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Web講演会7月24日

Web講演会7月24日

脳科学から考える就労者のうつ病治療 産業医科大学医学部精神医学教室教授吉村玲児先生
アンケート うつ病患者さんが復職に際し、可否の判断の目安は何か?  
1 労働者が職場復帰に対して十分な意欲を示している            33.3%
2 所定勤務時間に必要な集中力や注意力が回復している          22.2%
3 1人で安全に通勤できる                       17.8%
4 軽度の運動、読書、コンピューター作業など業務に必要な作業ができる  11.1%
5 適切な睡眠リズムが整っている                    15.6%

Question1
就労中(準備中を含む)に使用すべき薬剤は?
その科学的根拠は?

Cochrane研究
就労を促進するのに有利な薬剤はない  どの抗うつ薬も相違なし
本当か?

私見
報酬系に作用する抗うつ薬が就労促進に有利?
前頭前野  側坐核 扁桃体 腹側被蓋野
うつ病患者では報酬系ネットワーク異常(メタ解析)

脳内報酬系システムに作用するFactor
動物的報酬 
食欲、性欲など
人間的報酬
物理的報酬:金銭
達成報酬  :仕事をやり遂げる
感覚的報酬:芸術
社会的報酬:周囲に認められる
短期的報酬
アルコール、タバコ、薬物など
うつ病からの回復(復職)促進因子
記憶
意欲
集中
報酬系     うつ病のNetworkとOVERLAP 服飾やその継続に重要

うつ病では、報酬系改善が症状寛解後も残り、それはアンヘドニアと関連
*アンヘドニア どうにもやる気がわかない. 楽しいはずのものが、楽しくない. よろこびを感じられない. ポジティブなものをポジティブに感じられない. こうした状態のことを「アンヘドニア」と言います。. 日本語では「無快楽症」「快感消失」などと呼ばれる
報酬系と期待理論
努力した結果得られた報酬への満足度が以降の同期に影響する
報酬と動機がループしている
   →     献身→   ↓         うつ病の基本原理
  ↑ 個人 ←反対給付 ←職場
報酬と関連する神経活動(ネットワーク)はPositiveな社会活動を導く

うつ病からの復職
動機―報酬Loopが関係
Presenteeismとも関連
復職失敗→期待以上の報酬獲得時DA分泌が促進する

うつ病寛解維持を対象としたコネクト―ム研究
うつ病寛解後復職・非復職群は報酬系networkに相違
報酬系network(側坐核 扁桃体 眼窩前前頭皮質、前部帯状回皮質、海馬、前頭前野)
マウスに慢性社会敗北ストレスを負荷するとGABA、Glutamate、DA神経を介した報酬系ネットワークが障害される
動機―報酬LoopにはDA、NA神経系が重要
       初動にはNAが必要
       その維持にはDAが重要な役割を果たす

Duloxetineは脳内NA、DA神経機能を増強する
マイクロダイアリシス法による検討(ラット前頭葉皮質) 
セロトニン     30分-4時間 上昇維持
ノルアドレナリン  1時間-4時間 上昇維持
ドーパミン     1時間―4時間 上昇維持
Duloxetineが復職を促進する作用(私見)
5HT+NA+DA 動機―報酬系Loop回復 復職
Question2
就労中うつ病患者(準備中を含む)はどのような薬物療法で治療されているのか?
北九州産業精神薬理研究会2020
入歴あり23.4%
一般就労 195名 主婦 62名 デイケア8名 学生6名 アルバイト6名 作業所5名
抗うつ薬の数 単剤 234名 2種類32名
デュロキセチン  57名    投与量42.6mg/day
エスシタロプラム 53名        14.4
ミルタザピン    39名        28.4
パロキセチン   31名         22
ベンラファキシン 22名        158.3
セルトラリン     18名        88.3
スルピリド      12名        89.5
BZD併用あり 68.7%
抗精神病薬併用 12.7%

就労者の多く診ている診療所・病院ではNA/DAにも影響する薬剤が選択されていた?
 

2021-07-26 06:30:21

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