もう悩まない!アレジオン眼瞼クリームによる目のかゆみ治療 高知大学医学部眼科講座 准教授 福田憲先生
一部のみ列挙
アレルギー性結膜炎の有病率 1993年14.8%→ 2017年 48.7% 24年間で3倍増加
アレルギー性結膜疾患 有病率48.7%
アレルギー性結膜炎 アトピー性角結膜炎 春季カタル 巨大乳頭結膜炎
増殖性変化なし アトピー性皮膚炎に伴う 増殖性変化あり 異物による増殖性病変
季節性 通年性 5.3% 1.2% 0.6%
45.4% 14%
花粉症
花粉カレンダー
イネ科 5月‐10月
ブタクサ科 9-10月
ヨモギ属キク科 8-10月
カナムグラ(アサ科) 8-10月
スギ科 3月‐5月 10月‐11月
ヒノキ科 3月―5月
ハンノキ属カバノキ科 1月‐5月
シラカンバ(カバノキ科) 4月‐6月
アレルギー性結膜炎(季節性・通年性)の自覚症状
掻痒感 充血 くしゃみ 鼻水 鼻閉 眼脂 流涙 異物感 皮膚掻痒 眼痛 眼瞼腫脹・・・
いつかゆみを感じるか
起床時 午後時間帯(学校・仕事場) 就寝前が多い
かゆみを感じる時間帯の原因は
患者さんの活動時間と抗アレルギー点眼薬の用法設定
1日4回点眼型 1日2回点眼型 点眼が遵守できないとかゆくなる
くしゃみ発作、鼻漏、鼻閉の日内変動
起床時が一番多い傾向が
モーニングアタックの発症メカニズム
副交感神経優位から交感神経優位への移行期の自律神経の乱れが、起床時の鼻症状に影響?
仮説1 自律神経移行期におけるバランスの乱れ
鼻粘膜において、副交感神経は血管拡張や腺分泌 交感神経は血管収縮に作用
本来睡眠中は副交感神経優位の状態で、起床時に交感神経優位に切り替わり、アレルギー反応が抑制
アレルギー性鼻炎ではこの調整がうまくいかず、副交感神経優位のままで鼻粘膜の透過性が影響をうけている説
イメージ 抗原刺激(ダニや花粉の吸入) 非特異的刺激(ほこりや冷房の吸入)
↓ ↓
抗原抗体反応 知覚神経→ くしゃみ中枢 → くしゃみ発作優位
↓ ↓
マスト細胞からヒスタミン放出 副交感神経 交感神経
局所反応 ↓ 副腎皮質ホルモン
↓ → 鼻腺 血管 ↓
↓ ↓ アレルギー反応の抑制
水性鼻汁 鼻閉
季節性アレルギー性結膜炎患者がかゆみを感じる部位(結膜)は眼頭やまぶたのふちが多い
眼頭(鼻側)とまぶたのふち そのつぎにまぶたの裏側や目尻(耳側)白目になる
ラットでは正常な眼結膜にはマスト細胞は眼瞼縁周辺に多い
眼のかゆみを媒介する神経は内眼角部・外眼角部に豊富
アレルギー性結膜炎に伴う目のかゆみ
MrgprA3・結膜選択的感覚線維が媒介
皮膚のかゆみとは異なる
ヒスタミンと非ヒスタミン性掻痒物質が両方に作用
MrgprA3線維は結膜の内眼角部・外眼角部に豊富
プロアクティブ点眼実施率
アレジオン点眼液0.05% 32.8%しかない
アレジオン点眼LX点眼液0.1%ができ 59.7%に それでも6割の実施率
アレルギー性結膜炎治療におけるアレジオンファミリーのあゆみ
アレルギー性結膜炎治療の現状を考慮して、持続性を向上させた製剤として1日1回投与の眼瞼クリーム剤を開発
アレジオン眼瞼クリーム0.5% (エピナスチン塩酸塩)
上下眼瞼塗布による上眼瞼組織中のエピナスチン濃度(ウサギ)
30分で組織中に染まりはじめ8時間でピーク 24時間でもたまり続ける(眼瞼結膜・眼球結膜に分布)
ヒスタミン誘発性結膜炎モデルの血管透過性亢進に対する作用時間・持続時間の検討(モルモット)
15分から有意に透過性漏出を抑制し2時間でピークに24時間でも作用は続く
アレジオン眼瞼クリーム0.5% (エピナスチン塩酸塩)の安全性
172件中6件 3.5% 眼の異物感など軽度なものばかり
アレジオン眼瞼クリームを処方する際のポイント
1患者さんの困っている状況
いつかゆみを感じるか? 起床時?
どかが痒いか? 目頭(結膜)?
2アレジオン眼瞼クリームを処方する際に声掛けを
1日1回夜ぬるだけでよいですよ 目頭(結膜)や朝のかゆみに期待できます
3再診時に効果の確認を
起床時のかゆみは改善したか 適正に使用しているか?
アレジオン眼瞼クリーム0.5%を勧める症例(私見)
11歳小児
自分ではまだうまく上手に点眼できない 就寝前に親が点眼 朝の通学前は点眼できない
かゆみが治まらない 特に目頭が痒い
50歳代女性
10年以上前からスギ花粉症 眼症状>鼻症状 2年前から初期療法を実施
1日1回なので負担が減る 内服も1日1回なのでどちらも用法遵守できた
初期療法でかゆみがひどくないきがする
使い方
チューブを押しながら横にひき、適量のクリームを指差にだす 片目約30㎎ 目安として約1.3cm
大人の人差し指の先端から第一関節まで
軽く目を閉じ、指先に出したクリームを上下のまぶたに半量ずつ塗る 透明になるまでなじませる
アレジオン眼瞼クリーム0.5%を勧める症例(私見)
点眼を嫌がる小児
点眼によるお化粧くずれを回避
コンタクトレンズ(ソフト)装用者
点眼がうまくできない高齢者
点眼をすでに使用している眼疾患患者
目頭(結膜)がかゆい
仕事中や学校では点眼が難しい
起床時に痒い
初期療法
花粉症結膜炎には初期療法を
花粉飛散開始 2週間前から
1花粉飛散後の発症を遅らせる
2重症化を防ぐ
3ステロイド点眼薬の使用を減少させる




2025-10-04 06:25:25
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