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泉佐野泉南医師会学術講演会 (2021年7月10日の分) 7月21日

泉佐野泉南医師会学術講演会 (2021年7月10日の分) 7月21日

NASH、肝がん診療の最前線―拾い上げ、糖質制限、次世代マイクロ波凝固療法―和歌山労災病院 肝臓内科 玉井秀幸先生
(一部のみ列挙)
肝硬変患者の死亡は肝がん54%が一番多く占める
検診で約3割(33.4%)が肝機能異常がある
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

病因 
1過剰飲酒2インスリン抵抗性・生活習慣病3脂質代謝異常4内分泌疾患5低栄養6完全非経口栄養7薬物
8手術後9毒性曝露・・
インスリン抵抗性を基盤に発症するNAFLD/NASHをMetabolic fatty liver diseaseに名称変更することが提案されている
NAFLDの経過
        20-30%   15-25%     5-10%  2-5%
Normal Liver←Simple steatosis→NASH /fibrosis→肝硬変 →肝がん
      →        ←           

日本死因
心臓疾患 13.2% 肺炎 11.6%肝がん+肝硬変9.3% 死因3位
NASHの生命予後に最も関連するのは肝線維化である
肝硬変のF4の年間死亡率は23.3/1000人 肝硬変F4の死亡リスクは42.3倍
検診や人間ドックでは肝線維化を発見できにくい
非侵襲的肝線維化予測法
超音波検査
血小板数   Fibrosis Stage (20万未満 線維化進行 18万未満 高度線維化進行 15万未満 肝硬変
線維化予測式
FIB4 Index =(年齢×AST値)/(血小板数×√ALT)
1.30未満であれば肝臓の線維化の可能性が低く、1.30以上で肝臓の線維化の可能性あり、
2.67以上で肝臓の線維化の可能性が高い

肝硬度定量法 機械式振動波 Fibrscan 
             超音波エラスト
             MR elastgraphy
 
NAFLDの食事療法
NASHでは、7%のダイエットを目標としますが、食事エネルギー(カロリー)制限は、ストレスが大きく継続困難で、リバウンドがよくおこることが問題。
和歌山労災病院 173例で検討 170例で解析
糖質のみ150-200g/日と穏やかに制限(1500-2000Kcal、糖質比率40%算出)
継続性を重視し、エネルギー制限をしない当科の治療プログラムでは、管理栄養士による定期的(約3ヶ月毎)な食事指導と管理を行う。
肝炎鎮静化維持(持続ALT正常化)を目標
肝線維化マーカー、肝硬度、肝脂肪量、内臓脂肪面積、体脂肪と筋肉量の測定。肝線維化の進行が疑われる場合は、肝生検を行い確定診断。
結論 エネルギー摂取量を制限しない、150-200gという軽度の糖質の継続性は良好でリバウンドが少ない
(半年後に約90%の患者さんの肝機能障害の改善がみられ、60%以上の方が正常化した。)
  肝障害の改善効果は良好で、かつ持続する
(1年後もほとんどの方の効果が維持できていた。)
インスリン抵抗性、糖、脂質、尿酸代謝、酸化ストレスも改善
肝硬度や背にかマーカーの低下もみられ、肝線維化の改善も期待された

2型糖尿病合併NAFLDに対する糖尿病治療
2型糖尿病合併NAFLD患者に対する糖尿病治療薬の特性
体重を減少させ、特に内臓脂肪量を減少させる
インスリン分泌を刺激しない(発がんリスクを上昇させない)
高インスリン血症を抑制し、インスリン抵抗性を改善する 低血糖を起こさない
肝機能障害を起こさない 肝硬変でも安全 経口薬 肝発がんリスクが低い
特に体重減少をきたすSGLT2阻害剤やGLP-1受容体作動薬に期待

SGLT2阻害剤で糖質制限食併用での検討で
総エネルギー量の炭水化物比率が40-55%の食事下におけるSGLT2阻害剤ルセフィ―の安全性に問題なく、食後血糖を最も抑制できた(*肝脂肪量も改善、肝線維化(組織学的所見)を改善した)
過度な糖質制限でなければSGLT2阻害剤と糖質制限の併用は安全 有効性も期待

肝がん診療
当科における肝がん局所療法は、ラジオ波焼灼療法から新規次世代マイクロ波凝固療法に切り替えています
当科では、2017年12月より、和歌山県下で初めて次世代マイクロ波治療を導入し、すでに300例(2019年11月現在)を超える肝がんを治療しました。日本でトップクラスの症例数です
新規次世代マイクロ波(EmprintTM)の特徴
従来のラジオ波よりも、高温で、球形に、短時間で治療できます。(3~4分で3cm熱凝固が可能です)
3cm以内の肝細胞癌において、従来のラジオ波と比較すると、安全性に有意差なく、局所再発率が有意に低下しました(p<0.01)。従来のラジオ波よりも確実性が高く、転移性肝がんにも高い効果が期待できます。(1cm程度の小肝表病変は腫瘍を直接穿刺しないno touch法で治療できる) 多くの利点を持つ 技術が必要
技術指導も行っている 近隣の大学や病院に(大阪赤十字病院、大阪市立大学病院、大阪医科大学病院、大阪国際がんセンタete・・・)

 

2021-07-23 06:06:52

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