 金魚が涼しそうで癒されました



 

2021-07-29 07:54:37

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クラスター発生の飲食店と発生していない飲食店? 7月27日

クラスター発生の飲食店と発生していない飲食店、違いはどこに?/厚労省アドバイザリーボード
ケアネット 公開日:2021/07/27
7月14日開催の第43回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードにおいて、飲食店における国推奨の感染対策チェックリストの遵守状況とクラスター発生との関連についての調査結果が公表された。感染対策の遵守率はクラスター発生店で低く、個別の感染対策としては、
アクリル板の設置や他グループと1m以上の距離をとること、
トイレ等への消毒設備の設置のほか、
就業時の検温などスタッフ側の対応もクラスター発生防止との関連性が高いと考えられた。

[調査概要]
 2020年10月~2021年5月に国内でクラスター(※1)の発生した12施設(和歌山県8施設、岐阜県2施設、沖縄県[宮古島]2施設)および対照群(※2)19施設(すべて宮古島)に対し、有症者・接触・飛沫・エアロゾル感染対策を中心として、計18問(※3)の質問アンケート調査を実施。
※1:クラスターは、上記期間中に8人以上の感染者が生じた施設とする。
※2:対照群は、同期間中に感染者数2人以下の施設で、クラスターの発生した施設と規模や業務形態が同程度の施設を抽出した。
※3:有症者対策3項目、接触感染対策6項目、飛沫感染対策5項目、エアロゾル感染対策4項目の計18項目

[クラスターの有無における感染対策の遵守率]
18項目のうち、対策を行っていると答えた割合(感染対策遵守率)は、クラスター発生群44.4%に対し、対照群では85%であった(p<0.001)。

[18項目のうちクラスターとの関連性が考えられた感染対策]
・トイレなど公共の場に消毒設備を設置:クラスター発生群(該当対策を行っていた施設の割合)
                                                                                          50% vs. 対照群100%(p<0.001)
・他のグループとの距離を1メートル以上とっている:18.2% vs.94.7%(p<0.001)

他のグループとの間にアクリル板が設置されている:9.1% vs.89.5%(p<0.001)
スタッフは就業時に体温測定と体調確認をしている:54.5% vs.100%(p=0.001)
飲食時以外はマスクを着用するよう客に促している:33.3% vs.89.5%(p=0.001)

客が入れ替わるタイミングでテーブル等を消毒している:60% vs.100%(p=0.003)
・スタッフは客が触れた物を扱ったあと手指衛生を行っている:60% vs.100%(p=0.003)
スタッフは常にマスクを着用して接客している:50% vs.94.7%(p=0.004)
カラオケを提供していない:16.7% vs.68.4%(p=0.005)
・窓やドアを開けて定期的に換気している:60% vs.94.7%(p=0.019)
・スタッフに症状を認めるときは検査を受けさせている/保健所の指示に従っている/休ませている
                                                                     :40% vs.90.9%(p=0.040)

・トイレにペーパータオルを設置している:80% vs.100%(p=0.043)

 

2021-07-28 06:10:48

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Web講演会 7月26日

最新ガイドラインに基づく脳卒中患者の血圧管理 国立循環器病研究センター副院長 豊田一則先生

一部のみ

脳卒中発症時年齢

脳梗塞  男性>女性   70-74才ピークに 75-79>65-69>80-84>60-64>55-59

脳出血  男性>女性   65-69才ピークに 60-64>70-74> 75-79>55-59

クモ膜下出血 女性>男性  70-74才ピーク>65-69才 >5964才 >75-79>50-54>45-49

退院時自立度 Modified Ranking Scale 

脳梗塞 MRC 0-1 41.4%  死亡 4.7

脳出血     0-1 20.3%  死亡 14.6

くも膜下出血 0-1  43%   死亡 22.1

併存症    脳梗塞    脳出血  くも膜下出血

高血圧     70.6%    75.7%     51.6

脂質異常症  35%       21.5%    17.3

現在の喫煙   25.4%      24%    32.6

脳卒中は「下げるべきか」から「どこまでさげるべきか」に

脳血流自動調節能の呪縛

慢性高血圧 脳血流自動調節閾の右方偏位

脳梗塞急性期 脳血流自動調節閾の破たん

その呪縛を払しょくするデーターが・・・

1脳卒中慢性期における積極的降圧の有効性を大規模無作為化比較試験で初めて示したPROGRESS試験において

 到達血圧値と脳卒中イベント再発とがthe Lowerthe better の直接関係を示した

MRAなどの画像診断の発達で積極的降圧による脳循環不全進行が懸念されるような主幹動脈病変の存在を容易に同定できるようになった

3近年の抗血栓療法の普及に対して安全性(頭蓋内出血の回避)を保つために血圧管理が強化されるようになった

ガイドライン2021

1発症予防   <130 75歳未満 冠動脈疾患、CKD(蛋白尿陽性)糖尿病、抗血栓薬服用

          <140 75歳以上 両側英動脈狭窄や主幹動脈閉塞がある場合、CKD(蛋白尿陰性)

2脳梗塞超急性期 <220  ???   まだ議論の余地がある

 血栓溶解開始時 <185/110

 血栓溶解後24時間 <180/105

3脳出血急性期    <140

4脳出血慢性期     <130<120

*微小脳出血(cerebral microbleeds:CMBs)

MRI T2star 強調画像  1cm未満 出血

他施設共同試験 

脳、心血看病の発症予防、再発予防を目的に経口血栓薬内服中の患者 5306例 (女性33%、72歳)

深部型CMB 陽性25%(単発 11.8% 複数13.2%)

脳葉型 CMB 陽性19%(単発 9.2%)

微小脳出血と脳卒中発症リスク(MICON統合解析)

38研究 20322例の統合解析

脳梗塞/TIA既往者 OAC服用7737例 AP服用 11520

CMBあり 脳出血 2.45倍に  脳梗塞再発 1.23倍に

CMB個数 5個以上 4.55倍に    5個以上 1.47倍に

CMBs 10個以上

脳梗塞再発   64/1000人・年  頭蓋内出血 28/1000人・年

CMBs 20個以上  

脳梗塞再発   72/1000人・年  頭蓋内出血 40/1000人・年

MICON risk score 脳梗塞再発 CMBS個数増加すると増加する

             頭蓋内出血 MBS個数増加すると増加する

2021-07-27 13:42:06

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Web講演会7月24日

脳科学から考える就労者のうつ病治療 産業医科大学医学部精神医学教室教授吉村玲児先生
アンケート うつ病患者さんが復職に際し、可否の判断の目安は何か?  
1 労働者が職場復帰に対して十分な意欲を示している            33.3%
2 所定勤務時間に必要な集中力や注意力が回復している          22.2%
3 1人で安全に通勤できる                       17.8%
4 軽度の運動、読書、コンピューター作業など業務に必要な作業ができる  11.1%
5 適切な睡眠リズムが整っている                    15.6%

Question1
就労中(準備中を含む)に使用すべき薬剤は?
その科学的根拠は?

Cochrane研究
就労を促進するのに有利な薬剤はない  どの抗うつ薬も相違なし
本当か?

私見
報酬系に作用する抗うつ薬が就労促進に有利?
前頭前野  側坐核 扁桃体 腹側被蓋野
うつ病患者では報酬系ネットワーク異常(メタ解析)

脳内報酬系システムに作用するFactor
動物的報酬 
食欲、性欲など
人間的報酬
物理的報酬:金銭
達成報酬  :仕事をやり遂げる
感覚的報酬:芸術
社会的報酬:周囲に認められる
短期的報酬
アルコール、タバコ、薬物など
うつ病からの回復(復職)促進因子
記憶
意欲
集中
報酬系     うつ病のNetworkとOVERLAP 服飾やその継続に重要

うつ病では、報酬系改善が症状寛解後も残り、それはアンヘドニアと関連
*アンヘドニア どうにもやる気がわかない. 楽しいはずのものが、楽しくない. よろこびを感じられない. ポジティブなものをポジティブに感じられない. こうした状態のことを「アンヘドニア」と言います。. 日本語では「無快楽症」「快感消失」などと呼ばれる
報酬系と期待理論
努力した結果得られた報酬への満足度が以降の同期に影響する
報酬と動機がループしている
   →     献身→   ↓         うつ病の基本原理
  ↑ 個人 ←反対給付 ←職場
報酬と関連する神経活動(ネットワーク)はPositiveな社会活動を導く

うつ病からの復職
動機―報酬Loopが関係
Presenteeismとも関連
復職失敗→期待以上の報酬獲得時DA分泌が促進する

うつ病寛解維持を対象としたコネクト―ム研究
うつ病寛解後復職・非復職群は報酬系networkに相違
報酬系network(側坐核 扁桃体 眼窩前前頭皮質、前部帯状回皮質、海馬、前頭前野)
マウスに慢性社会敗北ストレスを負荷するとGABA、Glutamate、DA神経を介した報酬系ネットワークが障害される
動機―報酬LoopにはDA、NA神経系が重要
       初動にはNAが必要
       その維持にはDAが重要な役割を果たす

Duloxetineは脳内NA、DA神経機能を増強する
マイクロダイアリシス法による検討(ラット前頭葉皮質) 
セロトニン     30分-4時間 上昇維持
ノルアドレナリン  1時間-4時間 上昇維持
ドーパミン     1時間―4時間 上昇維持
Duloxetineが復職を促進する作用(私見)
5HT+NA+DA 動機―報酬系Loop回復 復職
Question2
就労中うつ病患者(準備中を含む)はどのような薬物療法で治療されているのか?
北九州産業精神薬理研究会2020
入歴あり23.4%
一般就労 195名 主婦 62名 デイケア8名 学生6名 アルバイト6名 作業所5名
抗うつ薬の数 単剤 234名 2種類32名
デュロキセチン  57名    投与量42.6mg/day
エスシタロプラム 53名        14.4
ミルタザピン    39名        28.4
パロキセチン   31名         22
ベンラファキシン 22名        158.3
セルトラリン     18名        88.3
スルピリド      12名        89.5
BZD併用あり 68.7%
抗精神病薬併用 12.7%

就労者の多く診ている診療所・病院ではNA/DAにも影響する薬剤が選択されていた?
 

2021-07-26 06:30:21

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51年ぶりの太陽の塔 7月25日

午前中散歩がてら万博記念公園へ。30分ほど散策した後太陽の塔に当日入場券があるとのことで久々に入場しました
今見ても素晴らしいパビリオンでした。


2021-07-25 17:10:49

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7月22日 トピックス

高血圧治療とCOVID-19リスクは逆相関する―都道府県別の検討 ケアネット
日本国内で高血圧治療を受けている患者数の人口比と、新型コロナウイルス陽性者の人口比とが逆相関するとのデータが報告された。国立病院機構宇多野病院脳神経内科の木下真幸子氏らが、全都道府県の状況を比較検討した結果であり、詳細は「International Journal of Infectious Diseases」に6月2日掲載された。著者らは、高血圧に対する治療が新型コロナウイルス感染に対して保護的に働いている可能性を述べている。
新型コロナウイルスはアンジオテンシン変換酵素II(ACE2)を足場として細胞内に侵入する。ACEは血圧調節にかかわっており、ACE2はACEと同族だが逆の働きを持つ。国内では高血圧の治療にACE阻害薬やアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)が多用されている。これらの降圧薬はACE2を増加させるため、パンデミック当初は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)発症や重症化リスクを高める可能性が懸念されていたが、その後に否定され現在に至っている。ただし、高血圧自体がリスクを高める可能性については議論が続いており、また日本人対象の研究報告は十分でない。
木下氏らは、2017年の「患者調査」と新型コロナウイルス陽性者数報告のデータから、都道府県ごとに代表的な慢性疾患の患者数と陽性者数の人口比を算出。両者の間に有意な相関があるか否か検討した。なお、新型コロナウイルス陽性者数は、2020年4月の緊急事態宣言発出直前に当たる3月29日時点のデータを用いた。
解析の結果、患者調査における疾病大分類のうち「循環器系の疾患」やそのサブカテゴリーである「高血圧」の人口当たり患者数が多いほど、新型コロナウイルス陽性者率が低いという逆相関の関係が明らかになった。具体的には、スピアマン順位相関係数が、循環器系の疾患では-0.469、高血圧では-0.456だった(いずれもP<0.01)。
次に、高血圧患者数と新型コロナウイルス陽性者数の人口比を年齢で層別化して解析すると、35~44歳、45~54歳、55~64歳、75~84歳、および85歳以上の年齢層で、有意な逆相関が認められた。なお、高血圧以外に脳血管疾患や統合失調症などでも同様の有意な逆相関が認められたが、相関係数は高血圧が最も大きかった。
この結果から著者らは、「今回検討した種々の疾患の中で、新型コロナウイルス感染リスクと最も強い逆相関が示された疾患は高血圧であり、年齢を調整しても有意性が保たれていた。高血圧が新型コロナウイルス感染リスクを高める基礎疾患の一つに挙げられていることを勘案すると、この予想外とも言える関連を最も無理なく説明可能な理由は、国内で頻用される降圧薬の潜在的な保護効果ではないか」と述べている。その具体的なメカニズムについては、既報からの考察として、ACE阻害薬やARBは一酸化窒素(NO)を誘導し血管内皮機能を改善すること、NOには抗ウイルス作用も認められること、また、ACE2にも血管や肺の保護作用があることなどを挙げている。

2021-07-23 15:22:17

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泉佐野泉南医師会学術講演会 (2021年7月10日の分) 7月21日

NASH、肝がん診療の最前線―拾い上げ、糖質制限、次世代マイクロ波凝固療法―和歌山労災病院 肝臓内科 玉井秀幸先生
(一部のみ列挙)
肝硬変患者の死亡は肝がん54%が一番多く占める
検診で約3割(33.4%)が肝機能異常がある
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

病因 
1過剰飲酒2インスリン抵抗性・生活習慣病3脂質代謝異常4内分泌疾患5低栄養6完全非経口栄養7薬物
8手術後9毒性曝露・・
インスリン抵抗性を基盤に発症するNAFLD/NASHをMetabolic fatty liver diseaseに名称変更することが提案されている
NAFLDの経過
        20-30%   15-25%     5-10%  2-5%
Normal Liver←Simple steatosis→NASH /fibrosis→肝硬変 →肝がん
      →        ←           

日本死因
心臓疾患 13.2% 肺炎 11.6%肝がん+肝硬変9.3% 死因3位
NASHの生命予後に最も関連するのは肝線維化である
肝硬変のF4の年間死亡率は23.3/1000人 肝硬変F4の死亡リスクは42.3倍
検診や人間ドックでは肝線維化を発見できにくい
非侵襲的肝線維化予測法
超音波検査
血小板数   Fibrosis Stage (20万未満 線維化進行 18万未満 高度線維化進行 15万未満 肝硬変
線維化予測式
FIB4 Index =(年齢×AST値)/(血小板数×√ALT)
1.30未満であれば肝臓の線維化の可能性が低く、1.30以上で肝臓の線維化の可能性あり、
2.67以上で肝臓の線維化の可能性が高い

肝硬度定量法 機械式振動波 Fibrscan 
             超音波エラスト
             MR elastgraphy
 
NAFLDの食事療法
NASHでは、7%のダイエットを目標としますが、食事エネルギー(カロリー)制限は、ストレスが大きく継続困難で、リバウンドがよくおこることが問題。
和歌山労災病院 173例で検討 170例で解析
糖質のみ150-200g/日と穏やかに制限(1500-2000Kcal、糖質比率40%算出)
継続性を重視し、エネルギー制限をしない当科の治療プログラムでは、管理栄養士による定期的(約3ヶ月毎)な食事指導と管理を行う。
肝炎鎮静化維持(持続ALT正常化)を目標
肝線維化マーカー、肝硬度、肝脂肪量、内臓脂肪面積、体脂肪と筋肉量の測定。肝線維化の進行が疑われる場合は、肝生検を行い確定診断。
結論 エネルギー摂取量を制限しない、150-200gという軽度の糖質の継続性は良好でリバウンドが少ない
(半年後に約90%の患者さんの肝機能障害の改善がみられ、60%以上の方が正常化した。)
  肝障害の改善効果は良好で、かつ持続する
(1年後もほとんどの方の効果が維持できていた。)
インスリン抵抗性、糖、脂質、尿酸代謝、酸化ストレスも改善
肝硬度や背にかマーカーの低下もみられ、肝線維化の改善も期待された

2型糖尿病合併NAFLDに対する糖尿病治療
2型糖尿病合併NAFLD患者に対する糖尿病治療薬の特性
体重を減少させ、特に内臓脂肪量を減少させる
インスリン分泌を刺激しない(発がんリスクを上昇させない)
高インスリン血症を抑制し、インスリン抵抗性を改善する 低血糖を起こさない
肝機能障害を起こさない 肝硬変でも安全 経口薬 肝発がんリスクが低い
特に体重減少をきたすSGLT2阻害剤やGLP-1受容体作動薬に期待

SGLT2阻害剤で糖質制限食併用での検討で
総エネルギー量の炭水化物比率が40-55%の食事下におけるSGLT2阻害剤ルセフィ―の安全性に問題なく、食後血糖を最も抑制できた(*肝脂肪量も改善、肝線維化(組織学的所見)を改善した)
過度な糖質制限でなければSGLT2阻害剤と糖質制限の併用は安全 有効性も期待

肝がん診療
当科における肝がん局所療法は、ラジオ波焼灼療法から新規次世代マイクロ波凝固療法に切り替えています
当科では、2017年12月より、和歌山県下で初めて次世代マイクロ波治療を導入し、すでに300例(2019年11月現在)を超える肝がんを治療しました。日本でトップクラスの症例数です
新規次世代マイクロ波(EmprintTM)の特徴
従来のラジオ波よりも、高温で、球形に、短時間で治療できます。(3~4分で3cm熱凝固が可能です)
3cm以内の肝細胞癌において、従来のラジオ波と比較すると、安全性に有意差なく、局所再発率が有意に低下しました(p<0.01)。従来のラジオ波よりも確実性が高く、転移性肝がんにも高い効果が期待できます。(1cm程度の小肝表病変は腫瘍を直接穿刺しないno touch法で治療できる) 多くの利点を持つ 技術が必要
技術指導も行っている 近隣の大学や病院に(大阪赤十字病院、大阪市立大学病院、大阪医科大学病院、大阪国際がんセンタete・・・)

 

2021-07-23 06:06:52

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