内科(呼吸器・循環器・消化器・糖尿病外来・各種健診(入社・定期))
〒541-0047 大阪府大阪市中央区淡路町4-7-2
TEL 06-6203-7636
トップページ»  ブログ記事一覧

ブログ記事一覧

ブログカテゴリはありません。
  • 件 (全件)
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

Web講演会 9月3日

クリニカルイナーシアを解決せよ~循環器内科医師が考えるマンジャロ導入のポイント~
愛知医科大学医学部内科学講座循環器内科講師  後藤礼司先生

一部のみ列挙
日本の心筋梗塞は減っていない
ST上昇心筋梗塞(STEMI)
2019年   44347件 → 2024年 46952件  5年で5%増

コロナ禍を経て死亡率はさらに伸びている
2019年   2583件 → 2024年 3083件   5年で5.4%から6.2%へ  19.4%増
1日本の血圧コントロールは不良
 コントロール良好者 韓国やヨーロッパは50%前後 日本は30%未満
2達成率2-3割の脂質低下療法
3糖尿病では血管イベントリスクが倍増
 HBA1C と総死亡率      心血管疾患死亡との関連
 HBA1C 6.5%以上 1.72倍   2.75倍
2型糖尿病のアルゴリズム
Step 1:インスリンが必要かどうかを判断
Step 2:肥満の有無で薬を選択

日本における肥満の定義:BMI 25kg/m2以上
日本における内臓脂肪蓄積を示す腹囲の基準:男性 85cm以上,女性 90cm以上
肥満がある方(インスリン抵抗性が強いタイプ)
 → 体重減少やインスリン抵抗性の改善を目指す薬 例:SG LT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬、ビグアナイド薬など
肥満がない方(インスリン分泌不足が主なタイプ)
 → インスリンの分泌を助ける薬を中心に 例: SU薬、速効型インスリン分泌促進薬(グリニド系)など

Step 3:安全性の配慮
Step 4:併存症やリスクに応じた追加の効果を重視

心不全のある方 → SGLT2阻害薬
心血管疾患のある方 → SGLT2阻害薬 または GLP-1受容体作動薬
慢性腎臓病(CKD)のある方 → SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬

Step 5:生活背景や費用も考慮
どんなに良い薬でも、続けられなければ意味がありません。
通院しやすさ、薬の飲みやすさ、副作用、費用など、

その方のライフステージ、ライフスタイルに合わせた「現実的で続けやすい治療」が大切です。
GLP-1受容体作動薬を積極的に使用すべき5つの臨床シナリオ
1肥満症
2閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
3心血管イベント
4心不全(HFpEF)
5慢性腎不全

治療の今の柱
心不全患者   ARNI MRA βブロッカー SGLT2阻害剤     糖尿病合併患者 非ステロイドMRA GLP-1RA
虚血患者    ARB/ACEi βブロッカー スタチン 抗血小板薬  肥満症合併患者 SGLT2阻害剤 GLP-1RA
*チルゼパチド 世界初のGIP/GLP-1受容体作動薬
GLP1 
食事摂取量の減少                       インスリン分泌の増加      胃内容排出の遅延
食嗜好の変化                          グルカゴン分泌の減少

 ↓                                ↓               ↓
 脳             脂肪組織              膵臓              胃
  ↑               ↑                ↑
  エネルギー代謝の制御   グルコース取り込みの増加     健康成人       
 制吐作用           中性脂肪貯蔵の増加       インスリン分泌の増加
GIP                               グルカゴン分泌の増加

体重関連におけるGIPとGLP-1の生物学的役割
GIP受容体およびGLP-1受容体は脳の領域を含む体の多くの部位に存在し 、食欲と満腹感を調節した
GIP受容体は脂肪組織にも存在して脂肪代謝を調節した (In vitro ラットで)

*内因性GIPと長時間作用型GIPR(チルゼパチド)アゴニズムの比較 
食後毎にインスリン分泌亢進   チルゼパチドでは薬理学的濃度でGIP伝達が持続的に活性化している
    GIP分泌亢進  
食後及び食間・空腹状態における内因性、チルゼパチドのGIPRアゴニズム
脂肪蓄積(内因性、TZP)
  GIPRアゴニズム                GIPRアゴニズム
   食後                    食間 空腹時

  脂肪細胞へ栄養素取り込み         脂肪細胞からの栄養素放出
膵臓           脂肪組織        膵臓           脂肪組織
グルコース依存性    TG加水分解       グルコース非依存性   脂肪分解
インスリン分泌     FFA 取り込み      インスリン分泌     FFAやグルコース放出
            Glucose 取り込み

内因性GIPは、食後状態でのみインスリンとともに脂肪細胞に直接作用し、脂肪細胞への栄養取り込みを
促進し、脂肪蓄積をもたらす
チルゼパチドは食後時間より空腹状態の時間の方が長いため脂肪分解をおこす
血糖管理のを含めた治療のQuality Upが必要
血糖変動指標と冠動脈における壊死性プラークの関係  血糖変動が大きいほど壊死性プラークの割合は高い
                          重症低血糖は血管疾患のリスクを増加させる
チルゼパチドは血糖変動を小さくする(低血糖なしに)
2023年ADA 糖尿病のスタンダード治療
糖尿病合併症の低減
1血糖管理 2血圧管理 3脂質管理4心血管及び腎臓にベネフィットがある製剤
 生活習慣の改善及び糖尿病教育
*マンジャロの副作用
消化器有害事象 用量依存 多くは軽度から中等度 一過性
       5㎎   10㎎  15㎎ 
悪心     12%   15%  18%
下痢     12%   13%  17%
嘔吐     5%    5%    9%
便秘     6%    6%    7%

2026-09-04 05:56:47

コメント(0)

コーヒーブレイク9月2日

もしも虫と話せたら:昆虫が教えてくれた生きづらい世の中を生き抜く自然の鉄則15  じゅえき太郎 著 ペズル著

人類が誕生したのは約700万年前。一方、昆虫が誕生したのは、今から約4億8千万年前。人間が現れる約5億年もの昔から、昆虫は地球上を生き抜いてきているのです。
昆虫は、その種の数も群を抜いています。人間などの哺乳類が約6千種であるのに対し、昆虫は約100万種。地球上の生き物は、4分の3が昆虫なのです。しかも、いまだに毎年新種が見つかっていて、今のペースで新種の発見と記録を進めていると、全ての昆虫を記録するにはあと500年かかるとも言われています。地球で一番繁栄しているのは、人間ではなく昆虫なのです。この本の舞台は、夏のとある雑木林。会社の人間関係がうまくいかず、生き方に悩む青年・太郎くんが、しゃべる昆虫たちと出会い、「生き物としての先輩」である彼らから「最も自然な生き方」を学んでいきます

興味ある教えを3つ
1サバクトビバッタの教え
つらい時、周りを変えようとしないこと。だって。自分を変えるほうが間違いなく簡単だから
自分の力で周りを変えられるなら、そもそもつらい目になんてあわないだろう?
勝手に周りが変わってくれるなんて、そんなラッキーな話、そうないだろう?
何度でも言う。一番変えやすいのは自分自身だぞ。他人が変わってくれることに期待するな
自分自身にきたいしょうようぜ

サバクトビバッタは通常、緑色であしが長く、羽根が短い。また単独で行動する
しかし、食べ物が少なかったり仲間が多かったりすると
体の色が黄色や茶色に変化し、あしが短く、はねが長くなる。さらに性格は狂暴化。群れになって移動する

2二ホンミツバチの教え
集団で生活している限り、理不尽な犠牲はあるもの。運悪く自分が犠牲になったとき、それを受け流すか引きずるかが、幸せな人と不幸せの人の違いかもね。
結局どんな時でもご機嫌でいるのが一番よ。だれだって不機嫌そうな人より、機嫌のよさそうな人と仲良くしたいものだから
みんなの幸せと個人の幸せは意外と一致しない

スズメバチに襲われたときミツバチの巣はまさに蜂をつついたかにような騒ぎになる
ミツバチは強いスズメバチに対して、みんなでぎゅうぎゅうに囲む
温度を上げてやっつける。熱でころすために集団で囲むことを蜂球(ほうきゅう)という
ミツバチは約50度まで耐えられるが、スズメバチは約43度までしか耐えれない
だから47度くらいにあげてやっつける

しかし最初に向かっていくミツバチや囲んでいる中心にいるミツバチは犠牲になる・・・
1つの目標にみんなで向かっているときに、理不尽な理由で犠牲になっちゃうことはよくある
  ↓
だれだって「なんで私だけ」って思うことが起こるの。みんながその気持ちを経験していると思えば少しは気持ちが楽になる みんなの幸せと個人の不幸せはセットである

3ナナホシテントウの教え
相手にイラっとした時、「自分が100%正しい」と思い込んでないかしら?
そんな時は、5秒でいいから相手の立ちばを想像してみてください。世の中にある争いのほとんどは、正義と正義がぶつかるんだから、相手だけが悪いとは言えないはずよ。え?相手の立場を想像しても、やっぱり自分が正しいって?・・それはたぶん・・・あなたの想像力に問題があるんじゃないの?
立場が変われば、好き嫌い真逆になるわ
   アブラムシを食べるのを邪魔するから嫌い
アリ      →           テントウムシ
        
   アブラムシを食べるから嫌い     ↑アブラムシを食べるから嫌い
農家      →           アブラムシ
        作物を食べるから嫌い
農家   ⇒    テントウムシ    アブラムシを食べてくれるから好き
アリ   ⇔    アブラムシ     
蜜をくれるから好き  テントウムシから守ってくれるから好き    
どの立場にいるかで、好き嫌いや良い悪いって簡単に逆転してしまう
農家にとってアブラムシは害虫、テントウムシは益虫
でもアリにとっては、アブラムシが益虫で、テントウムシが害虫

2026-09-03 06:00:58

コメント(0)

ショートレクチャー 9月1日

ショートレクチャー なぜBE-FAST もうわすれない脳卒中の初期症状  CERCIT公式チャネル小林正和先生
脳梗塞では1分間治療が遅れると、190万の細胞が失われると言われています。
つまり、「早く気づくこと」こそが、後遺症を防ぎ、命を守る最大のポイントです。

シンシナティ脳卒中スケール 1997年→1999年
F FACE 歯を見せる、笑ってもらう (顔がゆがむ)
A ARM 正式には目を閉じて10sec (腕を挙げて下がる)
S Speech (ろれつが回らない 言葉がでない)
3つのうち一つでも異常があれば脳梗塞である
 脳梗塞である可能性は72% 3つ以上であれば脳梗塞である可能性は85%
「BEFAST(ビーファスト)」
2017年の論文では、BE-FASTを使うとFASTで拾いにくい後方循環脳卒中を含めて、見逃し割合を減らせる可能性が示された一般市民(43%は医療職の経験あり)アメリカ中西部のカフェや図書館にきていた人を対象に
脳卒中の見逃しを14.1%→ 4.4%に減らせる
「BEFAST」とは?6文字に込められた“脳卒中のサイン”
*しかし30日後の記憶率は BE-FAST 24.4% FAST51.1%と覚えにくいことが難点と・・・

文字
 
意味
 
チェックポイント
 
B
 
Balance(バランス) ふらつき、立てない、まっすぐ歩けない
E
 
Eyes(目)
 
片方の視界が見えにくい、物が二重に見える
 
F
 
Face(顔)
 
片側の口角が下がる、顔がゆがむ
 
A
 
Arm(腕)
 
片腕が上がらない、力が入らない
 
S
 
Speech(言葉)
 
ろれつが回らない、言葉が出ない
 
T
 
Time(時間)
 
すぐに救急車(119)を呼ぶタイミング!
 
   
この6つのサインのうち1つでも当てはまれば、脳卒中の可能性があります。本人よりも「周り」が先に気づくことが多い 
脳卒中は、本人が自覚しにくいのが特徴です。
「大丈夫」「少し休めば治る」と思ってしまい、受診が遅れるケースも少なくありません。
だからこそ――そばにいる人の気づきが命を救うことがあります。
顔がゆがむ、言葉が変、動きが鈍い。そんなときは迷わず「BEFAST」を思い出してく
ださい。

2026-09-02 06:01:40

コメント(0)

Webショートレクチャー 8月31日

虫垂炎診療を3分で整理―重症化を示唆するサインとは?【おなかが痛い!そのときどうする?】
札幌医科大学 総合診療医学講座 准教授 三原弘先生

急性虫垂炎の新しい分類
単純性    穿孔や壊疽を伴わないもの
複雑性    壊疽、穿孔、腫瘍形成を伴うもの
汎発性    腹腔内全体に炎症が広がるもの

強力な補助指標 NLRとPCT
1 NLR 好中球/リンパ球比 ≧4.8  虫垂炎を示唆
     複雑性ではさらに高値 8-9以上になる

*NLRの基本
NLR(Neutrophil-to-Lymphocyte Ratio)は、好中球÷リンパ球で計算されます。好中球は体内に侵入した細菌やウイルスに迅速に反応する自然免疫の細胞で、リンパ球はB細胞・T細胞・NK細胞などを含み、獲得免疫を担います。好中球が多くリンパ球が少ない場合、慢性的な炎症や免疫力低下を示すことがあります 
NLRの目安
通常、好中球は白血球の約51%、リンパ球は約39%で、NLRは約1.3が一般的です。がんや炎症が進行すると、好中球が増加しリンパ球が減少するため、NLRは高くなります。臨床では、NLRが4以上の場合、がん患者の予後が悪化する可能性があると報告されています 。一方、健康維持や免疫力の目安としては、1.5以下を指すことが推奨される場合があります 
NLRが高くなる原因

慢性炎症:がんや感染症、生活習慣病などで好中球が増加し、リンパ球が減少する
免疫力低下栄養不足やストレス、加齢による免疫老化(immunosenescence)
急性感染症細菌感染などで好中球が急増する 
 2 PCT プロカルシトニン
   PCRが高いと複雑性(穿孔・壊疽)など重症度評価に有用
   上昇は穿孔のリスクの増大を反映

*プロカルシトニン PCT 
細菌感染や敗血症が疑われるときに参考にされる値です。ウイルス感染では上がりにくく、細菌感染の見極めに役立つとされています。細菌感染後は2時間から4時間ほどで上がり始めるとされ、CRPより早く変化を捉えやすい検査です。 
見方の目安
施設で基準は少し違いますが、国内の検査情報では次のような目安が案内されています。
値の目安   意味の目安
0.05 ng/mL以下  基準範囲の例
0.3 ng/mL以下  基準範囲の例
0.5 ng/mL以上  細菌感染を疑う目安
2.0 ng/mL以上  重い感染の目安

複雑性虫垂炎を見抜く CT所見
壁造影欠損 造影CTにて虫垂の一部が造影されません(白くならない)
その他   CTで虫垂内に糞石の存在 虫垂周囲の遊離ガス(黒い領域)

明日からのアクション
1 右下腹部痛の第一印象 前屈みなどの様子を重視する
2 血液検査とNLR計算  WBCだけでなくNLRを計算する 4.8以上が目安
3 CTの凝視とPCT評価 CTでは虫垂壁の造影状態を凝視し、PCTで重症度を裏付ける

腹膜刺激症状とは?【おなかが痛い!そのときどうする?】 札幌医科大学 総合診療医学講座 准教授 三原弘先生
腹膜刺激症状の診察順番(視・触・打・反)
1視診 歩行姿勢 呼吸によるお腹の動きや表情をみる
2触診 まずは軽く触れる
3打診 ここで腹膜刺激徴候の有無を判断する(重要
4反跳痛 
情報が不足している場合のみ慎重に行う
      →患者に与える肉体的苦痛・精神的苦痛が大きい手技で
      一度激しい痛みを誘発させてしまうと、患者が警戒し腹壁を緊張させるため、その後の触診

       などの正確な評価が困難になる
間接的な腹膜刺激徴候の活用
*咳嗽試験 咳払いによる腹圧の変化を利用して痛みが響くかチェック
*Heal drop test(踵落とし)体軸方向に生じる衝撃により腹膜全体に響く痛みを確認

2026-09-01 05:40:41

コメント(0)

コーヒーブレイク 8月30日


ショートレクチャー 札幌医科大学総合診断医学講座准教授 三原弘先生
お腹が痛いそのときどうする? 尿管結石を見抜くツール CHOKAIスコアー
内容
尿管結石は急性腹症の中で非常に頻度が高く 側腹部痛+血尿が典型的所見である
日本人のデーターに基づいて顔発された診断スコアー

CHOKAIスコアーの評価
嘔気・嘔吐    1点
水腎(腎盂拡張) 4点 POCASで確認*重要
尿潜血      3点
尿管結石の既往  1点
男性       1点
60歳未満     1点
6時間以内に疼痛軽減  2点

      ↓
6点以上の高確率群への対応
6点以上 尿管結石の可能性が極めて高い(陽性)
検査アクション 確定診断が必要であれば 
非造影CTを選択する
POCUSを門番とする
適応判断
初期5分でのPOCUSが、CT適応の判断に役立つ
鎮痛優先 (ロキソニン カロナール 芍薬甘草湯など)
典型的な結石像があればまず鎮痛を優先し、不要な被ばく(CT)を避ける

 

2026-08-31 05:18:32

コメント(0)

Web講演会 8月29日

家族性高コレステロール血症診療の最前線 大阪医科薬科大学循環器センター特任教授 斯波真理子先生
家族性高コレステロール血症(FH)診断の基本ロードマップ
STEP1 高LDL-C検出 未治療時LDL-C>180mg/dlをスクリーニング
STEP2 家族歴聴取 第一度近親者の高脂血症 早発性CADを確認
STEP アキレス腱評価 触診 X線 超音波による腱黄色腫の評価
STEP4 確定&家族調査 カスケードスクリーニング実施
成人(15歳以上)のFHの診断基準
1 高LDLコレステロール血症
(未治療時のLDLコレステロール値180㎎/dL以上)

2 腱黄色腫(手背、肘、膝などまたはアキレス腱肥厚)あるいは皮膚結節性黄色腫
3 FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(第一度近親者)

FH診断時に必要なこと
リスク評価
年齢 性別 LDL-C値 アキレス腱厚さ  糖尿病 高血圧 肥満 喫煙歴 HDL-C Lp(a)

Sever FHの定義
一次予防
1 未治療時LDL-C400mg/dl以上
2 未治療時LDL-C310mg/dl以上 +1つ以上のリスクファクターを有する
3 未治療時LDL-C190mg/dl以上 +2つ以上のリスクファクターを有する
Sever FHのリスクファクター
40歳以上 喫煙 男性 高血圧 糖尿病 早発性心血管疾患の家族歴 CKD BMI>30 Lp(a)>50mg/dl

2次予防
冠動脈イベント+脳・下肢血管イベント  7.4年間のフォローで
Sever FH  20% vs  FH  5%前後   7.76倍  予後が悪い
動脈硬化の評価
頸動脈エコー アキレス腱厚さ測定 トレッドミル 心エコー 冠動脈CT ABI 脳MRIなど
ACAD形成の4つの主要病態ステージ
1内皮機能不全と脂質沈着 物理的・化学的ストレスによる内皮細胞の傷害に始まり、内膜下へのApoB
    ↓        含有脂質(LDL等)の侵入と酸化、炎症カスケードの活性化が起こります

2泡沫細胞と初期病変形成 浸潤したマクロファージが酸化LDLを過剰貪食して泡沫細胞化。これが
    ↓        血管管腔に集積することで、初期の脂質線状が形成されます

3平滑筋細胞増殖と被膜形成 平滑筋細胞が中覆う膜から内膜へと遊走・増殖。コラーゲン等の外基質を産生
    ↓         し、脂質コアを覆う線維性被膜を形成します

4壊死コアと破綻リスク  プラーク深部で細胞壊死により壊死性コアが発生 炎症細胞の集中や被膜の
             非薄化(不安定プラーク)が進み、突然の破綻・血栓形成リスクが高まります

治療概念の根本的な転換
従来の「虚血中心」モデル(限界)
末期への介入 冠動脈閉塞によって生じる「心筋虚血」の診断と、イベント発生後の血流再開に主眼をおく
       アプローチ(カテーテル治療・バイパス等)
介入の遅れ  虚血が発現した時点では病態がすでにきわめて進行しており、一時的血流再開に留まり、根本
       的病変(アテローム)を根絶できません

虚血が出現した時点で病変はかなり進行
PCIやCABGは局所治療              → 虚血は病態の終末像である
全身性動脈硬化は残存する

新提案
ACADモデル(生涯予防)
本質の管理:疾患をアテローム性冠動脈(ACAD)と再定義し、虚血時の「動脈硬化・プラーク形成・進展」
      そのものをターゲットとします
早期の逆転:胎児期から始まる生涯にわたるリスクに焦点をあてて、早期に介入することで病気の発症予防
      進行遅延、さらには逆転・退縮を目指します

FHによる累積LDL-Cと冠動脈疾患の発症
FHでは生下時から高LDL-Cにさらされるため、累積LDL-Cが若いうちに増え、冠動脈疾患の発症が早まります。冠動脈疾患は、LDL-Cの高さそのものだけでなく、LDL-Cにさらされた年月を含む累積負荷が大きく関わるとされています。FHではこの累積負荷が早く閾値に達するため、早発性冠動脈疾患のリスクが高くなります。
累積LDL-C(mg/dl・Y)6000以上は危険(冠動脈疾患発症の閾値)
FHホモ接合体  12.5年        閾値に影響する因子  性別 女性↑
FHヘテロ接合体 35年                    喫煙 高血圧 糖尿病  ↓
                               TG HDL-C低値 Lp(a)  ↓

エボロクマブ
PCSK9(前駆蛋白質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型)阻害薬のエボロクマブ(商品名レパーサ)を用いた脂質低下療法により、心血管疾患(CVD)の一次予防が可能かを検証したVESALIUS-CV試験
1万2000人以上を4.6年追跡した結果、3ポイントMACE(冠動脈疾患による死亡、心筋梗塞、虚血性脳卒中の複合)は、エボロクマブ群で25%有意に抑制された。米・ハーバード大学のErin Bohula氏による学会発表と同時に、論文もThe New England Journal of Medicine誌ウェブサイトに掲出された。
エボロクマブは我が国では2016年に承認され、現在の適応は「家族性高コレステロール血症または高コレステロール血症で、CVD高リスク、スタチンで効果不十分、スタチン不適の全てを満たす場合」となっている。2017年に発表されたFOURIER試験において、CVDの既往がある患者に対する二次予防目的での有効性が示されており(関連記事:
PCSK9抗体エボルクマブでCVリスク15%減少)、今回のVESALIUS-CVでは、CVD一次予防における有効性が検証された。
成人(15歳以上)のFHヘテロ接合体治療のフローチャート
FHヘテロ接合体の診断
   ↓

生活習慣改善・適正体重の指導と同時に脂質低下療法を開始する
LDL-C 管理目標値 1次予防 100㎎/dl未満 2次予防 70未満

  ↓
 
スタチンの投与
  ↓          ↓スタチン不耐
効果不十分    
 別のスタチンの処方や投与間隔を考慮
   ↓
スタチン最大用量andエゼチミブ投与
  ↓
効果不十分
    レジン・プロブコール・PCSK9阻害剤追加(スタチン最大投与時のみ)  
    *多剤併用可能 また スタチン不耐の場合はPCSK9阻害剤単独で投与可能

         ↓
     
  効果不十分
     LDLアフェレシス

2026-08-30 07:59:06

コメント(0)

Web講演会 8月28日

腰痛を知り、治療を知る プライマリー医が取り組む腰の治療 中條整形外科医院 院長 中條悟先生
一部のみ列挙
腰痛生涯有病率 83%

有病者率 男女とも腰痛が1位
2022年
   1位  2位  3位        4位     5位
男  腰痛  肩こり 手足の関節が痛む 目のかすみ  頭痛
女  腰痛  肩こり 手足の関節が痛む 目のかすみ  頭痛

腰痛の原因
脊椎と周辺運動器由来              神経由来    
脊髄腫瘍(原発性・転移性腫瘍など)       脊髄腫瘍 馬尾腫瘍など    
脊椎感染症(脊椎炎、脊椎カリエスなど)     内臓由来
脊椎外傷(脊椎骨折など)            腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石、腎盂腎炎など)
腰椎椎間板ヘルニア               婦人科系疾患(子宮内膜症など)
腰部脊椎管狭窄症                妊娠
腰椎分離すべり症                血管由来
代謝性疾患(骨粗しょう症、骨軟化症など)    腹部大動脈瘤
脊椎変形(側弯症、後湾症、後側弯症)      解離性大動脈瘤など
非化膿性炎症性疾患(硬直性脊椎炎、       心因性
乾癬性腰痛など)                うつ病、ヒステリーなど

山口県腰痛スタデー 原因
特異的腰痛  78 %
  一般的な慢性腰痛     腰椎椎間関節性21.3% 筋筋膜症 12.5% 仙腸関節性 5.6%
  重大な脊椎疾患である腰痛 腰部脊椎管狭窄症10.9%腰椎椎間板ヘルニア6.9%

               椎間圧迫骨折 3.0% 感染 0.3%    
非特異的腰痛  22%
重篤な脊椎疾患の合併を疑うべきRed Flags
重篤な脊椎疾患(腫瘍、炎症、骨折など)の合併症を疑うべきRed Flags(危険信号)
発症年齢(20歳未満 55歳以上)
時間や活動性に関係のない腰痛
胸部痛
がん、ステロイド治療、HIV感染の既往
栄養不良
体重減少
広範囲に及ぶ神経症状
構築性脊椎変形
発熱

         腰痛の診断手順
           腰痛患者
            ↓
         注意深い問診と身体検査
            ↓
   危険信号無し              危険信号あり
神経症状なし        あり        ↓       
 ↓            ↓     画像検査や血液検査で精査する
非特異的腰痛                  ↓
 ↓
疼痛と機能障害に応じて   ↓         原因特定
4-6週間の保存的治療         不可能      可能
 ↓                
改善あり    なし    ↓             原疾患の治療
↓        ↓         ↓
患者教育   画像検査または侵襲的検査
自己管理   危険信号の再評価
       心因性要素の再評価

腰痛の診断 注意深い問診
  疼痛部位の確認
  疼痛の発症様式
  
安静時痛の確認
  炎症症状の確認
  
下肢症状の確認
  膀胱直腸障害の確認

腰痛の診断(身体所見)
姿勢異常の有無
脊椎の可動域制限の有無
痛みが生じる動作の確認
圧痛部位の確認

腰痛の治療  2019年腰痛診療ガイドライン
急性腰痛に対する推奨薬には・・
非ステロイド性抗炎症薬
筋弛緩薬
アセトアミノフェン
弱オピオイド
ワクシニルウイルス接種皮膚抽出液
慢性腰痛に対する推奨薬には・・・
SNRI薬
弱オピオイド
ワクシニルウイルス接種皮膚抽出液
非ステロイド性抗炎症薬
アセトアミノフェン
強オピオイド
三環系抗うつ薬
坐骨神経痛に対する推奨薬には・・・
非ステロイド性抗炎症薬
Caチャネルα2δリガンド
SNRI薬

痛みに色はついていない NSAIDsか非NASAIDsか迷ったら・・
NSAIDsの先行を
その理由・・・だんだん効きにくくなるから

非特異的腰痛の発生源
筋肉・筋膜
靭帯
椎間関節
仙腸関節
その他の
腰痛を構成する各組織に
侵害受容器=痛みの受容器が存在する
NSAIDsの長期服用の胃粘膜侵害あり 62.8%
なぜ経皮吸収全身作用型製剤か

1有効性
2安全性
3簡便性

腰痛における薬物療法の移行(私見)
ジクトルテープ
  →  神経症状(下肢痛のみ) Caチャネルα2δリガンド(漸増) ジクトルテープ
  →  慢性腰痛(神経症状の有無にかかわらず) デュロキセチン・弱オピオイド ジクトルテープ
  →  麻痺 安静時痛etc Red Flagsの鑑別
専門医依頼へのタイミング
まず運動器以外のRed Flagsの鑑別
 明確な神経症状
 初期治療に抵抗性
 安静時痛 激痛

NSAIDsがほぼ無効 → 神経障害性疼痛 慢性疼痛 
  まずはNSAIDsの短期・探索的投与を・・

 

2026-08-29 07:24:24

コメント(0)

コーヒーブレイク 8月27日

「冷えとふらつきを訴える中年女性」に処方すべき漢方薬は? 伊東 完(筑波大学附属病院病院総合内科)
症例:45歳女性、冷えと倦怠感とふらつき


患者は45歳女性。特記すべき既往歴はない。いつも冬になると手足の冷えを自覚するが、近年は季節にかかわらず、手足の冷えと倦怠感が続いている。数日前からは「歩いていると何となく足元がおぼつかない」という症状があり、外来を受診した。食欲は低下気味で、排尿回数がやや多い。
身長160cm、体重52.0kg。体温36.2℃、血圧102/64mmHg、脈拍数72回/分、酸素飽和度(SpO2)99%(室内気)、呼吸数18回/分。顔面はやや蒼白で、表情も豊かとはいえない。声は小さい。脈は沈んでいて弱々しい。舌は湿潤で、歯による圧痕がわずかに見える。腹力は弱く、臍上に動悸を触れる。また、普段から下痢をしやすく、風呂は40℃以上の熱めの水温を好むとのことである。
ある漢方薬を処方したところ、1週間ほどで倦怠感とふらつきが改善し、手足の冷えも軽減した。

答え 真武湯
「手足の冷え」に対しては、附子や乾姜といった、体を温める薬能の強い漢方薬を使いたいところです。しかし、それらを含む漢方薬はたくさんあるので、冷え以外の症状から候補を絞っていくとよいでしょう。
本症例では「歩いていると足元がおぼつかない」という訴えが特徴的です。めまいへの漢方治療の口訣(口頭で言い伝えられる秘伝)に

「立てば苓桂(朮甘湯)
 回れば沢瀉(湯)
歩くめまいは真武湯」
というものがあります
これを踏まえると、本症例には真武湯が適していそうです。また、真武湯には附子が含まれており、冷えの改善も期待できます。さらに、朮も含まれていて、舌の歯圧痕などの水毒徴候にもピッタリです。以上から、真武湯を正解としています。
真武湯
虚弱な人の胃腸の不調に広く用いられる
新陳代謝が衰えた虚弱な人で、疲れやすく、全身の冷えやめまい感があり、下痢しやすい場合に向く薬です。慢性胃腸炎、胃腸虚弱、過敏性腸症候群などによる胃腸症状があるときによく用いられます。かぜが長引いて全身倦怠感が主になった場合に使うこともあります。

「水滞」にともなうめまいや冷え、むくみなどにも
「真武湯」は、「水(すい)」が滞った「水滞」を改善する薬で、めまいや体のふらつき、冷え、むくみなどがあるときにも用いられます。これらは低血圧の人によくみられますが、いっぽう、高血圧にともなってこうした症状がある場合にも、この薬が使われることがあります。

「気・血・水」は、不調の原因を探るためのものさしです。
漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられています。「水(すい)」:血液以外の体液全般に相当し、水分代謝や免疫システムなどに係わっているものとされています。

配合生薬 茯苓 芍薬 創朮 生姜 附子末

 

2026-08-28 06:00:26

コメント(0)

Web講演会 8月26日

全般性不安症(GAD)-忘れ去られた不安神経症概念の再考―九州大学大学院医学研究院精神病態医学教授 中尾智博先生
一部のみ列挙
全般性不安症とは?
GADとは、次から次へと多数の出来事や活動に対して、過剰な不安と心配(予期憂慮)が出現し、またそれに伴う身体症状(自律神経症状等)があることで、日常生活に支障をきたす疾患である
制御困難な多数の出来事や活動に対する予期憂慮 予期憂慮に身体症状(以下の5つのうち3つ以上)を伴う
空き巣に入られたらどうしよう           落ち着きのなさ 緊張感 神経の高ぶり
子供が交通事故にあったらどうしよう        疲労しやすい
がんになったらどうしよう        →    集中困難 心が空白になる
リストラされたらどうしよう            睡眠障害
                         筋肉の緊張
                         易怒性

                    ↓
            予期憂慮と身体症状により、日常生活に支障をきたす
GADの心配・不安の特徴
             GADと病的ではない心配・不安の特徴
GADの心配・不安                病的ではない心配・不安
過剰な心配が、心理的(感情など)         過剰ではなく機能的な障害まで生じることは少ない
社会的(就労など)機能に意味のある    ⇔  より緊急の課題が起れば、不安を後回しにできる
障害を生じる                  身体症状を伴うことは少ない

GADの神経画像研究
システマティックレビューによって、GADに関する63の機能画像研究、26の構造画像研究が同定され、腹外側
前頭前皮質、背外側前頭前皮質、前帯状皮質、後頭頂領域、扁桃体に機能的・構造的な障害が認められた

GADと不安視苦痛を伴ううつ病の対比
 項目        全般史不安症(GAD)            不全性苦痛を伴ううつ病 
中心となる症状   不安、心配が主役             抑うつ「気分の落ち込み」が主役+不安
気分        常に不安・緊張              憂鬱+不安が混ざる
思考の特徴     悪いことばかり起きるのでは 過剰に心配  自分はダメだ+不安・焦燥
不安の内容     健康・仕事・家族などの日常の    将来の不安・焦り・落ち着かなさなど
          あらゆること
身体症状      筋緊張・疲労・不眠・集中力困難   不眠・食欲低下 倦怠感 +焦燥
時間の経過    
 長期間持続(6か月以上が基準)   うつ病エピソードの期間中に出現
感情の中心    不安が止まらない          つらい・無気力 +不安で落ち着かない
行動傾向     心配し続ける  確認行動       動けないor 落ち着かずそわそわ
診断の軸     不安障害                気分障害(うつ病の一型)   
診療の 考え方  
 不安の軽減(CBT・抗うつ薬・抗不安薬) うつ治療が中心+不安への対応
GADの源流は不安神経症であり、各種不安症の土台となる位置づけが妥当ではないだろうか?
 不安症                    不安症
パニック症 特定の恐怖症    →     パニック症 特定の恐怖症 SAD
GAD    SAD                土台にGADがあり重なっている

現在の位置づけ                本来あるべき位置づけ
GAD-7(Generalized Anxiety Disorder -7)日本語版(2018)
                                     全くない 数日 半分以上 ほとんど毎日
                                0点  1点  2点  3点
この2週間、次のような問題にどのくらい頻繁に 悩まされていますか?  
(1)緊張感、不安感または神経過敏を感じる             □ □ □ □
(2)心配することを止められない、または心配をコントロールできない □ □ □ □
(3)いろいろなことを心配しすぎる                 □ □ □ □
(4)くつろぐことが難しい                     □ □ □ □
(5)じっとしていることができないほど落ち着かない                    □ □ □ □
(6)いらいらしがちであり、怒りっぽい                                   □ □ □ □
(7)何か恐ろしいことがおこるのではないかと恐れを感じる              □ □ □ □
あなたがいずれかの問題に一つでもチェックしているなら、それらの問題によって 仕事をしたり、家事をしたり、他の人と仲良くやっていくことが どのくらい困難になっていますか?
全く困難でない やや困難 困難 極端に困難

WFSBPガイドライン GADの推奨治療(抜粋)
治療内容      推奨内容           エビデンス A 推奨 1                      
SSRI        エスシタロプラム(レクサプロ)パロキセチン(パキシル)はGADの第一選択薬   
SNRI        ベンラファキシン(イフェクサー)デュロキセチン(サインバルタは第一選択薬

 MT1/MT2作動薬/5-HT2C拮抗薬 有効性は良好な結果 
                         エビデンス A 推奨 2
ベンゾジアゼピン系   難治例で使用か(物質使用障害の既往無し)抗うつ薬の効果発現前併用
                        
 エビデンス B 推奨 2
認知行動療法(CBT)   待機群より有効だが、他の能動的治療との差はあきらかでない
*「全般不安症」に対するセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤の「イフェクサーSRカプセル37.5㎎、同75㎎」の国内における医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得 2026年3月23日
イフェクサーSRは日本で初めてGADに対して承認された唯一の治療剤。
イフェクサーSRはGADに対して世界80以上の国と地域で承認されており、海外の複数の治療ガイドライン2, 3, 4でも第一選択薬に位置付けられている。

GADの認知行動療法
心理教育
ケースフオーミュレーション
リラクゼーション
注意トレーンニング(身体症状から注意そらし練習)
認知再構成
イメージ(記憶)のかきなおし
行動実験
アクセプタンス&コミットメントセラピー(不安を受け入れ、今ここに注意を向ける)
世論調査(他の人たちがどう考えているを調べる)
再発予防

不安に対するリラクゼーション法(バタフライ・ハグ)
手を胸の前に交差させちょうちょのようなポーズにして手のひらで交互に胸をポンポンと軽く叩くことを繰り返す
GADの認知行動モデル(ケースフェーミュレーション)
             日常における様々な出来事
                  ↓
           信念 さまざまなできごとは悪い方向に向かうに違いない
                  ↓
             最悪の事態が起きるイメージの想起 
← 認知再構成 イメージ書き直し 
                 ↓  ↑       ↓  
   世論調査
          ↓  不安・緊張のさらなる高まり  ←ACT
行動実験  → 行動のバイアス  ↓  ↑         ↓
        ↓      
注意バイアス     筋緊張 集中困難 ← 筋弛緩 呼吸法 
       反芻思考     ↑注意トレーニング 易疲労感 不眠    リラクゼーション
       回避行動       ↑    ↑
         ↓          ⇔        ↑

2026-08-27 06:02:55

コメント(0)

Docpedia臨床(Web)ショートレクチャー 8月25日

RAA阻害剤の出口戦略 2026年Ver 東北大学病院 高血圧・内分泌内科 講師 長澤将先生
現状 RAA阻害剤は中止され過ぎている
RAA系の中止率は脅威の50-80% 
良かれと思って止めた結果、心血管イベントが増えているかも?
高K血症への恐怖が本来救えるはずの命を奪っていないか?

定説1 Cr上昇は全部で30%ルールで診る
ARB追加でベースライン10%以内の上昇は善である
これは腎機能悪化ではなく糸球体の働き方改革
過剰な濾過圧を下げ、腎臓を休ませている証拠(initial dip)
30%を超えたら、脱水・NSAIDs、腎動脈狭窄を疑う
ここからSGLT2阻害薬、MRAを入れていくと10%ずつ上がる(ことがある)
あらかじめ患者に話しておく

定説2 Kの信号機管理
K<5.5  青 自身をもって継続、食事指導も最小限で
5.5‐5.9 黄色 粘り時 ロケルマ等のK吸着薬を検討
K≧6   赤   原因検索を優先 
*ロケルマがある今、kが理由でRAA系を止める時代は終わった?
STOP-ACEi試験が教えてくれたこと
CKDG4-5でRAA系を止めても、eGFRの低下速度は変わらない
つまり、腎臓を、守るために止めることにエビデンスはない
 例えば、2か月程度腎代替療法までの時間が延びることよりも、うまく腎代替療法に入るという感覚があったほうが良い
 透析になっても人生は、続くから、それを見据えましょうと話す

むしろ中止によるMACE(心血管イベント)の増加が懸念
*腎不全が進むほど、RAA系は心臓を守る薬になる
・・・・ とはいえ透析患者ではMRAは予後改善しなかった

演者の本音 本当の中止基準は何か?
カリウムよりも患者を診て、血圧を見ろ
収縮期血圧110mmHg以下=撤退 スキップの検討ライン
他の降圧薬(CCB等)を減らしてもRAA系を残す価値があるか?
蛋白尿が出ているならロサルタン12.5㎎でも粘る価値がある

警告 その何があったらは正しいか?
何か(高K)があったら困るからというが、何か(中止)をしても何か(心不全)あったらは考えていない
*そもそも安定している人はそれほど高k血症で困らない。心不全など臓器障害などが出ると問題になる
 その心不全を起こすのは何?
数字(K値)ではなく、患者(予後)を診るのが医師の役目
*現時点ではARB+SGLT2阻害剤までは非専門医の範疇
 次のガイドラインではMRAまでが非専門医の範疇になるだろう

専門医へ送る「紹介のボーダーライン」
130%以上のCr上昇が、原因除去(脱水等)後も続く場合
2k吸着薬を使ってもk=6がコントロールできない場合
3血圧110以下でRAA系を維持するのに不安を感じる場合

減塩食 東北大学病院 高血圧・内分泌内科 講師 長澤将先生
血圧の定義
血圧=心拍出量   × 末梢血管抵抗
    ↑          ↑
    
減塩         RAA系 カルシウム拮抗薬 α遮断薬
    利尿剤
    βブロッカー

本当は一番してほしいこと
禁煙
減塩
運動習慣
できれば減量(ライフスタイルの変化でも効果あり)

なぜ減塩?
食塩感受性という概念
塩分(ナトリウム)を多くとると、体は血液中のナトリウム濃度を一定に保とうとして、水分を体の中にため込みます。この流れで血圧が上がります。
1体内の水分量が増える2血液の量(循環する血液)が増える3心臓から送り出される血液が増え、血圧が上がる
通常は腎臓が余分なナトリウムを尿として出し、血圧はもとに戻ります。しかし食塩感受性の人はこの調節がうまく働かず、ナトリウムや水分をため込みやすいため、血圧が上がりやすくなります。

食塩感受性を決める要素
遺伝 加齢 肥満 糖尿病 CKD など
減塩について
日本の平均塩分摂取量 10g強
高血圧ガイドライン 6g/日
WHO 5g/日

具体的にはどんな話をしていますか?
焼きそばは避けましょう *つゆを残してちょうせいできない
汁ものは回数を半分にしましょう *漬物、キムチなど
食べ過ぎは塩分摂取も多くなるので、食べ過ぎない指導もかなり有効

豆知識
血圧が高い人ほど効果的
高齢者ほど効果的
RAA系を良く効かせるには減塩が有効
1g減塩で1-2mmHgの降圧? →無理しない

減塩指導まとめ
血圧手帳と連動する(降圧薬しているのに血圧はからないのはNG)
客観性を持つために尿中Na/Crなどを活用
栄養状態と相談しながら行うこと、運動との組み合わせも有効

 *推定一日食塩摂取量の算出には
随時尿ナトリウム 随時尿クレアチニン 年齢 身長 体重 の情報が必要です。
※ クレアチニンは筋肉量により変化するため、体重、身長、年齢による補正が必要です。
食塩摂取量の評価を繰り返し行うことで、保健指導などが適切に行われているかを判断することができます。

2026-08-26 05:33:42

コメント(0)

  • 件 (全件)
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5