内科(呼吸器・循環器・消化器・糖尿病外来・各種健診(入社・定期))
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高血圧WEB講演会 10月19日

With Corona時代の高血圧治療と減塩の重要性 日下医院 院長 日下美穂先生
With Coronaの今は医療にとって、もう戻ることの出来ない時代の大きな変わり目
感染性疾患の新型コロナのパンデミックは、非感染性疾患である生活習慣病のパンデミックを引き起こす
非感染性疾患の中で高血圧は4300万人、最も患者数が多く、死亡への寄与率が高い疾患
With cornaで、外出自粛・運動不足・過食によるコロナ太り、不規則な生活、睡眠不足、ストレス(家族関係・経済問題)
服薬中断→高血圧の発症、重症化、高血圧合併症の進行(心不全、腎機能低下)
          →新型コロナウイルス感染の重症化
感染性疾患と非感染性疾患の相互作用
With coronaでは、生活習慣が大事

高血圧だけで新型Coronaに感染しやすいか?重症化しやすいか?
→No 
感染したら、高齢者や糖尿病、そして脳血管障害、腎障害、心臓病などの高血圧合併症がある場合重症化しやすい
→高血圧患者には重症化しやすい人が多い

寿命ギャップ
平均寿命―健康寿命 男性9.13年 女性 12.68年
寿命ギャップの正体
脳卒中(With Corona時代、リスクが高まる)が起こったその後に
半身麻痺で車椅子
寝たきりで十数年
認知症

主に高血圧が原因 その原因に食塩過剰が   
食塩過剰は高血圧、脳卒中それに続く寝たきり、認知症そして腎臓病、心筋梗塞
胃がん、骨粗しょう症などの日本人に多い疾患の大きな原因

少子高齢化でWith Coronaの日本では健康も国防の1つ 子供たちの世代:寿命ギャップで経済、国力が低下
だから子供のころからの減塩が重要
高血圧治療ガイドライン2019年改訂
新しい治療目標設定
良い血圧で健やかな100年
降圧目標:診察時血圧130/80未満 家庭血圧 125/75未満

治療中の患者に追加治療の必要性 更なる生活習慣是正・・減塩、運動 降圧薬をもっと工夫して使う
治療対象人数の増加
もはや高血圧にならないことが大事、予防時代に 国民減塩のさらなる必要性
高血圧の現状 Hypertension Paradox
高血圧有病者4300万人 未治療 44%治療中コントロール不良29% コントロール良好わずか27%のみ
降圧薬は出そろったでも目標血圧には到達しない
今風血圧管理には日本の食の唯一の欠点 高食塩を克服 適切な投薬、本気で減塩を同時

なのに今、患者の食習慣はどうなっている?
今も、これからもWith Coronaで在宅時間増加の生活
買い物頻度減少。生鮮食品不足になりがち
インスタント・レトルト食品、コンビニ弁当、デリバリー、テイクアウト等保存・加工食品の増加で過剰な食塩
テレビの前でスナック菓子ポリポリ・・ポテトチップスなど過剰な食塩
ストレスでつい食べすぎて体重増加 食べれば食べるほど含有する食塩も食べている

過剰な食生活を自覚させられる今こそ減塩への行動変容のチャンス
今なぜ減塩指導が特に大事なのか?①
今は有事の時 食塩感受性が上昇し 血圧上昇
パンデミック下での生活変化
保存食・加工食品    緊張・ストレス 睡眠不足
 ↓                  ↓
食塩摂取増加          交感神経活性化
  ↓       基礎疾患       ↓
       加齢・肥満・CKD
糖尿病    → 
食塩感受性上昇↑
    パンデミック下での血圧上昇
    脳心血管イベント/臓器障害

今なぜ減塩指導が特に大事なのか?②
今は有事の時
実際にCOVID-19で脳卒中や血栓症が発症との報告
しかし基幹病院は入院ベッド制限あり 高血圧重症化、脳血管イベント発症でも平時ほどスムーズに入院できない
また患者がコロナに感染を恐れて受診制限あり、通常診療もできていない
ますます脳心血管イベント増加の危険性
対面でなく電話診療(オンライン診療)なども考慮が必要

平時以上に減塩で血圧上昇から自分を守る必要性 自分を管理する必要→それを生活のNew Normalへと誘導する
2018年 脳卒中・循環器疾患対策基本法
健康寿命の延伸を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法案が平成30年12月10日に成立し12月14日に公布された 減塩が後押しに
怖いのは
日本人は習慣なので高食塩に気付いていない 子供にも食べさせている 
社会が高血圧、血管病養成牧場 最悪 
日本人は食塩感受性・食塩中毒

3歳児の食塩摂取量(尿中Na量から推定)
平均4.4g(日) 20%は6-10g 4%は10g以上 3-5才目標 男 4g未満 女 4.5g未満
Prof、MacGregor 英国 2005年から2008年 法律で加工食品10%減塩 食塩摂取量1日9.5→8.6g(10%減少)
医療費 2100億円 削減に成功

日本でも古くから続いた医師による減塩指導は無力
絵にかいた餅、机上の空論 1日6g未満は診察室で説明してもわからない できないけれど言っておく
日本人の平均食塩摂取量12g/日前後

理想だけで終わらさないための2008年から呉市で地域での取り組み 呉市で減塩環境づくり10年あまり
1 こだわりヘルシーグルメダイエットプラン
医師主催 栄養士 料理人 タウン誌などが多職種協力
1食分の基準 塩分2.6g未満 600kcal以下 地産地消の食材で
減塩サミット In 呉 2012 世界初・社会全体をターゲット
医療者、料理人と市民・子どもも参加
学習的、学術的要素と減塩屋台など体験型イベントを併せた知的好奇心を刺激する新しい感覚の集会
全国から8000人参加
高食塩にどうすれば気付く?
食塩摂取量の見える化(JSH2019)
随時尿で推定食塩摂取量の検査推奨
24時間尿ナトリウム排泄量(mEq/日)= 21.98 ×[随時尿ナトリウム (mEq/L)÷随時尿クレアチニン(mg/dL)÷10×24時間尿クレアチニン排泄量予測値]^0.392
市販の検査キットでも調べられる 

毎日家庭血圧の測定推奨→New Normalへ
患者が血圧の変化に興味をもつ なぜ高くなったか 塩分過剰に気付く
加工食品の食塩含有量のみかた
1食あたりの表示がしてある 例えば野菜たっぷり海鮮うどん 熱量 520kcal 蛋白質 9.8g 脂質 3.8g 炭水化物 78.7g Na 2.6g  →食塩含有量6.7g相当

*【ナトリウムから食塩相当量への換算式】
 食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000 
  
降圧薬の投薬順番(私見)
減塩をしながら
まずはARBやACE阻害剤などのRA系
速やかな降圧効果 臓器保護、糖尿病予防、CKD予防 減塩で効果増強
次の併用はCa拮抗薬 
どんな場合も速やかな降圧効果 冠攣縮予防
次はサイアザイド系、MRB
MRBはMR関連高血圧に有効

*MR関連高血圧
高アルドステロン血症         正常アルドステロン血症
           MR拮抗薬が有効な高血圧
  原発性アルドステロン症         肥満
  アルドステロン関連高血圧       糖女病
 アルドステロンブレイクスルー現象    慢性腎臓病
 肥満                  多嚢胞性卵巣症候群
  閉塞性睡眠時無呼吸症候群
  睡眠障害(睡眠不足、不眠、夜勤)

食塩とミネラルコルチコイド受容(MR)
日本人に多い塩分過剰では、RAA系は低下してアルドステロンは低下するにもかかわらず、Rac1を介してMRが活性化
して高血圧を起こす
実地医家にとって次の一手としてMRB ミネブロの使いやすいところ
ステロイド骨格をもたない、半減期が18.6時間
ARB、CCBに追加しても降圧効果が期待できる
MR関連高血圧(PA、肥満、DM等)が疑われる際に期待
食塩摂取量が多い高血圧患者に期待
家庭でどうすれば減塩ができる?①
ピンチをチャンスに、減塩を生活のNew Normalへ
お味噌汁 味噌を半分ヨーグルトに置き換える  プレーンヨーグルト 発酵食品、コクがある
ミルク納豆 付属のたれを1/2と大さじ1杯の牛乳とかき混ぜる
煮物 調味した液を半分牛乳に置き換える
家庭でどうすれば減塩できる?②
感染を防ぐ新食生活様式 (厚労省)  
食事                        食事はおうち時間とおうちごはんで楽しむ
持ち帰りや出前、デリバリーも     →   ちょっと塩分控えめでお願いしてみる
屋外空間で気持ちよく              テラスなどでおしゃれに素材の味で
大皿はさけて、料理は個々に          遠慮せず自分好みの薄味を楽しむ
対面でなく横並びに座ろう           
料理に集中、おしゃべりは控えめに      味覚がさえわたり余分な食塩は不要に
お酌、グラスやお猪口の回し飲みはさけて  自分だけの素敵なグラスやカップをみつけて使う
学校での健康教育は大丈夫?
実地医家、学校医、栄養士が積極的に介入するべき 学校医として定期的に減塩指導と学校給食への介入を
呉市学校減塩給食の塩分量の変化

2011年から2018年の8年をかけて徐々に減らした(3.14g→2.2gに)

2020-10-20 04:17:20

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志度カントリークラブ10月18日

一度行ってみたかった香川県志度カントリークラブでのゴルフ
自然の地形をいかしたシーサイドコース 27コース 東 中コースを

 
海に向かって打ちおろすコースは圧巻・また来たいコースでした

2020-10-19 04:28:18

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インターネットシンポジウム プライマリーケア-2 10月16日

うつ病・不安症に関与する脳部位に共通性
 

うつ病                            不安症

前頭葉皮質認知機能      扁桃体不安   その他の脳部位    共通部位

その他の脳部位 海馬記憶

うつ病に併存する不安症の有無と各種不安症の生涯有病率

大うつ病に併存する不安障害の有無  不安障害あり 47.2

各種不安症の生涯有病率

単一恐怖 25.6% 広場恐怖 20.4% 社会恐怖 13.6% パニック障害13.0%強迫性障害 14.4

不安症の併存によるうつ病への悪影響

大うつ病患者を対象とした欧州の多施設共同研究

いずれかの不安症状が併存すると、治療抵抗性に関するオッズ比が2.6倍に増加

          ↓

      うつ病が重症の場合のオッズ比は1.7倍よりも高い

大うつ病患者の長期的転帰とその関連因子を検討した追跡調査研究

うつ病の再発までの平均期間

社交不安障害  併存あり   17.9カ月

        併存なし   40.1カ月

→社交不安症が併存すると半分以下に短縮

負の表情認知による扁桃体の活性化

悲しみ、恐怖、怒りなど“負の表情”を認知すると扁桃体は活性化する

            ↓

     “不安症”や“うつ病”の患者さんでは、健常人を超える扁桃体の活性化が観察される

            ↓

        このような扁桃体の活性化は“SSRI”によって抑制される

不安症・うつ病に対する治療薬の臨床効果

                 BZD   5-HT agonist SSRI  TCA MACI βブロッカー
 

全般性不安症(GAD)       +     +          +       +/-

パニック症 PD          +     -          +  +    +/-
 

社交不安症SAD          +            +        +
 

心的外傷後ストレス障害PTSD                     +
 

強迫症OCD                              +
 

大うつ病 MDD                            +
 

不安症の診たて方

正常な不安と病的な不安の違い

      正常な不安                  病的な不安

理由   はっきりしていることが多い         不明なことが多い

他人の理解 可能なことが多い            困難なことが多い

持続     きずかないうちに消える         いつまでも続く

予期不安  いつまでもこだわらない         再発の危惧が頑固に続く

苦痛     比較的小さい               非常に大きい

生活の支障 生じない                  生じる

COVID-19パンデミックによるメンタルヘルスへの影響

精神疾患の発症・増悪

外傷後ストレス障害

重篤なCOVID-19感染症罹患を体験したり、感染症に関連する暴力的な迫害を受ける等、その程度が顕著である場合

強迫症 自分自身あるいは周囲の人間・事物にウイルスが付着しているのではないかという汚染・洗浄に関する過剰な

      不安や恐怖

社交不安症 他者と対面することや、交流することに関する過剰な不安や恐怖

全般性不安症 生活場面でのあらゆることに関する過剰な不安や心配

強迫症(OCD

気になると放っておけなくなる

特定の行動を病的に繰り返す

繰り返しの行動は「脅迫行為」と呼ばれ「強迫観念」が元になっている

                    実際にはあまりおこらないことに対する心配・懸念・不吉な想像のこと

単なる心配とは別の物

一度確認して「強迫観念」を打ち消しても、しばらくすると再び「同じ強迫観念」が湧き上がってくる

そのために何度も「強迫行為」を繰り返し、日常生活に支障をきたす

強迫観念と脅迫行為                  強迫行為を行うことで一時的に強迫概念は消える

強迫観念         →      →       強迫行為強迫観念を打ち消すための行為)

(繰り返し湧き上がって   自分の頑張りだけでは抑えることができない     ↓

くる考えやイメージ、                            行為はエスカレートしがち

衝動などを示す)

                 ←         ←

                  ↑

               先行刺激

             (強迫観念を引き起こす特定の刺激)

            

強迫症のタイプ

過度に清潔にこだわるタイプ

確認を繰り返すタイプ

儀式的なタイプ

体調を気にするタイプ

正確さ、対称性にこだわるタイプ

社交不安症(SAD

人前での失敗が不安になる

わが国では「対人恐怖症」として古くから知られていた病気とほぼ同じ

人前で何かをする際、極度に緊張して「失敗するのではないか」と強い不安を抱く

顔が赤くなる、声が震える、動悸、発汗、嘔気、めまい、振戦、下痢などが出現

不安には2つの種類がある

人前での自分の行動が不適切であるために、馬鹿にされるのではないかという不安

自分の表情、態度、容姿などが不快な思いを抱かせているという不安

これらの不安は過剰なものだと本人もわかっているが、打ち消すことの出来ない

全般不安症(GAD

些細なことが心配でたまらない

急性の強い不安発作でなく、不安感が持続する

次々に心配事が出来て、様々な身体症状も出現する

自分が心配しても仕方ないことだと分かっていても、不安を払いさることができない

強い発作はないが、不安が長く続く

常に漠然とした不安感にさいなまれ、家事や仕事が手につかなくなる

心配しすぎて疲れやすくなったり、イライラしたり、物事に集中することができない

様々な身体症状のため、プライマリーケア(内科)などを受診する人も多いが、身体的

な異常は見つからないため、ドクターショッピングを繰り返すケースもある

原因は・・・まだはっきりしない

 遺伝的要素  環境的要素    性格的要素

         複合的な素因で発症すると

         考えられている

         生物学的要素

           ↓

        全般性不安症

*単体でおこることは稀 他の不安症やうつ病を併発しやすい

 身体的症状も出現 食欲不振 睡眠障害 発汗 ふらつき 動悸 めまいなど

アルコール依存につながることも・・・

抗不安薬の乱用やアルコールで気を紛らわせる

治療が困難なことがある 本人の病識が薄いため受診せず長期間症状をかかえる

2020-10-19 03:56:03

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インターネットシンポジウム プライマリーケア10月16日

With コロナ時代の抑うつ状態・不安症状にどう対処するのか?

患者さんの訴える様々な不安症状~不安症の種類と診たて方~東京医科大学精神医学分野 主任教授 井上猛先生

1新型コロナウイルスパンデミックによるメンタルヘルスへの影響

2不安症の疫学

3うつ病との関連性

4不安症の診たて方

新型コロナウイルスパンデミック災害上の位置づけ

CBRNE(シーバーン)災害

1945年 広島・長崎への原子爆弾投下

1995年 地下鉄サリン事件

2009年 H1N1:新型インフルエンザパンデミック

2011年 福島第一原子力発電所事故

2019年 COVID-19:新型コロナウイルスパンデミック

地震や水害、台風等の自然災害に比べ、五感で感知できず確実な要素が多い

不安や恐怖が強まりやすく、はるかに多くの社会的混乱を及ぼしうる

新型コロナウイルスパンデミックによるメンタルヘルスへの影響

不安・恐怖・強迫的行動

感染にまつわる不安・恐怖

  「感染するのではないか」「この症状は感染によるものではないか」「身近な人が感染したらどうshたらよいのか」

  「周囲に感染を広げてしまったのではないか」「社会に戻った後、周囲からどのようにみられるのだろうか」

経済・生活面での不安

外出自粛、営業自粛・就労・就学・生活の在り方の変化・子供・老人・障碍者への世話の在り方

雇用状況、事業収益への影響

将来に対する不安

新型コロナウイルスの感染拡大の勢いや感染防止の政策、これらをめぐる社会・経済情勢の先の見通しをたてることが困難

イライラ・おちつかなさ

前述の不安や、行動が制限されることによるフラストレーションにより・・・

普段より落ち着かず、焦燥感や怒りを感じやすくなる

外出自粛や家庭内ストレスの高まりを背景に家庭内での衝突が起こりやすい

→ドメスティック・バイオレンスや児童虐待の悪化や増加の懸念

物質依存

不安やフラストレーションを長期にわたって続けることにより・・・

生活環境の変化に伴い目標や関心の対象を見失うことにより・・・

アルコール・喫煙・薬物等への依存行動を誘発したり、増強する要因となる

不安症の疫学

各種不安症の疫学

ICD-10による診断名       生涯有病率     2014年の日本人20-74才人口 8893万人を乗じる

外傷後ストレス障害         1.0%        89万人

社会恐怖(社交不安障害)     2.1%       187万人

全般性不安障害           2.0%        178万人

いずれかの神経症性        5.4%        480万人

ストレス性障害

*同調査研究による「全てのうつ病エピソード」の生涯有病率は5.7

→不安症の有病率は決して低くいない(うつ病と同程度)

強迫症の疫学

強迫症の生涯有病率:1.0-2.0%(約100万人)と推定

東京・京都・大阪の3つの大学病院における精神科の総初診患者さんのうち、強迫性障害の割合は0.51-1.37

近畿圏の大学病院8施設を含む9つの総合病院では精神科の総初診患者さんのうち、強迫性障害の割合は1.75-3.82

     ↓

フランスでの精神科外来患者を対象とした調査では強迫性障害の割合9.2

→わが国では強迫性障害の患者さんの精神科受診率がいまだ低率であると推測される

うつ病との関連

扁桃体を介した不安・恐怖反応の発現

                                不安・恐怖反応

不安・恐怖に   →基底外側枝→中心核 → 視床下部外側核 →心拍数・血圧上昇

関連する各情報  (扁桃体の活性化)    結合腕傍核    →呼吸数上昇

                       中脳水道灰白質 →行動抑制(すくみ反応)

                       三叉神経運動核 →恐怖表情

                      視床下部室傍核 →副腎皮質ホルモンの分泌(ストレス反応)

扁桃体は不安や恐怖の中枢

―扁桃体は危険を発見し、避けるための“防御装置”あるいは“番犬”

ヘビを見ると

眼から視床→視覚野(ヘビと認識)→扁桃体(恐怖、逃げる行動へ) 

    視床から直接扁桃体へ(はっきり認識できないが嫌な感じ)

*ラットの恐怖条件づけモデルを用いた動物実験により、扁桃体の恐怖における役割が1990年代以降飛躍的に明らかになってきた

 

2020-10-19 03:54:22

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新型コロナの新常識 10月15日

新型コロナの「感染経路を絶つのは難しくない」 専門家に聞く新常識
聖路加国際病院「QIセンター」感染管理マネジャーの坂本史衣氏に、新型コロナウイルス感染症の予防対策についてインタビュー記事 抜粋 10月14日
新型コロナウイルスをゼロを目指すのは現実的でない
坂本:2020年1月に国内での第一例目が報告されて以降、3月と4月に新規感染者数の最初の大きな波が起こり、緊急事態宣言がなされました。これにより人と人が接する機会が減って、一旦は新規感染者数も減りましたが、宣言の解除とともに再びヒトからヒトへウイルスが伝播する機会が増えました。新型コロナウイルスの感染経路には、重要性が高い順に飛沫感染、接触感染、そして特定の状況において起こり得る空気感染の3つがあるとされていますが、もし活動自粛を続けていたら、感染症が再び増加する可能性は下がったか、遅れたかもしれません。人が活動を再開すればウイルスが伝播する機会が増え、新規感染者数も当然増えます。
この活動再開のさじ加減が難しく、例えばヨーロッパ諸国やアメリカのニューヨーク市では、短期間のうちに爆発的に感染者数が増えたあとに強制力のあるロックダウンを行って感染者数が減りましたが、活動再開とともに一旦減った感染者数が増加に転じています。
2020年10月現在、ワクチンの開発が進んでおり、世界保健機関(WHO)は年末には準備ができる可能性があると述べています。しかし、有効性についてはまだ分かっていない部分がありますし、すべての人が接種を希望するわけでもないでしょう。
新型コロナウイルスはおそらくなくならないというのが、現在の有識者の見解です。ですので、今後も新型コロナと付き合って行く前提で対策を考える必要があります。ゼロになることを期待したり、目指したりすることは現実的ではないのです。
坂本:インフルエンザの場合、A型、B型、C型、D型とあり、このうち人に感染するのはA型、B型、C型です。さらに毎年季節性インフルエンザとして流行するのはA型とB型です。A型は5~10年くらいの間隔で大変異、つまりフルモデルチェンジをして新型インフルエンザになります。名前がないうちは「新型インフルエンザ」と呼ばれますが、そのうち正式な名前が決まり、通常はやがて「季節性インフルエンザ」となります。
しかし新型コロナウイルスの場合、これからどうなるのか誰にも分かりません。ウイルスが何世代にもわたり感染を繰り返したあと、普通の風邪のウイルスになる可能性もなくはないですが、これもまだ分かりません。ですので、私たちがやらなくてはならないことは、少なくともワクチンや治療薬といった手段を手に入れるまでは、生活のしかたを少し変えて感染症のリスクをうまくコントロールしていくことです。
ただの風邪ではないかという人もいますが、データ上の話だけでなく、やはり病院にいて実際に患者さんを見ていると、普通の風邪ではないということがよくわかります。働き盛りの50代~60代、場合によっては40代やそれより若い人であっても、特に基礎疾患や肥満のある場合は重症化し、亡くなることがあります。また、深刻な合併症や後遺症を引き起こすことを考えても、ただの風邪とは違うのです。ただし、麻疹のように感染力がとても高いわけではなく、80%の感染者は誰にもうつさない。残りの20%が、ウイルスにとって伝播の好条件が揃った状況で、複数の人へ感染させることがあります。そして感染者のうち、約20%が重症化し、さらにその一部の方が不幸にして亡くなります。

では、経済を回しながらこのウイルスとどう付き合っていくのかを考えるときに、例えば弱毒化するといった確約のない未来のことを考えることはあまり意味がないのではないでしょうか。大事なのは、いま感染者数を減らすために何ができるかを考えることで、それは既に知られているウイルスの感染経路を絶つことです。そして、その方法は難しくはないのです
岡部感染経路を断つことは決して「難しくはない」と専門家の方に仰っていただけると、少し安心できる気がします。具体的にはどのようなことを徹底していけば良いのでしょうか。
坂本:例えば、こうして近くで、向かい合って話しているときに、マスクなしでおしゃべりをしないこと。つまり、飛沫を飛ばさないこと。そのようなシンプルなことでよいのです。
さきほど述べた通り新型コロナウイルス感染症には3つの感染経路(飛沫・接触・空気)があります。感染予防のためにはこれらの感染経路を断てばいいので、何事もやり過ぎる必要はないし、感染経路ではないところを過剰に気にする必要はないのです。しかもこの3つの感染経路の重要度には軽重があり、最も大切なのは飛沫感染を起こさないようにすることです
なぜ「飛沫感染」に最も注意すべきなのか?
岡部:なぜ接触感染や空気感染よりもまずは飛沫感染に注意すべきなのでしょうか?
坂本:接触感染とは、ウイルスで汚染されたモノの表面に触れた手で、自分の顔の粘膜に触れることで起こる感染を指しますが、これは当初考えられていたほどは伝播に関与していないと考えられていますまた、空気感染もふだん吸っている空気中に新型コロナウイルスがいるわけではなく、いわゆる3密のような状況が生じた時、そこに感染者がいたら起こる場合がありそうだと考えられています。 それに対して飛沫感染というのはしゃべったり、歌ったり、咳やくしゃみをするときに鼻や口から出る飛沫という水分を含んだ粒子を顔に浴びたり、吸い込んだりして感染する経路を指します。飛沫の発生源から比較的近い(約2m以内)距離に誰かがいた場合、ウイルスを含む飛沫が目に入る。あるいは、人が吸い込む空気の9割ほどは鼻から入るので、鼻から吸い込んでしまったり、もちろん口を開けていれば口から入ったりします。そのようにして顔の粘膜の細胞から感染する経路が飛沫感染です。 新しい生活様式には、例えば、人と人が近づいて話をするときに、マスクをして飛沫を飛ばさないという行為があると思います。これは症状が出る前にウイルスを含む飛沫で感染する場合があるという新型コロナウイルス感染症の特徴を踏まえた対策であり、まずは近くにいる人に飛沫を飛ばさないことを徹底することがとても重要です。太刀川:接触感染に関しては、PANDAIDでは、モノの表面でのウイルスの残存期間をわかりやすくグラフィックにし、ポスターにしたりもしました。モノの表面に存在する新型コロナウイルスについてはどのようにお考えですか。
坂本:モノの表面に感染性のあるウイルスが数時間から数日残ることを示したデータがありますが、それはあくまでも特殊な実験環境において見られる結果です。実験ではウイルスを含む液体がさまざまな材料の表面に塗り付けられ、一定の湿度と温度に保たれた無人の環境に放置されますが、こういう環境は現実世界にはほとんど存在しません環境やモノの表面にウイルスが残存する時間はもっと短い(おそらく数時間程度ではないか)と考えられています。また、現在感染者が巷にあふれているわけではなく、飛沫を飛ばしながら歩いているわけでもありません。 仮に鼻や口から飛沫が出ていたとしても、すべての飛沫にウイルスが含まれているわけではなく、含まれていたとしても、それが人が触れる可能性のある環境やモノの表面に落下し、感染性を失わないうちに誰かがそこに触れ、さらに顔に触れ、さらに感染が起こる確率を考えると、最終的にはその可能性は極めて低くなっていきますよね。米国疾病対策センターも、接触感染は起こり得るが、頻度は低いと述べています。3つの感染経路の中でも、とりわけ注意すべきなのはやはり飛沫感染だと考えられています。

2020-10-16 06:00:54

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COVID-19と糖尿病 10月15日

第16回大阪市南糖尿病を語り合う会 
コロナ禍における糖尿病管理の必要性  池淵クリニック 院長 池淵元祥先生 一部のみ列挙

CORONADO研究
肥満合併糖尿病患者は特に注意が必要
CORONADO study フランス国内53か所の医療機関にCOVID-19のため入院した糖尿病患者の転帰1317名
主要エンドポイントは気管内挿管および入院7日以内の死亡
主要エンドポイントは382件(29.0%)発生 気管内挿管267人(20.3%)入院7日目までに140人(10.6%)が死亡

BMI高値のみに主要エンドポイントと有意な関連
他の検討 糖尿病
血糖180mg/dl未満  Survival 98.9%  180mg/dl以上 Death 11.0%
中国の報告 
FBS 126mg/dl以上  28日死亡率 10.6%    FBS100mg/dl未満  28日死亡率  33%   2.30倍

糖尿病(2型糖尿病 肥満 CV合併症)  ACE↑ 血清DPP4↑
COVID-19はACE2受容体・DPP4受容体?を介して細胞内 炎症↑サイトカインストーム
                   肺 ARDS   高血圧→心臓 心不全 心筋梗塞 血管内皮障害 

*SARS-CoV2の感染細胞内侵入 エンベロープを持つRNAウイルスであるSARS-CoV2はangiotensin converting enzyme(ACE)2受容体に高親和性を持つスパイク蛋白を介して結合し、細胞内に侵入するが、セリンプロテアーゼTMPRSS2がスパイク蛋白を切断・活性化して侵入効率を高めている。SARS-CoV2とACE2受容体の結合は同受容体の消費・不活化およびダウンレギュレーションを来し、感染に伴う血管内皮細胞炎症・活性化がACE1受容体を内皮細胞から循環血液中へ脱落(shedding)せしめ、同受容体の活性増強が起こる。ACE2受容体減少とACE1受容体増加の結果、アンジオテンシン(Ang)IIが増加しAng(1-7)が減少する。ACE2受容体は口腔・鼻咽頭粘膜、脳、心、肺、肝、腎、脾、胃・小腸など全身に発現しているが、特にこれらの臓器の動静脈血管内皮細胞および肺胞上皮II型細胞での発現が著明である。Ang IIの炎症・凝固線溶反応への影響はよく知られており、感染臓器局所で、そして全身性の炎症・凝固線溶反応異常が引き起こされるCOVID-19病変の主座は肺であり、肺病変からCOVID-19の炎症・凝固線溶反応の病態を推測すると、中等症・重症症例ではSARS-CoV2感染による血管内皮細胞の炎症と活性化が惹起する血管内血栓形成と細胞・組織傷害が主体であり(Type I ARDS、D-ダイマー増加)、病変初期の中等・重症症例ではSARS-CoV2起因性の感染局所血管内皮細胞の炎症・活性化(ACE2、Ang II、補体経路が関与)が、超重症化した後期では初期病変に加えて全身性血管内皮細胞傷害(上記に加えてサイトカインストーム、SIRS/DICが関与)が起こる
Ang2活性化→NADPHオキシダーゼ活性に由来するROS↑ →炎症・サイトカインストーム・NF-kB↑
糖尿病における酸化ストレスと血管内皮障害
高血糖、アンギオテンシノーゲン2、TNF-α、FFAなど
     ↓
 NADPHオキシダーゼ活性化
    ↓
   ROS
内皮機能障害 血管肥厚 MMP活性→リモデリング MCP-1→炎症
 動脈硬化 高血圧 心不全

肥満
脂肪細胞↑ NADPHオキシダーゼ活性↑Antioxidative 酵素↓→ROS→酸化ストレス→インスリン抵抗性・糖尿病
           ↓                                                  
                                       動脈硬化
          ROS →dysregulation Adipocytokines→PAI-1↑TNF-α・MCP-1↑Adeponectin↓

糖尿病合併高血圧患者における酸化ストレスと糖尿病血管障害
高脂血症      高血圧    高血糖     肥満
FFA、酸化LDL   Ang2               TNF-α
           ↓   ←   NADPH oxidase活性化
        酸化ストレス            ↑
インスリン抵抗性  内皮機能障害      ↑ 
            NO↓組織Ang2↑  →RAS系亢進 
   血管収縮 血栓形成 炎症 プラーク破裂 血管障害・リモデリング

COVID-19と糖尿病・肥満は同じ経路で血管内皮を障害することが想定される
  肥満合併糖尿病は
COVID-19の重症化リスクとなる

 

2020-10-16 05:28:03

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WEB講演会 10月14日

周術期禁煙の意義―周術期禁煙のガイドライン改訂にむけてー
岐阜大学大学院医学系研究科 麻酔・疼痛制御学 教授 飯田宏樹先生

喫煙による健康被害
がん                           生殖
肺がん                          低出生体重
白血病/(急性骨髄性白血病)           妊娠合併症
口腔/咽頭がん 喉頭がん              不妊
食道がん 胃がん                    乳幼児突然症候群
膵臓がん 腎臓がん                
膀胱がん 子宮頸がん                その他 
循環器疾患                      手術結果/治療不良
冠動脈疾患                      股関節部骨折
脳卒中                        骨そしょう症
末梢動脈疾患                     白内障
腹部大動脈瘤                     胃潰瘍(ヘリコバクターピロリ陽性患者における)
呼吸器疾患                       
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
肺炎
喘息
周術期のリスク煮には最も関係 

周術期禁煙ガイドライン(2015年)
1はじめに
2エビデンスレベル・推奨度について
3ステートメント
4 各種
1禁煙が手術患者に与える影響
a 術前状態への影響 b 術中・術後への影響
   2禁煙が手術にあたえる影響
    a 術前禁煙の効果 b 禁煙期間の影響
   3禁煙支援
    a 介入の効果 b 介入の方法 c 禁煙補助薬 d 経済効果
   4長期・永続的禁煙の影響

患者向けポスター
手術前にはまず禁煙
Point  1 喫煙は手術の合併症を増やし、傷の治りも悪くします
    2 禁煙はいつから始めても合併症を減らす効果があり、早いほど有効です
    3 禁煙は手術後も継続することで、病気の経過を改善します
    4 受動喫煙も手術経過に有害です。家族が手術なら禁煙しましょう

WHOも周術期禁煙に注目
手術前に禁煙4週間、術後合併症リスクが大幅減少 2020年1月21日

4週間の禁煙後はその期間が1週間のびるごとに、術後の結果が19%向上する
ステートメント
下記の10項目の認識の確率が重要なポイントである
1 喫煙での種々の周術期合併症は増加し、術後の回復が遅延する
2 術前患者に喫煙の有無を確認し、喫煙者には禁煙の意義と目的を理解させ、禁煙を促す
3 手術前のいつの時点からでも禁煙を開始することは意義がある
4 手術直前の禁煙でも周術期合併症の増加はみられない
5 可能な限り長期の術前禁煙は周術期合併症をより減少させる
6 受動喫煙も能動喫煙も同様に手術患者に悪影響を及ぼす
7 敷地内禁煙など無煙環境の確立は重要である
8 禁煙指導は術前禁煙を促進し、術後の再喫煙率を低下させる
9 周術期禁煙を契機とし、生涯の禁煙を目標にする
10 周術期医療チームや外来系医師、禁煙外来など他科や多職種と協同して周術期禁煙を推進する

喫煙が周術期の生態に与える影響
心血管系への影響
心拍数・血圧・心筋収縮力を上げ心筋仕事量を増やす
COHbによって酸素解離曲線が左方移動し酸素運搬消費能が減少
シアン化合物などによって心筋の酸素需要・供給調節能が減弱
血管内皮障害による動脈硬化
凝固能亢進と線溶能の低下

呼吸器系への影響
粘液分泌亢進、粘調度増加
繊毛運動の低下
喉頭、気管支の過敏性亢進
サーファクタント低下

創部への影響
酸素運搬能低下、線維芽細胞障害、免疫細胞障害などによる創傷治癒の遅延と感染
術後痛への影響
急性期の疼痛増強と疼痛の慢性化
鎮痛剤の必要量増加

喫煙の周術期予後(術後30日)への影響検討 メタ解析 約60万人の手術患者が対象
心筋梗塞    2.09倍
突然死      1.87倍
脳卒中/CVA   1.53倍
48時間以上の気管内挿管 1.73倍
予期せぬ挿管     1.57倍
肺炎       1.80倍

受動喫煙も能動喫煙と同様に手術患者に悪影響を及ぼす
タバコ煙の粒子径は約0.5μm;Pm0.5
副流煙 0.4μm
呼出煙 0.6μm
主流煙 0.5μm

受動喫煙の場合はタバコ煙の吸入は能動喫煙に比べて百分の1程度であるにもかかわらず、メタアナリシスの結果、
冠動脈疾患発症危険率は1.25倍にあると報告

    ↓
受動喫煙:呼出煙+副流煙
副流煙:毒性物質の濃度(100倍程度)、粒子径が小さい→より危険性が高い
30分間の受動喫煙と心機能
冠血流予備能低下 (冠血管内皮障害→心血管障害)

各論1
喫煙が手術患者に与える影響

エビデンスレベル
喫煙者では術中喀痰量は多く、創感染、感染症、肺合併症、脳神経合併症、骨癒合障害などの術後合併症が多い
レベル 2a
受動喫煙は能動喫煙と同様に周術期のリスクとなる(レベル2a)

手術前のいつからの時点からでも禁煙を開始する意義がある
術後呼吸器合併症のリスク (術前の禁煙期間別比較)メタ解析
非喫煙者と差がなくなるためには8週以上の禁煙が必要
4週以内の禁煙でもリスクは上昇しない
4週以上禁煙すると喫煙者よりリスクが小さくなる
*術前短期間の禁煙は呼吸器合併症を増加?
想定メカニズム:短期間の禁煙(<8週)は一過性に咳嗽・粘液産生が増加する
1984年の論文でCABG施行500人での呼吸器合併症頻度
 禁煙(―) 48% 禁煙(+)8週以上 20% 8週未満 56% 2週未満 57% であるが
他の論文も含め禁煙(-)と禁煙(+)8週未満は有意差はない
一過性に咳嗽・粘液産生が増加するは否定的か

メタ解析でも有意差はなかった 手術前どの時点で禁煙を勧めてもよい
各論2 推奨
禁煙介入を行うだけでも、様々な周術期合併症発生頻度が減少する。安全な手術のために禁煙は必須の術前準備の1つである (推奨度A)
術前の禁煙期間は長いほどよいが、短い禁煙期間でも合併症発生率は増加せず、術前禁煙はいつからはじめてもよい
(推奨度A)
術前の禁煙期間を長くするために手術を延期する必要はない(推奨度A)

ニコチン代替え療法(NRT)使用
NRTは血管イベントの増加に関連していたが、イベントは主に動悸や頻脈などの軽症なもので、重篤なイベントでは有意差がないと報告されている
バレニクリンの周術期の使用はどうか?
→心血管系疾患患者での使用の安全性は報告あり
Long term(術後12か月)の禁煙を達成し、合併症を減少させるためにはNRT、禁煙指導を含めたinterventionを術前4-6週前から行った方がより有効性が高い

*ニコチンの作用
ニコチンがα4β2ニコチン受容体に結合しドパミンを放出 脳に快感や満足感が・・→さらに喫煙行動に
チャンピックスの2つの作用 
α4β2ニコチン受容体に結合することにより
ニコチンの結合を妨げ、喫煙から得る満足感を減らす
                  
少量のドパミンが放出され、禁煙に伴う離脱症状やすいたいという気持ちを軽減する
標準的な禁煙介入方法
5A戦略が提唱
Ask   初診時に必ず喫煙の有無を質問する
Advice 喫煙者には禁煙を強く指導する
Assess 禁煙の意志があるかを評価する
Assit  禁煙を援助する(カウンセリング、投薬など)
Arrange フォローアップの予定を設定する      
            
      ↓
禁煙介入を専門としない一般臨床医にこの戦略は実際的でない
AAR戦略
Ask Advice 
Refer 専門機関への紹介 が提唱
各論3 禁煙支援
術前の禁煙介入で周術期の禁煙が促進されるが、より有効性が高いのはカウンセリングと禁煙補助薬を使用した禁煙介入である(推奨A)
術前禁煙介入の方法としては、Ask Advice、Referの簡易戦略が実際的であり、必ず喫煙の有無を尋ねて喫煙者には禁煙を促した上で禁煙指導の専門家に紹介すべきである(推奨度A)
禁煙補助薬の周術期使用には、NRTの動悸・頻脈といった軽微な症状以外に有意な悪影響はないため、虚血性心疾患での手術当日のNRTを避けるほかは安全に使用できる(推奨度A)
禁煙介入はそのコスト以上の利益を生じる効果の高い医療である(推奨度B)

Teachable Moment:直前からの禁煙意義1
肺がん手術で患者では:
禁煙は手術前のどの時点で有用でも、喫煙を続けていると予後が悪い
術前・術後の喫煙はがん再発率を増加させるうえに喫煙を続けていると、Chemotherapyによる生存率を悪化させる
放射線療法と喫煙:がん患者の予後
放射線療法を受ける頭咽頭がん患者 タバコを吸う患者1年生存率40%と吸わない患者60%での生存率に差
喫煙患者と短期間の禁煙をしている患者でも生存率60%に差が 長期間禁煙 80% 喫煙 40%
他の疾患 前立腺癌の喫煙者の術後再発率が高い
       クローン病 術後の喫煙で再発率が高くなる
CABG術後、喫煙の継続で死亡率が高くなり、再狭窄に対するインターベーションの必要率も増加する

各論4
長期の永続的な禁煙の影響 推奨 がん患者・非がん患者において生命予後を改善する(推奨度A)

Teachable Moment:教育において特別な項目が容易に学習できる時期のことをいう
手術は
Teachable 
Moment? メタ解析
大きな手術では2.02倍 外来手術でも1.28倍禁煙率が高くなる

各論5 再喫煙防止
周術期に薬物療法をはじめとする種々の介入を行った方が、術後の再喫煙率を下げるので、麻酔科医、外科系医師の役割は重要である(推奨度A)
減煙によって術後合併症は減らない

術後痛との関連
喫煙していると腰椎手術の腰下肢痛の改善が悪い
ニコチン依存度が高いほど肺手術後のオピオイド必要量が多い
喫煙者は術後のオピオイド使用が長期化する率が高い
術後痛のコントロールが不良となる術前の予測因子 メタ解析
喫煙 1.33倍 うつ状態の既往 1.71倍 睡眠障害 2.31倍

 

2020-10-15 11:11:59

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WEB講演会 10月12日

リウマチ性疾患における感染症対策 日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科分野 教授 桑名正隆先生 
RA治療戦略 タイトコントロールによる長期の疾患コントロール
活動性RA   →    寛解(低疾患活動性)          →  寛解の維持
    1から3か月ごとに            3から6カ月ごとに              
    総合的疾患活動             疾患活動性を評価する
    性指標を用いて評価する
    速く                            長く

RA患者の死因
6つの大きな報告 感染症20%前後に
RAと感染症
死因として重要 発症の環境要因として病原微生物感染(歯周病、腸管のdysbiosis、気道感染、など)が知られている
治療として用いる免疫抑作用を有するDMARDsが感染リスクを上げる
臨床的寛解達成の障害となる重要な要因のひとつ→RA診療では感染症の制御が必要不可欠

RAにおける感染症リスク 米国ミネソタ州のPopulation-based Induce cohort(1955-1994)
年齢をマッチさせたRA、非RA 609例 (58才/73.1%女性) 平均15.0年追跡
以下の交絡因子で補正 
年令・関節外症状 白血球減少 合併症(COPD、アルコール依存症、器質性脳障害、糖尿病など) ステロイド使用
→重症感染症リスク1.83倍
RAにおける感染症リスクは疾患活動性と相関
CDAIの5上昇は重症感染症リスクを7.7%上げる
*CDAIは「Clinical Disease Activity Index」の略で、リウマチの活動性を評価するスコアです。“リウマチの活動性”とは分かりやすく言うと“炎症や症状の強さ”のこと。CDAIスコアが高いとリウマチの症状が強いことになります。CDAI=圧痛関節数+腫脹関節数+患者による全般評価+医師による全般評価 ※

寛解
 
CDAI≦2.8
 

 
2.8<CDAI≦10
 
中等度
 
10<CDAI≦22
 

 
22<CDAI
 
重篤感染症リスクは疾患活動性と相関する
RAレジストリー(CORRONA)
メタ解析 1.69倍 2.08倍 1.30倍の報告が・・・

dMARDs使用は重篤感染症の死亡を減らす?
ドイツRABBITに登録されたRAのうち重篤感染症を発症した1017例を対象
死亡リスク 高齢 ステロイド使用 心不全
敗血症リスク 高齢 CKD
TNF阻害剤vs DMARDs 死亡・敗血症有意にTNFIで多い
Non-TNF阻害剤 vs  DMARDs 死亡・敗血症有意にnon-TNF阻害剤で多い

RA(膠原病)における感染症リスク
疾患活動性とその抑制する治療薬のバランス
ステロイド・免疫抑制剤・分子標的薬
免疫抑制作用によるリスク  ―綱引きー   疾患活動性抑制によるリスク
                  感染症リスク

感染症と免疫
免疫:病原微生物など非自己を認識して排除するシステム
感染症でみられる組織障害は病原微生物排除のため作動した免疫を介する

例:インフルエンザ肺炎 肺にインフルエンザウイルスあまりいない →
最も早い生体応答が、炎症性サイトカインのTNF-α、IL-6、IL-1β等の誘導で、感染後1〜2日をピークに増加して、続いて起こる様々な生体反応の引き金を引く。その一つが生体防御系(自然免疫系、獲得免疫系)の発動で、感染初期の細胞性免疫系と感染4日以後の抗体産生の誘導に代表され、これらの生体応答によってウイルスは体外に排除される。
一方、これらのサイトカインは、生体防御系の発動以外に、体内蛋白質分解酵素のtrypsinとmatrix metalloprotease-9(MMP-9)の発現誘導を、全身の臓器と細胞で引き起こしていることが明らかになった。蛋白質分解酵素の遺伝子を持たないインフルエンザウイルスにとって、trypsinはウイルスの感染と増殖に不可欠な宿主因子で、ウイルス膜蛋白質のヘマグルチニンを分解して、膜融合活性を導き出す。ウイルス感染によって、蛋白質分解酵素のtrypsinとMMP-9が全身の血管内皮細胞や臓器で増加すると、血管内皮の異常な透過性亢進、ウイルスの臓器内侵入と増殖の準備状態が整うことになる。「インフルエンザ−サイトカイン−プロテアーゼサイクル」と血管内皮細胞障害: ウイルス感染でサイトカインが誘導され、次いでサイトカインでプロテアーゼが誘導され、プロテアーゼがウイルス増殖を促進するサイクルが回転して、血管内皮細胞の透過性の亢進から多臓器不全に発展する
病原微生物の感染と経過
新規感染            潜在感染(キャリア)        再活性化
急性感染症  →不顕性感染                →    感染症
  ↓
  排除
RA経過中の感染症
潜在性感染の顕性化>>新規感染
肺炎(細菌感染) 非結核性抗酸菌症 結核 ニューモシスチス肺炎 帯状疱疹 B型肝炎
肺炎の年齢層別10万人あたりの死亡者数
50から54才 8.5人 55から59才8.5人 60から65才 18.8人65才から70才から35.7人 
70から74才82人 75から80才189人 
80から84才454.2人 85才から89才 1011.2人 ↑↑
新型コロナウイルス
死亡率 50代 0.5% 60代2.4%
70代 7.6%80代17.1%
高齢者の身体的特徴
Immunosenscence    →            Inflammaging  前炎症状態に
            獲得免疫能の低下

Salutary environment(健康な環境)          高齢化    inflammatory environment
B細胞                                                  B細胞                  
強固高い活動性を持つ抗体分泌              活動性の低下した抗体 抗体の数減少
CD8・CD28 T細胞                        CD8・CD28 T細胞
抗原に対してT細胞の増殖とサイトカイン産生を活性化 
CD4 T細胞                             CD4 T細胞
抗原に対してCD4+T細胞の増殖は阻害     IL-6、IL-1、IL-17、TNF-α↑
                             慢性かつLow-gradeの炎症 
 

COVID-19感染                 獲得免疫能の低下       ウイルス排除  
COVID-19   ACE2 AC2・ACI 肺上皮                  
                     IL-18                     NK細胞 IL-15
                     MCP→ PMN    T16細胞 →T細胞 B細胞  IFNα/IFNβ
                     IP10        マクロファージ    ↓             IFNγ IL-12
                     MIP-1α      ↑            ↓                 IL-21
                              host factors  → IL-6 TNF IL-17A
                            年齢            GM-CSF G-CSF
                            喫煙                 過剰炎症
                            糖尿病
                            Glucocorticoids?

RA治療による感染症対策
―知っておくべき基礎知識―
RA患者では感染リスクが高い      活動性↑ 天秤  ステロイド・DMARDs
―病態 活動性
―使用薬剤 ステロイド 免疫抑制csDMRADs 
                      bDMARDs
過剰な免疫反応が感染症の重症化に寄与する
臨床的な感染症には1感染に引き続く急性感染症と2潜在性感染症の顕性化がある
高齢者RA患者の増加

→感染症の管理のさらなる重要性
バイオ製剤/免疫抑制薬投与時の感染症マネジメント
潜在性結核感染症(LTBI)   日和見感染症          ウイルス性肝炎
問診                 問診 職業・環境要因      B型・C型肝炎
結核既往歴            白血球(≧4000)         ウイルスマーカー
患者本人 家族、同居者    リンパ球(≧1000)       Hbs抗原 Hbs抗体、Hbc抗体
ツベルクリン反応         IgG(≧500)           いずれか陽合はHBV-DNA
IGRA(QFT/T-SPOT)      β-D-グルカン(陰性)     
胸部CT               PCP既往
                    ステロイド投与量

                    呼吸器疾患評価
                   (ILD、気道病変、COPD、NTMなど)
                   胸部CT

抗結核薬の予防投与      ST合剤の予防投与              抗ウイルス薬の予防投与
               肺炎球菌ワクチン接種

モニタリング 呼吸器症状 SpO2 HBV-DNA、β-D-グルカン 胸部CT
毎年のインフルエンザワクチン接種

 
全例使用成績調査で抽出された重篤な感染症のリスク因子
(インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリズマブ、トシリズマブ、アパタセプト)
呼吸器疾患の既往・合併
副腎皮質ステロイド使用―TCZ/ABT(PSL>5mg)
高齢(65歳以上)-ABTでは抽出されず
非重篤感染症の合併-ETN
高い機能障害(Class 3以上) ETN/ADA/TCZ
長い罹病期間(10年以上) TCZ
糖尿病の既往・合併 ADA
低体重 ABT

肺炎
予防措置
病原微生物
↓    ←マスク 手洗い うがい 口腔ケア 誤嚥対策 咳反射確保
宿主  予防接種(インフルエンザ・肺炎球菌)
     基礎疾患対策
RA診療 メトトレキサート治療のワクチンの位置づけ
1 65歳以上の高齢者では肺炎球菌ワクチン接種
2 インフルエンザワクチンを毎年摂種
3 生ワクチン(水痘、帯状疱疹、風疹、流行性耳下腺炎などのワクチンは、免疫抑制療法中は投与しない)
肺炎球菌 グラム陽性双球菌 莢膜に覆われており、免疫の攻撃受けにくい 市中肺炎の30-40%

肺炎球菌感染症は
鼻咽頭から 中耳炎 肺炎 細菌性髄膜炎 菌血症

プレベナー13
      プレベナー(非公費対象)     ニューモバックス(初回のみ公費対象)
名称      13価肺炎球菌ワクチン     23価肺炎球菌ワクチン
長所      長期間有効 カバーする     血清型は23価
       保菌予防効果がある        助成のおかげで、安価に摂取できる
     免疫活性がより強力である
     小児でも証明された実績と安全性
短所   カバーする血清型は13価              有効期間は5年以下
     (ただし重篤な血清型はカバーしている)   (高齢者は有効期間が短くなります)
       まだ助成4が無いので高価である
成人は肩に筋肉注射

プレベナー13接種の主な基礎疾患
糖尿病>COPD>気管支喘息>ステロイド、免疫抑制剤>乾漆肺炎 気管支拡張症など・・
プレベナー13接種における 肺炎や慢性呼吸不全増悪の既往 あり 44%
*プレベナーは 莢膜多糖体結合型ワクチン 莢膜多糖体+キャリア蛋白
T細胞依存型抗原として免疫記憶を確立して免疫機能を高める 任意接種
CAPiTA試験 オランダ 肺炎球菌ワクチン接種歴のない、65歳以上の健康成人が対象
84496人 → PCV13 42240例
     → プラセボ 42256例

市中肺炎累積発症数 4年 80件以上 vs 40件 PCV接種で優位に減少
プレベナー13が65歳以上 市中肺炎 45.6% 性非侵襲性肺炎 45% 艇侵襲性肺炎(IPD)75%低下 
ワクチン血清型市中肺炎(CAP)による入院リスクを73%減少させた

副作用 局所の疼痛36%上腕の可動域の低下 14% 腫脹 6.6% 紅斑 4.9% 全身筋肉痛 18.4%
リウマチ性疾患における感染症対策
RAを含めた膠原病患者は感染症リスクが高い
経過中にみられる感染症の多くは潜在感染の活性化
感染症のセーフティーマネージメント
治療開始前にリスク評価・予防措置・開始後はモニタリングで徹底的に実践
→何もおこらないことが重要
感染予防としては積極的なワクチン接種が望ましい

 

2020-10-13 09:41:51

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北大阪MDDフォーラム 10月10日

コロナ禍における認知行動療法の実践―薬物療法との併用を考えるー
大阪大学大学院医学系研究科 精神健康医学講座 教授 工藤喬先生

新型コロナウイルスの被害 
Bio       Psycho            Social
肺炎など      感染などへの不安     自粛による環境変化
COVID-19     感染者への偏見など    休養要請による経済損失など

起きうるメンタル不調
東日本大震災前に精神疾患の経験のない被災住宅住民
大うつ病       3%    4%   5%  5%  
全般性不安障害   1.8%     2%   2%  2%

震災前       震災直後   1年   2年   3年 
失業は自殺を生む 自殺と失業率は並行して動く 
      2000年 2010年 2020年
自殺率   25人  23人   16人   10万人当たり
失業率  5%    4.8%    2.8%

1%失業が増加すると2400人が亡くなる
本年8月自殺:1849人 コロナによる死亡者 273人
日本でなぜ死者数が少ない 7月30日データー
総死亡数
アメリカ 126140人 イギリス 43659 メキシコ 2712 ロシア 9152 中国 4641 フィリピン 1255  日本 972 韓国 282
100万人当たり
      38.6人    65.7人  21.5人     6.3人     0.3人   1.2人      0.8人  0.6人
ファクターXとしてかかげられている主な説

クラスター対策
早期からの国民間での危機感共有
マスク着用や毎日の入浴などの高い衛生意識
ハグなど握手などが少ない生活文化
BCG接種などの結核菌に関連する効果
遺伝的要因
肥満率の低さ
過去に似たウイルスの流行
充実した医療体制
ダイアモンド・プリンセス号での対応の教訓 (中日新聞より)

日本人には他のウイルス情報(抗体)が存在した?
どうようのことが・・・
情報が適正だとこころの免疫力は上がる
情報の数 多い     → 情報処理(認知)   → 感情 安定
情報不足/偏った情報 → 情報処理失敗(偏った認知)→ 感情の悪化

認知行動療法は情報の適正化により認知をもどし 感情を正常に
認知行動療法とは アーロン・ベッグが提唱
精神分析 vs 認知行動療法
精神分析                     認知行動療法
無意識を重視                  意識的・前意識的体験(自動思考)を重視
「無意識への王道は夢である」        「認知への王道は感情である」
*「実践的な手法や法則を、精神分析による研究データーを適用しようと試みましたが、全然うまくいきませんでした。
精神分析の仮説は、学問的な分析調査と呼ぶべきものの厳しい吟味に耐えられなかったのです」 アーロン・ベッグ

認知行動モデル
          考えうまくいっていない点、悪い点に注目した考え
    ↓↑               ↓↑
  行動:困難な状況を避ける →    気持ち心配、落ち込み
      引きこもるなど     ←       不安、怒りなど
私たちの気持ちや行動は、その時に頭に浮かんだ「考え」(認知)によって影響される
出来事     →                 行動・気持ち

例 友達が話もせず通り過ぎた    
       その時に浮かんだ考え・イメージ
            (自動思考)
             認知(cognition)

認知行動療法について保険診療が認められる条件 うつ病など気分障害の患者を対象とすること認知療法・認知行動療法に習熟した医師が治療に関する計画を作成し、患者に詳細な説明を行うこと 診療に要した時間が30分を超えること一連の治療につき16回を限度とすること厚生労働省作成のマニュアルに準じて行うこと 保険診療の評価は1回420点と設定されていますので、診療報酬額は4,200円となり、3割とすると1,260円が自己負担となります。なお、精神科を標榜しない保険医療機関が行う場合でも、保険診療が認められています。
標準認知行動療法の流れ
1-2 症例を理解する 心理教育と動機づけ 認知療法へにsocialization
3-4 
症例の概念化 治療目標の設定 患者を活性化する            
5-6 
気分・自動思考の同定                         3つのコラム
7-12
自動思考の検証(対人関係の解決)(問題解決技法)            コラム法
13-14 
スキーマの同定    
15-16 
終結と再発予防                        治療の振り返り 
*スキーマとは、人の認知過程を説明する際に使われる概念の1つであり、認知心理学の用語です。「いつも良く失敗しているから、今回も失敗するだろう」など、言わば自分が生きていく上での「ルール」や「パターン」のようなものです。
16回のセッション施行患者の背景
13人 女性3人男性10人 25-60才まで
QIDS 前  平均 12.8 →   後 平均9.76 に改善
神経線維構造と拡散テンソル画像(DTI)
MRIの進歩に伴い,拡散強調画像(diffusion weighted image:DWI)は,急性期虚血性脳疾患障害や脳腫瘍の診断など,現在の頭部MRI検査において必要不可欠なものとなってきている。このDWIをもとに,一定の方向に向かって連続する神経線維を画像化したものが拡散テンソル画像(diffusion tensor image:DTI)であり、DTI解析は,錐体路,感覚路,視放線などの神経線維の走行と病変部位との位置関係も観察可能である
神経の流れが乱れるとFA値(異方性比率)低くなる
認知行動療法施行後と各部位の変化
帯状束、小脳虫部、外包 脳梁 分界条・脳弓でFA値改善

認知行動療法によって変化する白質神経線維束
内外情報処理系            外的情報収集・処理
右前頭葉                    外包      側頭葉
         ↑↓前部脳梁   ← →                頭頂葉
左前頭葉                           後頭葉
帯状束   ↑↓
      海馬 内的情報集積(記憶)
脳弓    ↑↓
     中隔野
分界条     ↑↓
     偏桃体 小脳虫部
   情動系システム 
1 前部脳梁FA増大  前頭葉半球間機能結合増大→内外情報処理システム機能改善
2 外包FA増大     後方皮質領域と前頭葉の機能結合増大 →外的情報処理システムの効率化
3 帯状束FA増大 記憶に基づく内的情報にかかわる海馬と前頭葉の機能結合増大
  →内的情報処理システムの効率化、活性化
4 分界系と小脳虫部のFA増大→情報系システムでの処理効率化、活性化
5 脳弓のFA増大→情報系システムと内的情報処理システム間の相互の機能結合を強化

行動様式の進化
←  行動   行動活性化
↓      ↑
↓   感情
↓    ↑    これより下は意識されていない
↓  
認知(情報処理)
↓    ↑
→ 情報取集← A・B・C・・記憶  認知行動療法  問題再構築 問題解決
    ↑
   環境変化
*情報収集できていないと 感情×→行動×→情報取集なし
認知行動療法の本質は情報収集にある

うつ病に対する認知行動療法と薬物療法の治療反応率
併用すると反応率は上がる 効果が高まる 4研究とも
認知行動療法の問題解決モード
        患者登場
    ↓        ↓
  問題解決モード ←① なげき破局化モード    ①薬物療法の適応     
 ↓        ↓
問題が現実 問題が想像上
  ↓

問題解決    認知の修正
問題解決技法  認知再構成法

うつ病の症状の治療経過
イライラ 不安感 抑うつ感 手がつかない 根気がない 興味がない 喜びがない 生き甲斐がない →寛解
← なげき破局化モード                    →←問題解決モード   →
セロトニン          ノルアドレナリン                ドパミン
ボルセオキセチン説明省略
併用療法の意義 両療法が補充しあう可能性 再発予防 薬物アドヒアランスの向上
(*脳活動に影響を与える部位がかさなっていない)
問題解決技法            例
問題の明確化            夕食後の服薬が不規則になる
困っている問題、抱えている 
問題を書きだしみましょう    
問題の設定             恋人宅の時に、きっちり飲めるようになりたい(恋人は服薬していることを知らない
結果をどうしたいか考えて
課題を設定しまししょう
解決策の案出       1恋人に服薬していることを伝える2彼が自宅に来た時にように古いビタミンの瓶に入れる
(ブレインストーミング) 3いつも持っているハンドバッグに入れておく4薬をやめる
考えられる解決策を書き出してみましょう
ブレインストーミング3法則
解決策の検討        1確実に服薬できるかもしれないが、彼がどう思うか不安
長所と短所を書き出してみましょう2自宅では服薬できるがビタミン瓶を彼宅にはおけない3ハンドバッグはいつも持っている
解決策の決定        ビタミン瓶に薬を入れて、ハンドバックにいれておく
行動計画の立案          
解決策の評価

 
ブレインストーミング3法則  問題に対して数多くの解決策を考えること 情報収集
               数の法則 できるだけたくさんのアイデアを考える
     判断遅延の法則      戦略と戦術
「こんなのダメだ」「無理に決まっている」   大きな方向性を示す「戦略」とそれを達成するための小さな
というような判断をせずに書き出す       目標「戦術」を立てる

 
認知再構築法(コラム法) 例
状況            うつ病といわれ、抗うつ薬の服用を指示された
気分            落ち込み(90%)不安(80%)
自動思考         私には抗うつ薬は効かないし、必ず副作用が出る
根拠            数年前にも抗うつ薬を飲んで、眠気や便秘に悩まされた
反証            数年前とは違う新しい薬である 数年前のうつはいつたん治った 情報収集
適応的思考        数年前の抗うつ薬は副作用が強かったが、今回は新らしい薬であるので、副作用を気をつけなが
             ら服用すれば、効くかもしれない
気分の変化        落ち込み(70%)不安(50%)
認知行動療法の本質は情報収集である

 

2020-10-11 17:24:38

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秋のゴルフ10月11日

台風が過ぎ秋晴れに久々のゴルフ 茨木カンツリー東コースを
秋の気配が・・涼しくゴルフ日和すべて歩きいい運動になりました


2020-10-11 16:01:34

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