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Web講演会  1月13日

Web講演会  1月13日

ガイドラインから学ぶ脳卒中診療のポイント 自治医科大学内科学講座神経内科学部門 講師 松園構佑先生
2009年→2015年→2021年ガイドラインできた
仮想症例1 心房細動に対する治療
仮仮想症例2 脳梗塞超急性期治療
仮想症例3 TIAに対する治療
仮想症例4 ESUSに対する治療

仮想症例1 76歳男性 生来健康で過ごしていた 75歳時に一過性脳虚血発作(TIA)を発症し、病院を受診したところ
発作性心房細動と診断された。
発作性であることと、出血のリスクを恐れられたため、β遮断薬とアスピリンが処方され、通院を継続していた
結果 心源性脳塞栓症を発症。その後出血性脳梗塞に進展し、mRS=5の全介護状態に・・

ガイドラインを確認する
心房細動
2009年の段階では75歳以上NVAFのある脳梗塞またはTIAでは、やや低用量(INR1.6-2.6)が推奨される
推奨グレードB  ワルファリン
2015年では抗血小板薬はグレードD 行わないように勧められると記載 しかし抗凝固薬禁忌の場合は条件付きでグレードBとされ、抗血小板薬処方の余地が残された

2021年
DOACという用語が使用 DOAC、ワルファリンは推奨度A=行うように勧められるに格上げされた
DOAC Direct Oral Anticoagulants
ダビドガラン(プラザキサ)  2011年発売
リバロキサバン(イグザレルト) 2012年発売
アピキサバン(エリキュース) 2013年発売
エドキサバン(リクシアナ)   2014年 適応拡大

心原性脳塞栓症の予防に対する抗血小板療法の項目はガイドラインから削除された
抗凝固療法が推奨度Aである以上、例外も含め抗血小板療法は認めない

脳梗塞1次予防においても不整脈治療薬物ガイドライン2020で
CHADS2スコアー 
心不全 高血圧 年齢75歳以上 糖尿病 1点       その他のリスク
脳梗塞やTIAの既往         2点      心筋症 年齢65-74歳 
     1点以上                  血管疾患(心筋梗塞既往、大動脈プラーク、末梢動脈疾患など)
  推奨 DOAC                           持続性・永続性AF 
  考慮可 ワルファリン 年齢によらずINR1.6-2.6      腎機能障害 低体重≦50kg 左房径>45mm
                                        ↓
                                考慮可 DOAC ワルファリン年齢によらず
INR1.6-2.6 
75歳以上 推奨
65歳以上 考慮可能 投与しても許される

心房細動に対する医療実態
60歳以上の高齢者では心源性脳塞栓症の原因は70-85%が心房細動でる  
しかし50%以上は抗凝固療法が投与されていない
70歳以上の脳梗塞発病者のうち、心源性脳塞栓症の場合は、約40%がmRS=5または6、80歳以上で心源性脳塞栓症するとmRS=0-2の割合は20%に満たない

2脳梗塞超急性期治療
2015年 発症4.5時間以内 血栓溶解療法  t-PA静注療法
        発症8時間以内  血管内治療
2021年 発症時刻不明 の場合 頭部MRI用いてt-PA静注療法の適応が認められた推奨度C
      血管内治療は経動脈的血行再建療法として項目化された。推奨度Aを含め、詳細に細分化された
発症時刻不明(明らかに発症から4.5時間超は除く)

頭部MRI FLAIR(+)   → ↓     →      ↓
FLAIR(-)            発症4.5-6時間    発症6-16(24)時間

発症4.5時間未満          ↓           頭部MRI DWI-ASPECTS≦6点
   ↓                              DWI-ASPECTS≧7点     ↓
 超音波                              NIHISS≧6点     再開通療法適応無し
ICA or MI 閉塞
 禁忌項目を確認後rt-PA治療 ←      ↓           ↓
 NIHISS≧6点                      
 CT-ASPECTS≧6点                    
ICA Or MI 閉塞                        ↓ 
    ↓          
  血管内治療                         ←      
脳梗塞超急性期治療は複雑化した
→専門医療機関、脳卒中専門医に治療を依頼してください

3TIAに対する治療
TIAに関するガイドライの記載は2015年、2021年でほぼ同様である
推奨 TIAを疑えば可及的速やかに発症機序を評価し、脳梗塞予防のための治療を予防のための治療を直ちに開始するように勧められる(推奨度A エビデンスレベル高)
ABCDスコアーをはじめとした予測スコアーの有用が妥当である(推奨度B、エビデンスレベル中)
TIAの急性期(発症48時間以内)の再発防止には、アスピリン160-300mg/日の投与が推奨される(グレードA)。
ABCD2スコアが3点以上の場合には入院して治療を開始するべき、とされています。

A Age 年齢>60歳(1点)
B Blood Pressure 血圧 >140/90 (1点)
C Clinical feature(臨床像) >半身まひ (2点) マヒのない言語障害(1点)
D Diabetes (糖尿病) (1点)
D Duration of Symptoms(持続時間) 10-59分は1点、60点以上は2点

TIAや軽症脳卒中であっても専門施設対応が求められる
EXPRESS 研究
             発症から初回までの平均期間   薬物治療開始までの平均日数
Phase 1(310名)  3日後(2-5日)            20日後(8-53日)      
Phase 2(281名)  1日未満(0-3日)          1日後(0-3)
Phase 1      vs  Phase2
32/310 (10.3%)   6/281(2.1%)  脳卒中再発率

TIA 軽い発作としてはいけない危険な発作
本格的な脳梗塞の前触れとなる
TIAを起こすと3か月以内に6人に1人が脳梗塞を発症するが、その半数が48時間以内である
脳梗塞と同様の症状が短時間(通常は30分以内)続いて消失する
MRIで異常がないのがTIAである
FASTがあれば脳卒中? F 顔面の麻痺 A 腕の落下 S 言葉の障害

4ESUSに対する治療
2015年には記載されていなかった
TOASTの分類
1 アテローム血栓性脳梗塞
2 心源性脳塞栓症→抗凝固療法の適応
3 ラクナ梗塞
4 その他の脳梗塞 大動脈原生脳塞栓症 BADなど
5 原因不明の脳梗塞 ESUS

約25%が原因不明
ESUSにDOACを投与してよいのか? 推奨度D × 2つの独立した大規模ランダム前向き比較試験の結果から
ESUSに対してはアスピリンの使用が正解 推奨度B エビデンスレベル中

 

2022-01-14 09:06:40

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