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Webカンファレンス 1月12日

Webカンファレンス 1月12日

成人期ADHDで気づかれない方々の苦悩 福井大学医学部精神医学講座 教授 小坂浩隆先生
一部のみ列挙
ADHDの有病率 30人クラスではAD/
HDの児童は1-2人存在
小児 5.29%  男女比 2:1 男子に多い
成人 1.65%  男女比 1.6:1 男女差減る
(他の統計では2.58%から6.76%まで幅広い)

身近にいるかもしれない・・・
ADHDの中核症状(成人期)
不注意型 業務環椎が困難、計画通りにできない 整理整頓が苦手、無くした物が多い 
     見通し、予測といった時間間隔がない
多動性型 しゃべりすぎる そわそわして忙しそう、仕事を過剰に引き受ける 貧乏ゆすり
衝動性型 易刺激性 短気 転職を繰りかえす 危険運転(信号無視、スピード違反)交通事故
       喫煙、カフェインの過剰摂取 衝動買い 無駄買い
しかし・・・成人期はこの症状をもつ当事者の方々でこれらの中核症状が「主訴」になることが少ない
その結果、青年期のADHDは見過ごされやすい・・

ADHDの中核症状の影響による周辺症状
医療制度                               家庭
自転車・自動車事故↑                     情緒的な感情の突出↑
救命救急率・外来受診率↑                   元来の自尊心↓
外来受診処方請求額↑                     失敗による自尊心の喪失↑
入院率↑                           家庭慣習における個人の無秩序行動↑
                              親の離婚・離別↑兄弟げんか↑
教育・雇用                              社会
学業成績↓除籍・退学↑                   禁煙率↓ネット依存↑
常習的欠勤↑                          金銭管理能力↓借金↓
出勤の遅刻・アポイントの遅刻↑               物質使用の障害率↑開始年齢↓
職業地位↓転職数↑労働損失費↑            交通違反率 犯罪率 ↑
期限に間に合わない↑                    人間関係の構築↓維持の困難↑
物事を間違える↑                       易怒性 口調で罵倒回数↑
                                   傾聴スキル↓社会スキル↓
 
ADHDの問題点 虚言壁 ADHDを持つ方はその場しのぎの返答をする。結果として虚言になっていることがある
ADHDの有病率          児童期 思春期 成人期
大うつ病性障害52研究16897名   28%    17%  7%
双極性障害  92研究 17089名   73%   43%  17%

成人期のADHD者の87%が精神疾患を併発  2017年メタ解析
不安 25-35% 双極性 5-20%  うつ 30-50% 物質使用障害47%
児童・思春期のADHD者の52%が精神疾患を併発
                 ADHD
                ↓  ↓  ↓
双極性障害 うつ病 不安障害 睡眠障害 物質使用障害 強迫性障害 学習障害

スエーデンの研究 18-64才の5551807名調査 成人期ADHD61129名調査 
不安障害 うつ病  9倍双極性障害 20倍
2型糖尿病 2.4倍 HT 1.9倍

             ASD   ADHD
肥満 BMI≧30      21.8% 14.7%
過体重 BMI 25-30   19.8% 20.9%
低体重 BMI 18.5未満  6.4%  4.0%

気分障害圏  ADHD 11.1%(私見ではその倍は?)
不安障害圏  ADHD 9.9% (私見ではその倍は?)
物質使用障害圏 ADHD 12.5%(私見ではその倍は?)

うつ病や不安障害にADHDが隠れていることを常に念頭に置くべし
ADHD男児(n=140) 健常男児(n=120) 10年後フォロー
不安障害・うつ病・反社会行動が有意に高くなる ADHDで
女性では摂食障害も有意に多くなった

2002年研究 
       対照者  ADHD患者
高校中退  3%    36%
退学処分  3%    18%
停学     20%    60%
留年     16%    40%
              対照者  ADHD患者
解雇される可能性が高い  オッヅ比1  3倍
頻繁に転職する        1   2.5倍

教育レベル 職業レベルも有意に低下している
 
ADHDの存在を疑う
診断がつけられれない「よくわからない」「得たいがわからない」方々
虚言壁なかた   パーソナリティ障害 新型うつ病の方々
           薬物治療抵抗性(標準的治療に無反応)の方々
ギャンブル依存 アルコール依存 の方々
朝の起床困難な方

成人期のADHDの自己記入式症状チェックリスト ASRS-V1.1
パートA パートB 全くない めったにない 時々 頻繁 非常に頻繁 物事を行なうにあたって、難所は乗り越えたのに、詰めが甘くて仕上げるのが困難 だったことが、どのくらいの頻度でありますか。
1. 氏 名 日 付 計画性を要する作業を行なう際に、作業を順序だてるのが困難だったことが、どの くらいの頻度でありますか。
2. 3. 約束や、しなければならない用事を忘れたことが、どのくらいの頻度でありますか。 じっくりと考える必要のある課題に取り掛かるのを避けたり、遅らせたりすること が、どのくらいの頻度でありますか。
4. 長時間座っていなければならない時に、手足をそわそわと動かしたり、もぞもぞした りすることが、どのくらいの頻度でありますか。
5. まるで何かに駆り立てられるかのように過度に活動的になったり、何かせずにいられ なくなることが、どのくらいの頻度でありますか。
6. つまらない、あるいは難しい仕事をする際に、不注意な間違いをすることが、どの くらいの頻度でありますか。
7. つまらない、あるいは単調な作業をする際に、注意を集中し続けることが、困難なこと が、どのくらいの頻度でありますか。 8. 直接話しかけられているにもかかわらず、話に注意を払うことが困難なことはどの くらいの頻度でありますか。
9. 家や職場に物を置き忘れたり、物をどこに置いたかわからなくなって探すのに苦労 したことが、どのくらいの頻度でありますか。
10. 11. 外からの刺激や雑音で気が散ってしまうことが、どのくらいの頻度でありますか。 会議などの着席していなければならない状況で、席を離れてしまうことが、どのくらい の頻度でありますか。
12. 13. 落ち着かない、あるいはソワソワした感じが、どのくらいの頻度でありますか。 時間に余裕があっても、一息ついたり、ゆったりとくつろぐことが困難なことが、 どのくらいの頻度でありますか。
14. 15. 社交的な場面でしゃべりすぎてしまうことが、どのくらいの頻度でありますか。 会話を交わしている相手が話し終える前に会話をさえぎってしまったことが、どの くらいの頻度でありますか。
16. 順番待ちしなければならない場合に、順番を待つことが困難なことが、どのくらいの 頻度でありますか。
17. 18. 忙しくしている人の邪魔をしてしまうことが、どのくらいの頻度でありますか。
Aで4つ以上A,Bで9個以上 ADHDの症状を持っている可能性がる
ADHD傾向者においてもうつ病、全般性不安障害 5-10倍 双極性障害 10-15倍に 不眠症5倍
今回の講演のメッセージ
成人期になってはじめて気づかれるADHDをもつ方々がおられます
社会適応不全は著しく、自尊心が著しく低下しています
周辺症状や2次障害のために、別の精神疾患に見えたり。「かわった人」と評価されたりします
ADHD傾向があるかもと疑うことからはじめてみてください
ADHD診断がついていないADHD傾向の方々も日常生活に苦悩しています

医療者がADHDをもつかた、その家族の訴えに傾聴し、支援するだけでも、状況は好転していきます

 

2022-01-13 06:01:01

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