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人生100年時代の運動器医療:栄養を軸にしたトータルマネジメント ノートルダム清心女子大学人間生活部教授 鉄永倫子先生
前半一部のみ列挙
PART1 なぜ今、栄養を軸に?骨、筋、痛み。代謝を同時に診る時代へ
疼痛のトライアングル+行動(3Dモデル)
行動(運動 睡眠 食事 活動量)
身体(骨 運動 筋 神経) 心理(注意 感情 期待) 社会(役割 支援 就労)
痛みを身体・心理・社会・行動の4側面で同時に評価・介入
臨床の意思決定を立体化(学際的マネジメントの土台)
総合評価が疼痛診療の鍵
人生100年時代の運動器医療 治療目標が変わる
寿命延伸の時代に 運動器医療は生活機能の維持を担う
従来の焦点 これからの焦点
痛い部位を診る 食べる 動く 眠り力を守る
画像所見を説明する 骨折、転倒 廃用を防ぐ
薬や手術のみで症状を下げる 生活機能を維持する
骨、筋、痛み、代謝は1つでつながる
痛いから動かないは低栄養・廃用・炎症を介して痛みを強める
1疼痛→2活動回避・不眠→3食欲低下→4筋量低下・骨折リスク→5痛みの増幅
循環をたつポイントは1つだけでなく、少しずつ同時に整える
PART2 まず見つけるのは栄養リスク 低栄養・サルコペニア・骨粗しょう症・肥満関連炎症をみつける
外来で聞く 栄養に関する5つの質問 栄養評価は血液検査(アルブミン)の前に問診
まずは確認する5つの質問
15か月で体重が5%以上減っていないか
2食事量が以前より減っていないか
3肉・魚・卵・大豆製品などの蛋白質を毎日たべているか
4転倒、歩行速度低下、聴力低下がないか
5口腔・嚥下・独居 調理困難など食べにくさはないか
なぜ栄養評価が必要?
低栄養は薬物療法やリハビリの効果に影響する
骨折・転倒・術後合併症のリスク増加につながる
必要時に管理栄養士へつなぐ入口になる
GLIM基準
表現型基準1項目以上+病因基準1項目以上で低栄養と診断
表現型基準 病因基準 外来での確認ポイント
体重減少 摂取量低下 最近やせた?食事量はへっていなか?
低BMI 疾患負荷・炎症 食欲低下、炎症、併存疾患は?
筋量低下 吸収障害 握力低下、歩行低下、、立ち上がり 画像は?
サルコぺニア:筋力低下を入口に考える
ポイント まず筋力低下に気づく
1疑い 2診断 3重症度
まず気づくサイン 筋量低下を確認 身体機能の低下を確認
SARC-F DXA BIA CT 歩行速度低下
握力低下 SPPB低下
椅子立ち上がり困難
握力 筋量 歩行
栄養・転倒・薬剤を確認 蛋白・運動・疾患 転倒・骨折・介護
管理を処方 リスクとして扱う
PART3 骨・筋肉を守る栄養エビデンス
蛋白質、カルシウム、ビタミンDは運動療法と薬物療法の効果を支える
蛋白質はご高齢では標準量では足りないことがある
ポイント
推奨の目安 臨床での処方
健康高齢者 1.0‐1.2g/㎏/日 朝食蛋白を増やす
疾患 リハ中 1.2-1.5g/㎏/日 1食20-30gを目安
腎機能制限がある場合は個別調整 肉・魚・卵 乳 大豆を分散
蛋白質20gってどれくらい?
卵1個 約6g 納豆1パック 約7g 牛乳200ml 約7g
ヨーグルト100g 約4g 焼き鮭 1切れ 80g 約18g 鶏むね肉 100g 約22g
木綿豆腐1/2丁 約10g ツナ缶 1缶 約13g さば缶 1/2缶 約20g
枝豆 1皿 約17g チーズ2枚 約9g
骨粗鬆症治療での栄養:薬効を支える前提条件
基本方針 診療での注意
骨折リスクを評価し、薬物療法を選ぶ 腎機能や高ca血症リスクを確認
食事性カルシウムとビタミンD不足を評価 サプリは不足時にしぼって個別化
フレイル・転倒・筋力も同時に確認 継続できる食事と薬物療法を一緒に
ビタミンD 骨 筋 痛みの接点
骨 筋への意義 痛みとの関連 実践
カルシウム吸収と骨代謝を支える 慢性筋骨格痛との関連は不均一 魚 卵 きのこ 日光
筋機能・転倒予防にも関与 低値群で痛みが強い可能性 25OHD測定はリスクで選択
骨粗鬆症治療の前提条件 欠乏リスク例を見逃さない 腎機能併用薬を確認
ビタミンD どんな食品にどのくらい入っている?
鮭1切れ 約80g 約25μg
さば水煮缶 1/2缶 11
しらす干し 10g 6
卵 1個 1.0
干しシイタケ 10g 1.7
カルシウム どんな食品にどのくらい入っている?
牛乳 200ml 約220mg
ヨーグルト 100g 約120mg
プロセスチーズ 2枚 約250mg
木綿豆腐 150g 約180mg
小松菜 100g 約170mg
PART4 痛み 炎症 代謝を栄養から考える
慢性疼痛は、肥満関連炎症・食事パターン・睡眠・腸内環境とつながる
体重は力学負荷だけでない
なぜ痛みが増える?
内臓脂肪増加→アデポサイトカイン程度炎症→痛み感受性↑→症状が慢性化
睡眠悪化
ポイント
内臓脂肪は炎症性サイトカインを増やす
レプチン レジスチン アデポネクチンの不均衡
痛み感受性や睡眠の悪化に関与
外来での対応
体重だけを責めない 睡眠・活動量・食事パターンを同時に見る
5-10%の体重変化でも症状改善の可能性
睡眠 活動量 食事 体重
いびき 中途覚醒 座位時間 歩数 腸加工食品 夜食 魚な増減より継続
重いから痛いだけでなく炎症が痛みを増減
食事パターン 地中海食を和食化
理由1 炎症を整える 魚 豆 野菜 ナッツが多い 赤肉 加工肉 精製糖を減らす
理由2 腸内環境 食物繊維と発酵食品を増やす 腸内細菌を介して炎症に関与
理由3 骨 筋肉 魚豆腐 乳製品でたんぱく質 Ca vitDも一緒に補いやすい
理由4 臨床での伝え方 焼き魚+豆腐+野菜 穀類
間食はヨーグルト ナッツ
亜鉛 食欲、味覚、炎症をつなぐ微量元素
味覚低下→ 食欲低下 →食事量低下→低栄養リスク
腸内細菌 骨と痛みをつなぐ新しい接点
メカニズム仮説 現時点の実践
食物繊維→短鎖脂肪酸 特定菌種を狙う治療は標準化前
腸のバリア機能や免疫、炎症の調整に関与 食物繊維 発酵食品 多様な植物食品
たんぱく質→トリプトファン代謝物 睡眠と身体活動も合わせて整える
免疫や神経系の感よ
骨代謝 痛み感受性への関与
メカニズムに応じた薬物療法は省略




土曜日の夕方 ホテルグランヴィア大阪で大学の同窓会(総勢25名程度)
M先生の幹事の元 会食パーテイ形式での同窓会 何十年ぶりにお会いする人たちともお話ができ、
皆様方の近況をきき、楽しい時間を過ごせました
懐かしさ半分、現状の大変さ半分(いつ診療をやめるかなど)64歳ともなるとなんとも複雑な感じでした
2026-06-14 08:33:30
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急性期から発症抑制まで~ナルイテークで実現するシームレスな治療戦略~ 品川ストリングスクリニック院長 三王直子先生
一部のみ列挙
片頭痛の有病率(国内)
国内有病率 8.4%(筋緊張型頭痛15.6%)女性は男性の約3-6倍 20‐40代ピーク
片頭痛の病態と三叉神経血管系について
片頭痛は三叉神経終末の興奮により放出されるカルシトニン遺伝子関連ぺプチド(CGRP)、サブスタンスP、ニューロキニンAなどの神経ペプチドを介して血管拡張および神経原性炎症が広範に誘発され、その結果して片頭痛発作が惹起されると考えられている。特に硬膜血管には三叉神経節由来の無髄C線維が豊富に分布していることが知られており、三叉神経を電気的あるいは科学的に刺激することで、硬膜血管に神経炎症(血管拡張、血漿タンパクの漏出、肥満細胞の脱顆粒)が生じることが報告されている
片頭痛の薬物治療の種類
急性期治療 予防療法
今おきている頭痛をできるだけ 頭痛の発作ができるだけ
早く止める 起きないように予防する
内服鎮痛薬(市販薬) 内服鎮痛薬(処方薬)
片頭痛治療薬 注射薬(CGRP関連抗体薬)
(トリプタン、ジダン、ゲバントなど) CGRP受容体拮抗薬
片頭痛の急性期治療 ガイドライン
CQ Ⅱ‐2-1 片頭痛の急性期治療はどのうような方法があり、どのように使用するか
片頭痛急性期の治療は,薬物療法が中心である.治療薬として①アセトアミノフェン,②非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs),③エルゴタミン,④トリプタン,⑤制吐薬があり,片頭痛の重症度に応じた送別治療が推奨される。処方にあたり薬剤の使用方法(タイミング、使用量、使用頻度)、妊娠中や授乳中の薬剤の選択、急性発作時における対処法についての説明が必要である
トリプタンにはノンレスポンダーの存在や血管収縮作用のっため、使用できない症例もあるため、血管収縮作用をもたない選択的5-HT1F受容体作動薬(ditan系)やCGRP受容体拮抗薬(gepant)の開発が進められている
Ditanであるlasmiditanは2つの第3相試験が報告され、2019年10月に片頭痛の急性期治療薬としてFDAで認可され、わが国でも2020年6月に臨床試験が終了している。GepantはUbrogepantやRimegepantの第3相試験のRCTが報告され、それぞれ2019年12月、2020年2月にFDAで認可された
*選択的5-HT1F受容体作動薬(ditan系) ラスミジタン(商品名レイボー)
治療薬 グループ1群は
トリプタン製剤 選択的5-HT1F受容体作動薬(ditan)やCGRP受容体拮抗薬(gepant)
トリプタン製剤
血管のセロトニン1B受容体に働いて血管を収縮 三叉神経のセロトニン1D受容体に作用してCGRPなどの血管作動性物質の放出を抑制する
スマトリプタン(イミグラン)錠剤 点鼻 注射
リザトリプタン(マグサルト)RPD錠
エレトリプタン(レルパックス)
ゾルミトリプタン(ゾーミック)錠 RM錠
ナラトリプタン(アマージ)
トリプタン製剤の問題点
服用タイミング難しい。30分~1時間以内に飲まないと十分な効果が得られない
特有のトリプタン症状(胸部不快感、頸部圧迫感、動悸)眠気めまい
血管収縮作用のため禁忌の患者もいる(心筋梗塞、狭心症、脳血管障害、コントロールされていない高血圧)
重篤な神経症状の危険のある片頭痛(片麻痺性片頭痛など)禁忌
MOHのリスク
コストの問題
リゲメパントの作用機序
経口投与可能なCGRP受容体拮抗薬
1CGRPにより誘発される血管拡張の阻害(頭蓋内動脈拡張の正常化)
2CGRPにより誘発される神経原性炎症のカスケード(末梢及び中枢感作)の遮断
3三叉神経から三叉神経脊髄路へ至る疼痛のシグナル伝達の阻害
さまざまな臨床治験より
リゲメパント(ナルテイーク)急性期治療のまとめ(私見)
片頭痛発作の急性期治療として投与2時間後の頭痛消失、MBSの消失が期待できる
服用2-48時間の持続的な疼痛消失が認められた
重篤な有害事象がなく、忍容性良好である
ガイドライン上、第一選択薬の1つである
半減期は10時間で、疼痛再発を起こしにくい
トリプタンが効果不十分の患者でも効果がみられた
MOH(薬剤の使用過多による頭痛)を起こしにくい
*MBS(最も煩わしい随伴症状)光過敏や音過敏や悪心(吐き気)の三つが、片頭痛に伴うMBSの代表的なとして頻繁に挙がると考えられる
予防薬
GROUP1
抗CGRP抗体 (カルカネカブ、フレマネズマブ)
抗CGRP受容体抗体(エレネマブ)
抗CGRP受容体拮抗薬
2026年2月、片頭痛の新しい予防薬として アクイプタ錠(アトゲパント)
2025年9月に承認されたナルティーク錠(リメゲパント)と同じタイプの薬
抗てんかん薬 (バルプロ酸 トビラマート)
β遮断薬 (プロプラノール、チモロール)
抗うつ薬(アミトリプチリン)
その他 A型ボツリヌス毒素(慢性片頭痛に対して)
リゲメパント(ナルテイーク)発症抑制治療のまとめ(私見)
海外第2、3相試験でプラセボと比較してMMDを有意に低下させた
経口のCGRP関連発症抑制薬として隔日(2日に1回)服用することで、片頭痛の発症を抑制し注射の抵抗
のある、アレルギーの患者も使用できる
必要に応じて急性期治療としても使用できる(1日75㎎まで)
重篤な有害事象がなく、忍容性良好である
半減期は約11時間と短く、挙児希望のある患者に使いやすい
最適使用推奨ガイドラインがなく、すべての医師が処方できる
ナルテイ-クの適する患者像は?
従来の急性期治療薬が効果不十分または副作用や禁忌のため服用ができない患者
予防治療が必要であるが、注射薬が苦手、嫌いな人
注射部位反応、アレルギー素因、自己免疫疾患の合併
妊娠希望の方 半減期が10時間と短い
薬剤の数を増やしたくない 急性期治療と予防 シームレスな治療
MOH(薬剤の使用過多による頭痛) MOHを起こしにくい急性期治療かつ発症抑制薬




2026-06-13 04:36:57
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木曜日の午後は診療無し・・散歩&のんびり読書
捨て猫に拾われた僕 きみが教えてくれた生き方のヒント 著 梅田悟司 を読んでみた




家に帰れば大吉がいる。 ひとりでいるとそばに寄り添ってくれる。仕事の邪魔もするけれど、
その寝息で僕を安心させてくれる。もはや、家に帰るのではなく、
大吉の元に帰るような気持ちにすらなる。
あのベストセラー『「言葉にできる」は武器になる。』の著者・梅田悟司氏による話題作『捨て猫に拾われた男」(2017年9月刊)を改題した、待望の文庫化版。
「甘えたいときに甘え、構ってほしくない時には容赦なく爪を立てて牙をむく。そんな横暴な振る舞いをしてもなお愛される猫の生き様に、相手の顔色ばかりを窺いながら生きてきた僕は、もう一度、人として生きる自分の居場所を見つけた」――ある偶然から里親として迎えた一匹の黒猫「大吉」。妻様と二人、あの手この手で一生懸命尽くすもなかなか心を開いてくれない大吉が、様々なトラブルを乗り越え、時間をかけて「家族」になるまでの著者の実体験をもとに描き出されたほのぼのとしたストーリーの中に、梅田氏ならではの視点から「人の生き方、幸せとは何か」を問いかけた本 ほんわかする中にも生き方を教えてくれる本で ほっこり読めました
興味深かった言葉3つのみ列挙
1しなやかさがものを言う
成功する人の条件は、愛すべき存在であること そして、どこにでも溶け込む、しなやかさがあることだ
どこにでも溶け込み、周囲と一体化する大吉のしなやかさは、僕たちの日々の暮らしにおいても重要な要素である
そのため、僕は自分の態度や姿勢がしなやかかどうか意識するようになった。
たとえば、仕事で問題が起きた時、次のようの自問自答してみるのだ
自分は頑固になっていないだろうか?相手を受け入れられているだろうか?
しなやかさという尺度は、ついつい頑なになってしまう僕にとって、物事をスムーズに進める力になっている
2できないという魅力
圧倒的にできる者は、人から尊敬される、圧倒的にできない者は、人から愛される
僕は大吉と暮らしはじめてから「できない自分」を受け入れ、分からないことはわからない、できないことはできない、と
断言できる勇気を手に入れることができたのだ。
「できる人はかっこいい」「できない人はカッコ悪い」そんな固定観念さえ捨てさえすれば、もっと生きやすい人生が
待っていることに気づかされたのだ。
それと同時に、いままで自分を取り繕うことによって、無意味な重圧を自分自身にかけていたのでないかと思うようになっ
た。もちろん周りに迷惑をかけてはならないのだが、不完全な自分を認めるようになって「不完全なもの同士、助け合って
いきましょう」と思えるようになり、他者に対しても寛容になれるようになったのだ
その結果、お互いに歩み寄ることで、分からないことをきちんと説明してもらえたり、周囲が率先して手伝ってくれるよう
になっていった。「できる自分でいなければいけない」という思いが他者との間に壁をつくっていただけでなく、「相手も自
分同様にできるべきである」という不寛容さを生じていたのである
後日、ある記述を目にしたことで、大吉が「おすわり」や「お手」をしない理由を知ることとなる
「犬はこう考える。人間は餌をくれて、撫でて愛してくれる。彼らは神に違いない」
「猫はこう考える。人間は餌をくれて、撫でて愛してくれる。私は神に違いない」
3信用できる人は1人でいい
友達は多ければいいわけでない。問われるのは質である。「広く浅く」から「狭く深く」へ それが幸せの近道である
大吉が体現しているように、多くの人と付き合うのをやめて、その分、1人ひとりの密度を高く過ごす時間を確保す
ることである。自分のことを深く理解してもらえるようになるだけでなく、相手を理解しようとすることで、相手も
心を開いてくれるようになる。その結果、ゆっくりと、しかし、じわじわと相互理解が深まっていくのだ
人は家があるから旅にでることができるように、絶対的に信用できる1人を得た後で、友好関係を広げればいいのである。
実際、僕も恭と呼べる人は多くない。その分、妻様や大吉、こんな僕と付き合ってくれる数少ない人との時間を十分とるこ
とが出来ている。だから僕はさみしくないと感じたことがないし、そのままでいいと思っている
半分強がりだったりするのだが、もう半分は本心である
コラム 世界に残る猫名言
人生の惨めさから抜け出す慰めは2つある 音楽と猫だ アルベルト・シュバイツアー
犬は所有できるが、猫には餌をあげることしかできない スニ―キー・バイ・ブラウン
猫のたたずまいには、孤高を堪能しているような何かがある ルイス・J・カミュテー
猫ほど自由な動物はいない、猫は最高のアナーキストだ アーネスト・ヘミングウエイ
ネコ科のいちばん小さな動物、つまり猫は、最高傑作である レオナルドダヴィンチ
2026-06-12 04:18:18
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認知症患者の不眠症診療 Up to date 大阪回生病院 副院長 睡眠医療センター長 谷口充孝先生
一部のみ列挙
まとめ
睡眠薬は作用する受容体によって作用機序が異なる。特に高齢者では副作用に考慮した睡眠薬の選択を行う
認知症と睡眠は双方向に関連する。またアルツハイマー型認知症ではオレキシン値が高値を呈することが報告されている
認知症では1睡眠ホメオスタシス2体内時計3過覚醒という睡眠にかかわる主要な要因に問題が生じやすく不眠や睡眠覚醒リズムの異常を生じやすい
認知症に不眠および睡眠覚醒リズム異常に対して確立された治療はない。なるべく副作用の少ない薬剤を選択し慎重な投与を行う
オレキシン受容体拮抗薬のスポレキサント(ベルソムラ)は入眠困難および中途覚醒の改善といった不眠症状の改善が期待できる
高齢者の安全な薬物療法ガイドライン 2025 日本老年医学会
高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬物(不眠に関連する薬剤)
不眠症 ベンゾジアゼピン系睡眠薬 抗不安薬
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
認知症 三環系抗うつ薬
ヒスタミンH1受容体拮抗薬(第一世代)
ベンゾジアゼピン系睡眠薬 抗不安薬
アルツハイマー型認知症 アミロイドカスケード仮説
認知症と診断される15-20年前から脳内にアミロイドβ蛋白が蓄積
アミロイドβ蛋白の産生分泌増加/分解減少
Aβ →老人班 →神経原線維変化→シナプスの機能不全 →記憶障害/認知障害
(アミロイドプラーク) とニューロンの脱落
抗アミロイド抗体により
アミロイドβが除去
アミロイドβと睡眠
アミロイドβ蛋白は活動期に増加、休息気に低下する
「グリンパティックシステム(Glymphatic System)」
脳は日々膨大な情報を処理しており、その代謝に伴って老廃物も蓄積される。こうした老廃物を取り除けないと、脳の健康が損なわれ、機能が低下する。この老廃物除去の仕組みを担う仕組みGlymphaticは「グリア細胞(脳のサポート細胞)」の「G」と「リンパ系(lymphatic system)」を組み合わせた造語で、脳にリンパ系に似た役割があるという仮説から名付けられた。2012年にIliff氏とNedergaard氏が提唱して以来、脳内での老廃物排除の重要な役割として注目されている
グリンパティックシステム仮説では、脳脊髄液が動脈周囲のスペースから脳実質に流入し、グリア細胞の水チャンネルから脳内の間質(隙間)に広がり、脳内の不要な物質を洗い流し、静脈周囲のスペースを通って脳外に排出されると考えられているこの過程では、アストロサイトというグリア細胞の一種に存在する「アクアポリン4(AQP4)」という水チャンネルが重要な役割を担っている。特に睡眠時にこの機構が活発になることがわかっており、睡眠が脳の健康維持に欠かせないとされる理由の一つです。加齢による影響も大きく、年齢とともにグリンパティックシステムの働きが低下することが知られ、特に高齢者では、脳内の老廃物除去が減少し、アルツハイマー病などの神経変性疾患リスクが増加する傾向が見られる。そのためにも、老廃物の排除には質の良い睡眠が必要と考えられる。
アルツハイマー病では、脳内にアミロイドβというタンパク質が異常に蓄積し、神経細胞を損傷させることで認知機能が低下する。このアミロイドβの蓄積は、グリンパティックシステムの機能不全と深い関連があると考えられています。
睡眠中にグリンパティックシステムが活発となってアミロイドβを洗い流すが、
その機能が低下すると、これが排除されずに蓄積され、その結果、神経細胞の障害、認知機能の低下につながると考えられる
また、パーキンソン病では、α-シヌクレインと呼ばれる異常タンパク質が神経細胞内に蓄積し、運動機能等の障害を引き起こしますが、この異常タンパク質の蓄積も、グリンパティックシステムの働きが低下することで促進されると考えられている
睡眠の断片化によるアルツハイマー病発症メカニズム
睡眠の断片化
↑ ↓
脳内の報酬 神経活動の増加
覚醒領域の障害 ↓
↑ 過剰なAβの産生
アミロイド沈着 ← ↓
↓
ADの対する感受性増加 ←APOEε4
←睡眠時無呼吸(低酸素性炎症ストレス
睡眠スコアーと非回復性睡眠と認知症発症リスク
睡眠スコアー 0-2 1.6倍
非回復性睡眠 1.25倍に
加齢に伴うオレキシン神経細胞の減少とオレキシンレベルの上昇
覚醒系 睡眠系
ノルエピネフリン GABA
セロトニン ガラニン
アセチルコリン アデノシン
ヒスタミン メラトニン凝集ホルモン
ドパミン
オレキシン
アルツハイマー病では重症度に比例してオレキシンレベルが高値
ノルエピネフリンやアセチルコリンの低下を代償してオレキシンレベル高くなる?
睡眠障害があるとADのBPSD症状の重症度が増加する
妄想、幻覚、興奮、うつ、不安、異常な運動行動 睡眠障害>睡眠障害無し
精神症状を伴うアルツハイマー病ではオレキシン値が高い




2026-06-11 04:06:25
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包括的糖尿病治療と最適な薬剤選択を再考する~今求められる配合剤の位置づけとは~
北海道大学病院糖尿病内分泌内科教室 准教授 中村昭伸先生
糖尿病治療の意義
血糖変動に着目した経口血糖降下剤の選択
後半のみ列挙
血糖変動に着目した経口血糖降下剤の選択
血糖変動幅の差=振れ幅の差 HbA1Cだけではわからない
持続血糖モニタリング(CGM)
時間を基準にした新しい血糖の評価指標
TIR (Time In Range)
目標範囲内時間血糖値が「70〜180mg/dLの目標範囲に入っている時間の割合 。TIR 70%以上が目標値
TAR (Time Above Range)
目標範囲超過時間血糖値が180mg/dLを超えている時間の割合目標
181mg/dL以上が25%未満(レベル1)かつ250mg/dL以上が5%未満(レベル2)目標
TBR (Time Below Range)
目標範囲下時間血糖値が70mg/dL未満の低血糖になっている時間の割合
70mg/dL未満が4%未満(約1時間、レベル1)かつ54mg/dL未満が1%未満(約15分、レベル2)目標
血糖変動の指標として%CV (Coefficient of Variation)
%CVは、血糖値のばらつき(標準偏差)を平均血糖値で割ったもので、血糖値の変動の大きさを相対的に示す指標です。
%CVの値が小さいほど血糖変動が安定していることを意味し、一般的に36%未満が目標とされている
標準偏差(SD)/ 平均血糖値×100 =変動係数 CV
これはインスリン注射薬とインスリン分泌促進薬を使用していない2型糖尿病82例(平均年齢63歳、BMI30.2、HbA1C7.1%)のCV分布の上限値をもとに設定された
↓
日本人2型におけるCV36%以下の妥当性に関する検討はない
研究目的
検討1 日本人2型糖尿病の外来診療におけるCV至適範囲をCGMデーターを用いて検証する
検討2 血糖変動を規定する患者背景を特定する
前向き観察研究
311例同意取得→27例除外→284症例 データー解析
平均年齢 68歳 BMI24.8 罹病期間 平均14年 インスリン治療 117例(41.5%) HbA1C 7.1%
CPI 1.2 eGFR 65.9
*CPIインデックス
空腹時血清Cペプチド [ng/mL] ÷ 空腹時血糖値 [mg/dL] ×100
一般的には、CPI 0.8以下でインスリン療法を考慮することが多い. 1.2以上 食事療法、運動療法、経口薬療法
結果
CV至適範囲はCV<40を安定した血糖変動の指標とした
血糖変動と低血糖との関連
TBR≧4%を予測するCV最適カットオフ値は=40 安定した血糖変動のCVカットオフ値と一致した
ROC分析において
CV≧40規定する対象背景 単回帰分析
インスリン注射薬 CPI低さ eGFRの悪さが・・
内因性インスリン分泌能が低いことが低血糖を含む不安定な血糖変動に対する独立した規定因子となった
CV≧40を予測するCPI 最適カットオフ値=0.8
結果のまとめ
CV≧40を反映するCPIカットオフ値は0.8であった
CGMをしなくても無症候性低血糖を含めた不安定な血糖変動を抽出する指標となる可能性が・・・
血糖変動と血清Cペプチドの関連
CペプチドとCVは逆相関する Cペプチド2未満でCV値は急増してくる
血清Cペプチド<2 低CPR と血清Cペプチド≧2 高CPR群 にわけ腹部内臓脂肪面積と血糖変動との関連を検討した
結果のみ
内因性インスリン分泌能 保持 内因性インスリン分泌能低下
内臓脂肪面積多い 少ない 内臓脂肪多い 少ない
CGM 高血糖時間長い 正常範囲内に 正常範囲内に 血糖変動が不安定
変動は大きくない 低血糖時間が長い
この結果からはすべてにおいて内臓脂肪を減らすことが必要でなく、ある病態においては内臓脂肪をへらさなくていい症例があるということ
CALMER試験
2型糖尿病患者におけるDPP4阻害剤からSGLT2阻害剤カナグリフロジンないしカナグリフロジン/テネグリプチン配合剤への切り替えによる血糖変動への影響に関する検討 99例 14日間
結果のみ
安全性
重篤な有害事象(再発性感染症、重度の低血糖、脱水、ケトアシドーシスまたは心血管イベント)はなかった
まとめ
DPP4阻害剤からSGLT2阻害への切り替えるよりDPP4阻害剤とSGLT2阻害剤を併用する方が血糖変動の有意な改善が見られた
内因性インスリン分泌が低値(CPR2未満と2以上でわけた)の場合、SGLT2阻害への切り替えでは血糖変動の有意な改善はなかったが、DPP4阻害剤とSGLT2阻害剤を併用においては内因性インスリン分泌能に関わらず
血糖変動が改善した




2026-06-10 05:15:32
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かぜ以外の咽頭炎 市立伊勢総合病院内科総合診療科副部長 谷崎隆太郎先生
一部のみ列挙
抗菌薬なしで改善する主な外来感染症(外来で診るその他の感染症から)
かぜ
急性咽頭炎
急性鼻・副鼻腔炎(軽症・初期)
急性中耳炎(軽症)
急性気管支炎
急性胃腸炎
かぜとは
はな のど せき の3大症状がそろう
経過が大事 2-3日 上記症状があり7-10日目 症状は75%改善(25%は2週間続く)
急性鼻・副鼻腔炎(抗菌薬投与について)
軽症例には抗菌薬使用しないことを推奨する
適応 鼻症状が7日以上持続して臨床症状の改善がない場合
強い顔面痛、膿性鼻汁が持続する場合
処方例 (成人)アモキシリン(サワシリン)1回500mg1日3回5-7日間
細菌性の急性鼻・副鼻腔炎らしさ
症状が2峰性 片側の頬部痛 前傾姿勢で前頭部or頬部の重苦感
上歯痛 鼻汁色調の変化 膿性鼻汁あり
血管収縮薬・抗アレルギー薬の反応が悪い
Transillumination Test 陽性(感度73%特異度54%)
上顎洞に外から耳鏡で光を当てて、トランス・イルミネーション(光が透けてみえること)が確認できないときは、上顎洞内の液体貯留を示唆します
症状が10日未満の鼻炎では抗菌薬投与の効果はプラセボとかわらない(膿性鼻汁でも) 副作用は1.46倍に増える
外来で診るその他の感染症から豆知識
大人の伝染性紅斑(リンゴ病)ヒトパルボウイルスB19
子どものリンゴ病とは症状がことなる
週から月単位で持続する左右対称の関節炎(手関節、膝関節、手指関節)
溶血性貧血など基礎疾患あると一過性無形成発作(赤芽球癆)リスク大
WBC減少 血小板減少 Ret減少
診断はヒトパルボウイルスB19―IgM抗体陽性 感染10日から上昇して2-3か月持続
治療は対症療法 関節痛にはNSAIDs
経過 潜伏期間7日 7日から発熱・倦怠感・筋肉痛・胃腸炎
14日から皮疹(四肢>体幹>顔面)細かい班(微丘疹 丘疹はめだたないことも)
関節痛 急性 左右対称 下肢優位 浮腫伴う
皮疹伴う感染症
1麻疹 2猩紅熱 3風疹 4SSSS 5伝染性紅斑 6突発性発疹
Killer sore throat
発熱有り なし
扁桃周囲膿瘍 急性心筋梗塞
急性喉頭蓋炎 急性大動脈解離
隠語膿瘍 クモ膜下出血
Lemierre症候群 内頚動脈or椎骨動脈解離
Ludwig angina
発熱+Killer sore throatの症状
病名 特異的な症状
扁桃周囲膿瘍 開口障害(66%)くもった声 片側の扁桃腫脹
急性喉頭蓋炎 よだれを伴う嚥下困難 くもった声 呼吸困難 頸部痛 Tripod Posture
咽後膿瘍 嚥下困難 後屈制限
Lemierre症候群 頸部痛(頸静脈の圧痛)肺への敗血症性塞栓
Ludwig angina 下顎の圧痛 硬結 嚥下困難 舌腫脹のため開口障害 たまに Tripod Posture
*Tripod Posture
1体幹の前かがみ
2首は過進展
3額が前に突き出している
溶連菌感染とは
グラム陽性球菌
カタラーゼ試験陰性 陽性
レンサ ブドウ
溶血性 コアラーゼ試験(+) (―)
α β γ 黄色ブドウ球菌 CNS
肺炎球菌 溶連菌 腸球菌 MSSA MRSA
A群溶連菌かウイルス性か?
Centorの基準 Mcisaacの基準 Centorで2点以上で溶連菌迅速検査へ
138度以上の発熱 1から4に加えて 3点以上なら迅速検査陰性でも
2咳がない 15才未満 抗菌薬の治療考慮
3滲出性扁桃炎、白苔付着 45才以上 ―1点
4前頸部有痛性リンパ節腫脹 4点でも半分はA群溶連菌ではない
抗菌薬の目的
1合併症の予防(扁桃周囲膿瘍、リウマチ熱)
2症状緩和
3周囲への感染拡大の予防
抗菌薬の適応
Centorで2点以上溶連菌迅速検査(+)また3-4点
治療 AMPC(サワシリン)1日2-3回 500mgを 7-10日間
EBV感染症の可能性があればCEX またはCLDMを(ケフレックス)
伝染性単核球症にアミノペニシリン系を投与すると、高率に発疹が出ることが古くから知られています。
EBVウイルスによる伝染性単核球症の臨床症状
35歳までに9割が既感染
基本は咽頭炎
EBV-IMは肝炎症状++
リンパ節腫大(前頸部70%後頸部40%腋窩27%鼠径53% 特異度 後頸部87%)
40歳以上のIMは未成年と比べて
リンパ節腫脹・咽頭炎・脾腫・リンパ球や異型リンパ球増多は少ない
黄疸や肝腫大起こりやすい
EBV-IMの臨床症状
臨床症状 割合 症状持続日数(中央値)
咽頭痛 94% 10日
頸部リンパ節腫脹 81% 21日
倦怠感 72% 20日
上気道症状 64% 4.5日
頭痛 53% 9.5日
食欲低下 53% 9.5日
体熱感 47% 4日
筋肉痛 46% 3日
風邪とくらべて症状の持続時間が長い
VCA-IgM(+)初感染
VCA-IgG(―)
来週出席していいのか?
ほとんどの人が抗体を持っているので・・未抗体でも濃厚に接触しなければ感染させることはない 大丈夫
CMV(ヘルペスウイルスの一種)
再活性化する
臨床症状
発熱 関節痛 筋肉痛 > EBM <咽頭痛・扁桃浸出液 咽頭痛 頸部リンパ節腫大
EBVのほうか年齢若い リンパ数、異型リンパ球割合高い
MaxのGOT・GPTも高い
来週から運動してよいか?
IM後の脾臓破裂 0.1-0.5%と低いが・・・
70%が男性 死亡9%
IM発症から平均14日目に発症 84%が4週間以内におこる
インフルエンザ 新型コロナ(オミクロン)は省略
咽頭痛をきたす性器感染症
急性HIV感染症 梅毒 淋菌感染症 性器クラミジア感染症 ヘルペス感染症




2026-06-10 03:47:54
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その腹部症状、QOLを阻害していませんか? ‐内科診療に潜むFunctional Dyspepsiaの治療戦略‐
慶応義塾大学医学部 内科学(消化管)専任講師 森英穀先生
一部のみ列挙
機能性 デイスペプシアとは
胃の不調が続くのに、検査では大きな異常がみつからない病気
機能性デイスペプシア定義
食後に悪化する症状群 食事との関連の有無でさらに分類
つらいと感じる つらいと感じる つらいと感じる つらいと感じる
食後のもたれ感 早朝飽満感 心窩部灼熱感 心窩部痛
週に3-4回以上 週に1回以上
食後愁訴症候群 (PDS) 心窩部痛症候群(EPS)
機能性デイスペプシアの有病率は高い 10-13%
機能性デイスペプシアデはQOLを低下させる
健常成人より有意にスコアが低い
身体機能、日常生活機能、体の痛み、活力、社会生活機能 心の健康など
診断フローチャート
デイスペプシア症状
↓ 薬剤による症状を除外
↓ 病歴の評価
↓ → → 経験的治療
↓警告徴候の有無 他疾患の除外 → 上部内視鏡検査 →他検査
↓H pylori未検査 初回内視鏡未実施 ↓
↓ H pylori検査
機能性デイスペプシア → ↑
↓
治療へ
上腹部症状をきたしうる薬剤
消炎鎮痛剤 抗血栓剤 循環器系薬剤
NSAIDs 抗血小板薬 Ca拮抗薬
骨粗しょう症治療薬 硝酸薬(ニトログリセリンなど)
ビスホスホネート製剤 アスピリン
糖尿病治療薬 神経精神系薬剤
GLP-1受容体作動薬 オピオイド
メトホルミン 抗コリン薬
DPP4阻害剤 抗うつ薬
αグルコシダーゼ阻害剤 抗菌薬 抗生剤
H pylori関連デイスペプシア
H pylori感染すると グレリン・レプチン濃度の変化 MicroRNAの変動(miR‐1 miR-133a miR-133b)
ソマトスタチン分泌抑制 ガストリン分泌の促進 CCK受容体の過敏性亢進
胃酸分泌過多
H pylori除菌によるデイスペプシア症状の改善効果 メタ解析
治療必要数(NNT) number needed to treat
ある介入を対象者に行った場合,1人に効果が現れるまでに何人に介入する必要があるのかを表す数字
世界全体のNNTは15 アジアではNNTは9
アジアでは特にH pylori除菌によるデイスペプシア症状の改善効が高く、積極的な治療が推奨される
機能性デイスペプシアの病態生理は多様で複雑
消化管(十二指腸)の微小炎症 細菌叢
胆汁暴露
胃酸分泌 胃運動異常 脳腸相関異常 個々の患者における原因の特定
内臓知覚過敏 遺伝的要因 生育環境 病態生理の解明
心理社会的要因 感染性胃腸炎の既往 脳腸相関病としての患者医師の理解
生活食習慣
世界は脳腸相関病として認識
機能性消化管疾患の患者さんでは、おなかの症状だけでなく、眠れない、落ち着かない、頭痛、食欲がない、意欲がない、などの精神神経症状を訴えられる患者さんがたくさんいる。腸のせいで脳に影響しているのか、脳のせいで腸に影響しているのか難しい悪循環になっているように思えます。「脳腸相関」
例えば過敏性腸症候群の病態においては、腸内フローラの異常、短鎖脂肪酸などの腸内環境の異常により、腸から脳への信号伝達に異常が生じている。消化管内腔の粘膜細胞に刺激が加わると、この信号は迷走神経下神経節を介して延髄孤束核へ、また、脊髄後根神経節を介して視床、皮質へ伝えられると考えられています。これが内臓知覚といわれるもの。この内臓知覚には消化管壁内に存在している内在性知覚ニューロンからの信号も関係していると考えられている。特に、この内在性知覚ニューロンの情報伝達にはセロトニン3受容体(5-HT3受容体)が関与していると考えられており、過敏性腸症候群の下痢型の治療薬として5-HT3受容体の拮抗薬が著効することが証明され、臨床応用されています。腸内細菌のなかで神経伝達物資であるγアミノ酸(GABA)を産生する菌があることも確認されています。この菌が少ない子どもは、行動異常、自閉症などになりやすいとされています。自閉症の子どもに対して腸内環境の改善による治療が試みられている。
糖尿病と機能性デイスペプシア
高血糖そのものが胃排出を遅延 糖尿病患者の28‐65%に胃排出遅延
迷走神経変性・cajal介在細胞の減少 糖尿病発症から10年以上でリスクが急増
GLP-1受容体作動薬 メトホルミン 10年累積発症率は1型で約5%に対して2型では薬1%
による上腹部症状
腎不全と機能性デイスペプシア
CKD患者のFDの頻度 14.7% 透析患者のFDの頻度 48‐70% CKDステージ5ではよりおこしやすい
病態生理メカニズム
尿毒症の影響 、尿毒症による炎症や局所的な血流障害が胃粘膜損傷や症状の誘因
高ガストリン血症 胃機能低下に伴い血中ガストリン濃度が上昇しこれが酸分泌や粘膜状態に影響する可能性
粘膜防御の低下 健常人と比較してCKD患者は胃粘膜障害をより起こしやすい
循環器疾患と機能性デイスペプシア
循環器疾患患者では上部消化管症状を訴える割合は健常人の1.8-2倍
共有のリスク因子
両疾患の有病率が高い理由の1つに多くの生活習慣(喫煙、肥満、糖尿病など)に関連するリスク因子を共有していることがあげられる
薬剤によるリスク因子
循環器疾患によく持ちいられるCa拮抗薬 硝酸薬(ニトログリセリンなど) アスピリンが症状を誘発
また症状が類似して鑑別診断に困ることもある
*カテーテルアブレーション後の胃運動麻痺 迷走神経を傷つける? 約2か月で改善する(半年の場合も)
機能性デイスペプシアの治療
慢性的なデイスペプシア症状患者
↓ 器質的疾患の除外 薬物作用の評価
機能性デイスペプシア
↓ 食事生活指導
1次治療
酸分泌抑制剤 運動機能改善薬 漢方薬
アコチアミド 六君子湯
↓
2次治療
抗不安薬 抗うつ薬 運動機能改善薬 漢方薬
アコチアミド以外 六君子湯以外
十二指腸の胃酸暴露によるデイスペプシア症状 十二指腸運動の低下 嘔気が症状が出現
十二指腸の脂質暴露によるデイスペプシア症状 CCK受容体を介して胃の膨張に関する感受性をあげる
FD患者における十二指腸粘膜内好酸球及び肥満細胞 肥満細胞および好酸球浸潤増加による微小炎症が
*ロイコトリエン拮抗薬の十二指腸好酸球浸潤に伴う小児デイスペプシア症例への効果
62% vs 32% 有意に腹部症状が改善した
*PPIは症状だけでなく十二指腸好酸球肥満細胞浸潤および粘膜透過性も改善した報告も
FD患者における十二指腸のディスバとオシス FD患者で十二指腸粘膜関連細菌叢でストレスとコッカス属が増加している
*メタ解析ではプロバイオティクスが機能性デイスペプシア症状を有意に改善するという報告はあるが、リスク比は1.15と低い 最も有益な個々の菌種や菌株は不明
→過度な期待は禁物であるが試してみる価値はある
胆汁酸治療薬はターゲットとなりうるか?
FD患者では十二指腸粘膜抵抗が低い 十二指腸粘膜抵抗と十二指腸胆汁酸プール組成と相関がある
FDと食生活
低線維(1日10g未満)、高糖質(1日の炭水化物の50錠)食で
十二指腸細菌叢の多様性は失われ、短さ脂肪酸は低下した 一部の健常者に消化器症状が出現した
FD患者に低FODMAP食やグルテンフリー食の反応は良好である報告が(欧米のみ)




2026-06-09 06:02:16
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外来で診るその他の感染症 市立伊勢総合病院 総合内科部長 谷崎 隆太郎先生
一部にみ列挙
抗菌薬なしで改善する主な外来感染症
かぜ
急性咽頭炎
急性鼻 副鼻腔炎 (軽症 初期)
急性中耳炎(軽症)
急性気管支炎
急性(胃)腸炎
AMR Antimicrobial Resistance (薬剤耐性)
2025年 死因推定 世界
AMR 1000万人(2013年70万)
がん 820万人 コレラ 10-20万人
日本でもAMR対策アクションプラン 2023-2027年
2027年の経口抗菌薬の目標
マクロライド系薬 15%減少
第3世代セファロスポリン系薬 40%減少
フルオノキノロン系薬 30%減少へ
風邪の自然経過
2-3日目で症状がピーク
潜伏期間は10-12時間 せき 痰
1-7日のこともある 鼻閉 鼻汁 膿性鼻汁へ
咽頭痛、イガイガ感
倦怠感 微熱 7-10日目 症状は25%の症例で2週間続く
Day0 Day2-3 Day7-10
のどの症状は比較的早く亡くなる
咽頭炎 副鼻腔炎 中耳炎の考え方
ウイルス感染症 グラデイエ―ションで考える
抗菌薬不要な細菌感染症 ↓
抗菌薬必要な細菌感染症 ↓
外来で診るその他の感染症
ヒトパルボウイルスB19感染症
エンテロウイルス感染症(手足口病など)
ヒトパレコウイルス感染症
日本紅斑熱
ツツガムシ病
SFTS から上記2つについて
ヒトパルボウイルスB19感染症
大人のリンゴ病(伝染性紅斑)の特徴について解説 一之江駅前ひまわり医院ブログより
一部列挙
大人のリンゴ病の場合は子供と違って、容易ではありません。特に妊婦さんや特定の疾患では将来に大きく関わるかもしれないのです。正式名称は「伝染性紅斑」リンゴ病の原因は「ヒトパルボウイルスB19」による感染症です。主な感染経路は
飛まつ感染:感染者が咳やくしゃみ、話す際に放出される飛沫が直接、他の人の目や鼻、口に入ることで感染
接触感染:感染者の体液や分泌物が付着した物体や表面(ドアノブ、手すりなど)を他の人が触れ、その後、自らの目や鼻、口を触ることで感染
主に小児や学童期に好発し、感染力は強いのが特徴の1つ。そのためリンゴ病(伝染性紅斑)は定点報告対象(5類感染症)であり、指定届出機関(全国約3,000カ所の小児科定点医療機関)は週ごとに保健所に報告しています。
しかし、大人が感染すると子供とは全く違う経過をとります。しかも、妊婦さんや特定の基礎疾患を持っている人が感染すると重篤な経過をとることもあり、流産する可能性もあります。
たまに大きな流行を起こすことがあり、最近の大きな流行は最近の大きな流行な2001年、2007年、2011年、2015年となっています。実は、2024年は過去5年に類を見ないほどの感染状況であり、東京都での定点観測では、2.0人と急上昇しています。
インフルエンザやコロナなどと同じくらい気を付けなければいけないウイルス感染症の1つです。
子供のリンゴ病(伝染性紅斑)の典型的な症状や登園は?
約10日(4~20日)の長い潜伏期間を経たのち、両頬に境界がはっきりとした赤い発疹が出てきます。
まるで平手で打ったような赤い発疹(紅斑)のため、その様が非常に特徴的なことから「リンゴ病」と名付けられ、その後、体や手足に網目状の発疹がでるようになります。「レース状皮疹」といって、これも非常に特徴的な発疹です。しかしこちらはなかなか見慣れないとわからないかもしれません。
通常これらの発疹は通常1週間程度で消えてしまいます。
頬に紅斑が出る1週間くらい前に微熱やのどの痛み・風邪のような症状が現れていることがあります。この時期の風邪症状は、他のウイルス感染症と見分けはつけきません。実はこの風邪の時期に人に感染させる可能性があります。皮フ症状がでる頃には感染力がないのが特徴です。
通常は合併症もなく、抗ウイルス薬もありません。症状に合わせた治療をしていくことで、自然と軽快していきます。また一度感染すると終生免疫が得られるため、一般的に再感染はしないといわれています。
こうしたことから「発熱もなく全身状態が落ち着いていれば登園してもよい」とされています。このように、子供のリンゴ病は軽症の経過をたどりやすいものの、大人になると話は別です。
また妊婦さんや特定の基礎疾患を持っていると、流産や重篤化しやすいため特に注意が必要になります。
大人のリンゴ病の症状は?
成人のリンゴ病49例を対象に分析した結果、以下の通りとなっています。
皮膚病変:55%
関節痛:53%
発熱:41%
筋力低下:6%
血管炎:18%
リンパ節の腫大:6%
貧血(溶血性貧血):12%
白血球の異常:31%
血栓:6%
49例の平均年齢は37.5歳、その82%が女性となっています。
もっとも一般的な症状は皮膚病変です。ただし子供のような皮膚の症状ではありません。
大人のリンゴ病でよく出やすい皮疹は「紫斑」とよばれ、アザのような形になります。左右対称で体幹や獅子にでてきますね。「Gloves and socks syndrome(手袋靴下症候群)」といって、まるで手袋や靴下をはいたような紫斑がでたりすることも(10%)私が経験した大人のリンゴ病の人は手足がパンパンにむくんで痛くて曲げられない人までいました。
次に大人のリンゴ病で出やすい症状は「関節痛」です。関節痛では指節骨、手首、足首、肘、膝に対称的に複数の関節痛を訴えることが一般的です。しかし、何人かは頸部痛や腰痛などを訴える例もあった
発熱は大人のリンゴ病の41%の方で出るとされていますが、多くは38.5度未満であったということです。
このように見てみると、大人のリンゴ病は子供のリンゴ病とは全く異なる疾患である
妊娠中にリンゴ病に感染すると?
リンゴ病の原因ウイルスであるパルボウイルスB19にかかった妊娠中の方72名を追跡調査したところ以下のようなことがわかっています。
72人の妊婦さんのうち症状があったのは29人(40.3%)
23名は発熱と複数の関節痛があり、3名は発熱、2名は全身倦怠感、1名が複数の関節痛だった。
超音波検査で臨床評価された 72 人の胎児のうち、22 人 (30.6%) に異常が見られた。
母親の症状の発症から胎児の症状の発症までの経過時間が計算され、その範囲は 3 ~ 15 週間。
主な胎児異常は「胎児水腫」(8人、11.9%)や「腸の異常」「脳室拡大」など。
胎児のうち、全体の10.2%が死亡にいたった。
ということがわかっています。このように、リンゴ病に妊婦さんがかかると「胎児を死亡させてしまう可能性」があるわけなのです。
そのため例えば「リンゴ病の可能性がある」とお子さんがいわれたら、
発熱などの症状がある間は、人ごみの中にいかないようにする
子供がリンゴ病にかかっている場合、マスクや手指などの感染対策を徹底させる
近くに妊婦さんがいたら早めに子供がリンゴ病にかかったことを教えてあげる
エンテロウイルス感染症(手足口病など)
夏に流行るエンテロウイルス感染症について きのした小児科クリニック ブログより
一分のみ列挙
季節によって流行する病気がみられます。例えば、冬にはやる病気の代表はインフルエンザ(寒くて乾燥したところで生き延びる)これとは反対に温暖なところが好きなエンテロウイルス群が夏場に猛威をふるいます。
このエンテロウイルスに属するウイルスによる病気で「急な発熱」、「手足口病」、「ヘルパンギーナ」が代表的ですが、「無菌性髄膜炎」、「心筋炎」、「急性出血性結膜炎」などもみられます
このエンテロウイルスは何種類ものウイルスがあり
「手足口病」
「ヘルパンギーナ」も何回もかかります。
エンテロウイルス群の潜伏期間は3-6日、症状がなくても感染させる期間は1-3週間と隔離が難しい病気です。感染経路は飛沫や便からの感染のため、手洗いうがいが大切です。
急な発熱
急な発熱は40度近く上がることもしばしばです。熱以外の症状としては胃腸症状や咳鼻水などのかぜ様症状、気管支炎、クループ様症状、喉の痛み、倦怠感、頭痛、筋肉痛などが見られます。発疹はエコーウイルス、エンテロウイルス71(すべてエンテロウイルス群)などが多いといわれています。発熱はいったん下がった発熱が1日おいてまた上がってくるような二相性であったりすることもあります。発熱は1-7日と幅が広いです。
手足口病
エンテロウイルス群の中でもコクサッキーウイルス(何種類もあります)やエンテロウイルス71などで起こります。発熱はなかったり、軽い場合が多いですが39度を超える高熱も見られることがあります。口内炎、手のひら、足の裏、ひざ、おしりなどに水泡様の発疹がでます。口内炎は口の中のどこにでもできることがおおいです。また最初はヘルパンギーナ(喉ちんこの脇に口内炎ができる)と言われることもありますが、2-3日すると手足の発疹が出て1週間ほど続きます。ときにエンテロウイルス71による手足口病は髄膜炎を合併しやすいので熱が高く、頭を痛がったり、吐いてぐったりするような場合は注意が必要です。早く良くなる治療薬はありません。集団生活は手足にぶつぶつがあっても、熱もなく、口の中も痛がらず食欲もあり元気なら良いでしょう。厳密な登園登校禁止期間はありません。
ヘルパンギーナ
急な発熱と喉の痛みで発症します。喉ちんこの脇や扁桃にかけて口内炎がみられます。熱は1-4日ほど続きます。2-3日後に手や足に発疹が出れば「手足口病」という診断に変わります。診断が変わってもとくにお薬が必要な訳ではありません。ほとんどがコクサッキーウイルス(何種類もあります)によって起こります。集団生活復帰の目安は手足口病と同じです。
無菌性髄膜炎
コクサッキーウイルス、エコーウイルス、エンテロウイルス71、70などのエンテロウイルス群でおこります。症状は発熱、頭痛、嘔吐です。夏場に発熱が続き、激しい頭痛が見られる場合は、この病気の可能性があります。細菌性髄膜炎と違って、外来で治ったり数日の入院で軽快する場合がほとんどです。
心筋炎
コクサッキーウイルスによって起こることがあります。滅多にない病気ですが、かかると生命的な危険があります。突然死することもあり発見が難しいですが、比較的軽少な例では胸痛、呼吸困難などで発見されることがあります。
急性出血性結膜炎
エンテロウイルス70とコクサッキーウイルスA24が主な原因です。流行は目→手→媒介物→目といった伝播経路をとります。10代以上の青少年にみられます。結膜の出血、まぶしさ、涙目、眼瞼の腫れなどが見られます。はやり目(アデノウイルス)や普通の結膜炎との鑑別が必要です。




2026-06-08 06:17:11
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新たな選択肢 ADHD治療で医師が子どもに“ゲーム”を処方?国内初 ゲーム形式の治療用アプリ塩野義製薬が5日に発売 6/5(金) 9:10配信 MBS NEWSより




一部のみ列挙
治療のために医師が薬ではなく“ゲーム”を処方する、塩野義製薬は5日、発達障害の1つで集中力が続かないなどの特性があるADHDの子ども向けに「症状を軽減するゲーム形式の治療用アプリ」を発売した。
医師が処方する”ゲーム”形式の治療用アプリとは? キャラクターが乗り物に乗って、コースを進んでいくゲームのような画面。ADHDの子ども向けの治療用アプリ「エンデバーライド」です。
アメリカのベンチャー企業が開発したもので、日本では5日から塩野義製薬が発売します。
タブレットやスマートフォンを左右に傾けながら乗り物をコントロールし
(1)壁や障害物にぶつからないように運転する
(2)コースに飛び出してくる決められた色のキャラクターを見つけてタップする といった2つの操作を同時に行うことで
ADHDの患者の脳で働きが低下しているとされる脳の司令塔部分「前頭前野」を活性化させるように設計されています。
「授業中どこか行っちゃうの」集中力が続かない…ADHDの子どもたち 新たな治療の選択肢の登場に期待を寄せる家族も。
ゲームが好きな9歳の男の子・伸晃さんは、今から2年前にADHDと診断されました。集中力が続かない、落ち着きがないなどの特性があります。 (伸晃さんの母・琴海さん)
「同年代の子と一緒になると明らかにじっとできない。かんしゃくも多かったし」
(記者)「Q毎日生活とか学校とかでちょっと嫌やなと思うこととかある?」
(伸晃さん)「動いたらいけない。授業中どこか行っちゃうの」 普段は放課後等デイサービスなどで、迷路やカードを使った集中力を鍛えるトレーニングなどを通じて、ADHDの治療に取り組んでいます。
ADHDの子ども 薬は副作用強く…でも”ゲーム”ならと治療に意欲 薬を服用したこともありますが、まだ体が小さいことから副作用が強く、飲み続けることができませんでした。
このアプリを使った治療は、1日1回、25分程度6週間続けるといいます
塩野義製薬によると、ADHDと診断された国内の6〜17歳の患者164人を対象に行った臨床試験では、カウンセリングなどの通常治療に加えてこのアプリを使用したグループは、通常治療だけのグループと比較して不注意などの症状の改善に約3倍の差があったということです。
医師「薬には抵抗感を抱く患者が多い…」 新たな選択肢に期待 長年ADHDの治療に携わっている安原昭博医師は、ADHDに対しては薬やカウンセリングなどの心理的な治療があるものの、薬には抵抗感を抱く患者が多いといいます。 (安原こどもクリニック・安原昭博院長)「半分くらいの人は、『薬を飲みたくない』といいます。薬を飲んだ方が、絶対いいよねというお子さんの場合でも飲めないというようなことがあって困っている」
ADHDの薬物治療では、国内では主に4種類の薬が使用されています。 しかし1つの薬については、患者数の増加などを背景に、販売を担う製薬企業が薬の出荷先や量を調整する「限定出荷」が続いているほか、もう1つの薬についても、製造工程で発がん性物質の混入リスクがあることがわかり、製薬企業が製造・出荷を停止するという不安定な状況が続いています。
治療用アプリが「薬に代わって活躍できるといい」 こうしたなかで登場したゲーム形式の治療用アプリ。安原医師は治療に新しい選択肢が加わったことに大きな意義を感じています。
小児ADHDを治療する「ゲーム」アプリが国内で治験中 ゲームは治療を届ける新たな「カプセル」となる(安原こどもクリニック・安原昭博院長)「治療に取り組むきっかけとして、子どもが(自身の)トラブルを自覚することが治していくきっかけになると思う。(エンデバーライド)が薬に代わって活躍できるといいと思う」 医師が処方する『治療用アプリ』は20年以降、続々と保険適用に 病気の治療などを目的に医師が処方する『治療用アプリ』は、2020年12月から保険適用が始まり、これまでにニコチンやアルコール依存、高血圧、不眠症の治療の補助や支援をする4つのアプリが保険適用されています。
しかし18歳以下の子ども向けにゲーム形式の治療用アプリとして保険適用された製品は、エンデバーライドが初めてです。 (販売元の塩野義製薬 吉本悟執行役員) 「特にお子さまということでいくと、治療することに対して苦しみやプレッシャーを感じていただきたくないなと思っています」「薬を使わない治療法について、新たな選択肢をご提供できるのではないかなと思います」 塩野義製薬によりますと、処方の際には薬のように処方箋がでるわけではなく、代わりに医療機関からはアプリをダウンロードするための「コード」が渡されます。患者や保護者は、その「コード」を用いて、手持ちのスマートフォンやタブレット端末にアプリをダウンロードして、使用するということです。 製薬企業にもかかわらず今回“ゲーム”を発売する塩野義製薬は、「医療用の薬の提供だけではなく、多様な治療の選択肢を提供することで、患者やその家族の生活に貢献していく」とコメントしています。
Akili Interactive Labs社CEOのEddie Martucci氏に聞く 2020/11/04 日経メディカル 安藤亮より
一部のみ列挙
小児注意欠如・多動症(ADHD)治療用アプリ「EndeavorRx」が2020年6月、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得した。ゲームベースの治療用アプリとしては世界初の薬事承認であり、日本では塩野義製薬が第2相臨床試験を実施している。同社の共同設立者・最高経営責任者(CEO)のEddie Martucci氏に、治療用のゲームアプリ開発の経緯やデジタル治療の強みについて聞いた。
米国で2020年6月に、8~12歳の小児の不注意優勢型または混合型のADHDを適応として、世界で初めて薬事承認を取得した。欧州でも6月に、デジタル治療ソフトウェアとしてCEマークを取得した。
ADHDは、注意力・集中力の欠如や多動・衝動性を主な症状とする発達障害の一種。EndeavorRxは
ADHDの症状の中でも注意機能の改善を目的としており、注意機能をはじめとする認知機能において重要な役割を果たす脳の前頭前野を活性化する。多動・衝動性に対する治療効果は有していない。
ゲームのプレイ時には、タブレット端末上でキャラクターを操作して障害物を避けながら、現れる複数の標的のうち特定の標的のみをタップするといった、複数の課題に同時に取り組むことが求められる。注意を払うべき対象とそうでない対象とを迅速に判断し、対応する能力が求められる。患者が集中してタスクを正確にこなせているかどうか、ゲームのアルゴリズムが認識して自動的に難易度を調整するため、患者ごとに最適化された難易度で継続的にプレイできるシステムとなっている。
米国でEndeavorRxは医療機器として認可されているため、医師が診断に基づき処方するという形で、アプリのプレイ時間や頻度を指示する。指示通りの時間・頻度でプレイしているか、タスクをどの程度こなせていたかといったデータは自動的に記録される。医師や患者・家族がこれらのデータを適宜参照することで、治療や指導に活用することが可能だ。
FDAによる承認の根拠となったのは、ADHDと診断された600人以上の小児を対象とした5つの臨床試験結果だ。
このうち、EndeavorRxの有効性と安全性を検証した第3相臨床試験のSTARS-ADHD試験は、8~12歳のADHD患者348人を対象とした多施設ランダム化二重盲検比較試験。
180人がEndeavorRxを、168人が対照群として教育用ワードパズルアプリ(ADHDへの治療効果は認められていない)を、自宅で1日約25分、週5日、4週間にわたってプレイした。
その結果、注意および抑制制御に関する客観的な評価指標T.O.V.A.(Test of Variables of Attention)の注意機能スコアであるAttention Performance Index(API)の変化量について、EndearvorRxをプレイした群では対照群と比較して有意な改善が認められた(P=0.006)。
EndeavorRx群の7%および対照群の2%で、イライラ感や頭痛といった有害事象を認めたが、アプリの使用に支障を来す有害事象や、重篤な有害事象は報告されていない。
日本では、塩野義製薬が独占的開発権・販売権を取得をした上で、開発番号「SDT-001」として、6~17歳の小児ADHD患者を対象とした第2相臨床試験を実施しており、将来的な薬事承認取得を目指している。またAkiliは、大うつ病性障害(MDD)、自閉スペクトラム症(ASD)、認知症など他の精神・神経疾患に対する治療用アプリの開発も進めている。以下では、「ゲームは治療法を身体に届ける『カプセル』の1つにすぎない」と語るEddie Martucci氏(Akili共同設立者・CEO)へのインタビューを掲載する。
── ゲームによってADHDを治療するというコンセプトは、どのような経緯で生まれたのでしょうか。
Martucci 私たちが2010年にAkili Interactive Labsを設立した時、ゲームというプラットフォームを使用しようと考えたのは、それが新しいタイプの医療を提供する上で最良の方法だと考えたからです。あくまでも私たちの目標は、ゲームで何か新しいことをすることではなく、新しいタイプの薬を作ることでした。
Eddie Martucci氏
Akili Interactive Labs共同設立者・最高経営責任者(CEO)。イェール大学医学大学院薬理学・分子生物物理学・生物化学科博士課程卒。
新たな治療による有望なターゲットと考えたのが、様々な疾患の中でも最大のアンメットニーズの一つとも言える、認知機能に関連する脳の疾患でした。このうちの1つがADHDです。この種類の疾患に対する積極的な治療のコンセプトは、脳に刺激を与えてその機能を活性化させることです。
既存のADHD治療は、大きく薬物療法と認知行動療法の2つに分けられます
薬物療法では、脳に作用する分子を直接体内に投与します。
一方、認知行動療法は、患者が直面する様々な状況に対する対処の仕方を教えることを目的としています
しかし、これらの治療法を用いてもなお、注意力や認知機能が改善しきらない患者は少なくありません
また、薬を服用することには誰にとっても面倒ですし、心理的なハードルもあります。
ゲームによって脳の機能を活性化するデジタル治療は、コンセプトとしても臨床上の運用としても、既存の治療とは大きく異なる治療法です。
エンターテインメントの要素を持つインターフェースであるゲームであれば、患者が楽しみながら治療に当たることができ、既存の治療にはない新たな価値を提供できます。例えるならばゲームは、治療の手段を身体に届けるための、新たな薬の「カプセル」のような存在と表現できます。
デジタル治療は、薬物療法と認知行動療法に代わるものではありません。既存治療には既存治療の役割があり、ゲームを薬の代わりに使うべきだとか、薬は悪いものであるなどというつもりは決してありません。薬によって効果が得られている患者は、その薬を使い続けるべきです。むしろデジタル治療は、既存の治療法では対処できない役割を担ったり、既存治療と併用することで補完的に作用するものです。
デジタル治療の強みは何だと考えますか。
Martucci デジタル治療では、デバイスを介して多くのデータを収集することができます。ADHDやうつ病といった精神疾患や、認知機能に関連する様々な疾患の治療においては、これまで医師はごく限られたデータしか得ることができませんでした。すなわち、患者に直接問診して得られる情報だけを基に治療に当たっていたわけです。例えるならば、受診するまでの1~2カ月にわたる行動に関する要約ページを読んでいるにすぎなかったのです。また、もし薬を指示通りに飲んでいなかったとしても、そのことは医師には伝わりません。
しかし、デジタル治療であれば、治療を進めながらリアルタイムに多くのデータを収集し、そのデータを医師や患者に還元することができます。これにより医師は、患者が適切なペースでアプリを使用しているか、治療効果が得られているのかといった進捗状況を確認しながら、より適切な治療法やその進め方を検討することができます。また、患者自身も治療の進捗を知ることができるようになるのです。これは既存の治療には存在しないアプローチであり、デジタル治療が提供できる大きな価値であると言えます。
なぜこのゲームアプリを「EndeavorRx」と名付けたのでしょうか。
Martucci この名前を付けたのには2つの理由があります。まず、伝統的な薬の名前とは一線を画した名前にしたかったというのが1つ目の理由です。薬の名前には発音しにくいものや、具体的なイメージを持ちづらいものも少なくないため、患者自身が薬に親近感を持ちにくいという課題がありました。私たちは既存の製薬会社とは全く異なる製品を提供する会社ですから、人々を惹きつけられるような、そしてアプリを使用する患者が勇気づけられるような名前を付けたのです。
2つ目の理由は、アプリの名前に「Endeavor(努力)」という言葉自体の意味を込めたということです。アプリによる治療では、薬をただ飲むだけとは異なり、患者自身が能動的に治療しようとする姿勢が必要になります。それには努力と時間を要しますが、同時にその努力と時間には大きな価値があります。患者自身の努力が、人生にプラスの影響を与えるという意味を込めているのです。
EndeavorRxは、楽しみながらゲームをプレイし、刺激的でやりがいのある体験をできるように設計されています。開発には、世界を代表するゲーム会社であるElectric ArtsやLucasArts Entertainment Companyから来たメンバーが携わっています。もちろん、もともとが治療を目的に開発されたゲームですから、一般的なゲームよりは単調な部分があり、他のどんなゲームよりも楽しいということにはなり得ませんが、それはそれで構わないと思っています。自分で治療を乗り越えるための目的を提供できることが大事なのです。
難しいからこそ楽しい、わくわくするようなゲームになっていますから、毎日進んでプレイする人や、治療後もプレイし続けたいと言う人もいますが、ゲームに熱中し過ぎないようにする仕組みも用意しています。患者がどれだけの治療を必要としているかをゲームのアルゴリズムが認識し、通常は1日に20~30分程度でゲームが終了するようになっています。このセッションが終了すると、その日はそれ以上プレイし続けられないようになっているため、プレイし過ぎて悪影響が出るような事態を防ぐことができます。
ゲームによる治療は他の疾患にも応用できるのでしょうか。
Martucci ゲームによる治療は、注意力や実行機能を司る前頭前野の機能に作用するものであり、うつ病をはじめとする精神・神経疾患や、外傷性脳損傷にも応用できると考えています。また、EndeavorRxは小児のADHDを対象にしていますが、ゲームによる治療のメリットは年齢に依存するものではありません。対象疾患とアプローチ次第で、子どもから高齢者まであらゆる患者がデジタル治療の恩恵を受けられると考えています。
EndeavorRxは脳の前頭前野を刺激することに特化したゲームですが、将来的には、脳の他の部分を刺激する新たな方法が見つかるでしょう。それは既存の分子的な薬かもしれませんし、EndeavorRxのようなゲームアプリかもしれません。あるいは、光や音の刺激で治療ができる可能性もあります。効果的な治療を提供できるのであれば、それを身体に届ける「カプセル」は薬でも、ゲームでも、何でも構わないのです。
2026-06-07 02:04:08
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eGFR変化~読み解く心不全のリスク 東京医科大学病院循環器内科講師 小林正武先生
まとめ
腎機能低下は心不全発症リスクおよび心不全予後の悪化と関連する
腎機能低下により心不全治療薬の使用は制限され、治療最適化の妨げとなる
腎機能の経時的変化は心不全の増悪を早期にとらえる可能性がある
心不全発症進行に伴い腎機能が悪化する前にSGLT2阻害剤を含む治療を検討する
腎機能低下と心不全
心不全発症リスクはeGFR60を切ると増加し始め、45を切ると2倍に30を切ると2.5倍に増加する
心不全予後は eGFR 60以上 無イベント率3年 約95%
30-59 無イベント率 約80%
eGFR6<30 無イベント率 3年 50%に落ちる
腎機能低下と心不全治療
HfrEF eGFR
EMPASTS-HF エプレレノン 55歳を約+8年 35以上対象
PARADIGM-HF ARNI 55歳を約+8年 35以上対象
DAPA-HF ダパグリフロジン 55歳を約+8年 35以上対象
EMPEROR-HF エンパグロフリジン 55歳を約+8年 35以上対象
SHIFT イバブラジン 80歳 約+3年 全領域
VICTORIA ベリシグアト 80歳 約+3年 20以上
IRONMAN 静注用鉄剤 80歳 約+3年 20以上
HFmrEF/HFpEF
TOPCAT スピノロラクトン 65歳 +約5年 35以上対象
PARAGON-HF ARNI 35以上対象
PARAGLIDE-HF ARNI 20以上
EMPEROR-preserved エンパグロフリジン 85歳 +約2年 20以上
DELIVER ダパグリフロジン 20以上
FINEARTS-HF フィネレノネン 25以上
腎機能別のHFrEF治療薬、処方と調剤
ACE阻害ARB ARNI βブロッカー MRA 2剤併用とも腎機能低下とともに使用が減っていた
腎機能障害とアドヒアランスも同様に腎機能低下とともに下がっていた
腎機能低下促進因子
血行動態
神経体液因子
炎症
酸化ストレス
内分泌代謝
CKD関連合成分子
尿毒保持溶質
PIPC=心筋線維化マーカー
プロコラーゲンⅠ型Cペプチド Procollagen type I C‑peptideという物質の略称です。
心筋の線維化が進むとⅠ型コラーゲンが増えますが、その「合成量の指標」として血液中のPIPを測定します。論文や学会資料では、心筋線維化の血液マーカーとして「PIP/CITP比」が使われることがあり、
これはコラーゲンの合成 PIP と分解 CITP のバランスを見る指標です。
心筋が線維化すると、心臓の壁が硬くなり、拡張不全や心不全、不整脈などにつながりやすくなります。
血中PIPやPIP/CITP比が高いほど心筋組織のコラーゲン沈着が強く、線維化が進んでいる可能性があると解釈されます。
メタ解析でPIPC<72μg/Lに対して 0.91とeGFR低下するとPIPCが増加することが・・
腎機能低下速度
ml/min/1.73mm/年
正常 0.6-1
慢性腎不全 2
心不全 2-3
糖尿病病性腎症 5
心不全増悪と腎機能低下
eGFR -1.5から1年前からー2.1に
半年前-5.6に腎機能低下速度変化 心不全増悪 さらに腎機能低下速度↑
EMPEROR‐Pooled Analysis
心不全入院なし 心不全入院前 入院後
eGFRスロープ +0.94 +1.09 +0.29
エンパグリフロジン投与で
eGFR Slopeをいかに日常診療に活かすのか?
イニシアルディブ?
うっ血(症状伴う)?
急性腎障害?(体液量減少、薬剤性)
血圧低下
心不全増悪前
12か月前 0-12月
EMPEROR‐Pooled -2.77 -5.01
EMPEROR‐Reduced -1.10 -4.62
EMPEROR‐Preserved -3.01 -5.56
BARCELONA -2.01 -5.77




2026-06-06 07:02:53
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