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webレクチャー 6月28日

webレクチャー 6月28日

お悩み相談 by Docpedia (Web) 大野クリニック院長 片山和宏先生
一部のみ列挙
近年の肝疾患診療を取り巻く環境の変化
肝細胞癌や肝硬変の主原因であったC型肝炎の治療がほぼ完成し、それに代わる非B非C型肝疾患が増加している。
これらのうち、特に非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)については、発がん率はウイルス性肝炎に比べて極めて低いが母数が非常に多いため、結果としては肝硬変や肝細胞がんに進展していく症例数が多くなっている
NBNC型肝疾患の多くは、
無症状のうちに進行していくので、進行前にリスクの高い集団を特定することが、重要な課題となっている
肝硬変の病態の解明が進んでおり、また新しい薬剤も登場してきている
一般集団から、いかにして肝疾患進展高リスクの人たちを見分けるか?
一般NAFLD集団(リスクの高い人は一部) → 肝疾患進展(線維化)リスクの高い人たち
       
 FIB-4 = (年齢 × AST〔IU/L〕)÷(血小板数〔109/L〕× √ALT〔IU/L〕)
            ↓ 反対派は
        年齢>40 2型糖尿病 肥満 メタボリック症候群 + FIB-4 
   
* FIB-4  1.30―2.87 中等度リスク →精査へ   2.87 ハイリスク 
Question   
1脂肪肝疑いでの肝機能障害への対処法(GPT有意で肥満BMI≧25高尿酸血症がある人)
2脂肪肝の肝硬変・肝細胞癌への進展 

 ご相談のような人は脂肪肝である可能性は高い
 
40歳以上、2型糖尿病、肥満、メタボリック症候群のどれかがあり、Fib4が1.30を越えるなら、線維化を起こしつつある可
 能性がありますので、消化器内科への紹介を考慮する

 ただし脂肪肝とは別にウイルス性肝炎や自己免疫性肝炎などが併存している可能性は考慮する必要がある
 HBs抗原、HCV抗体、抗核抗体などの陰性が確認できれば、ほぼ否定できますが、まだならそれらの確認も
 含めて、この段階で消化器内科へ紹介してもらってもいい
 
自分でフォローする場合は年2-3回の腹部エコーと血液検査
 腹部エコーで肝表面の不整、アルブミン値や血小板値が基準値より低下、FIB-4が2.67以上が見られた場合
 は前肝硬変~肝硬変のリスクが高いため、消化器内科へ紹介

3脂肪肝エコーのフォロー間隔は?
 血液検査や肝機能検査と血小板値が正常であれば年1回のフォロー
 肝機能検査と血小板値が基準値より外れている場合はFIB-4インデックスを参考に
 Fib4が1.3を超えている場合は消化器内科コンサルとか年2-3回のフォロー(腹部エコーで、アルブミン値や血小板値)

4肝硬変患者さんのこむら返り(の治療)
 日本肝臓学会ではこむら返りに対して、芍薬甘草湯、カルニチン製剤、BCAA製剤、亜鉛製剤を選択すること
 を提案しているが、特に優先順位はきさいされていない
 個人的な見解ですが・・
芍薬甘草湯は抗痙攣の効果がありますし、カルニチン製剤にも筋肉代謝を改善する効果があり、こ 
 むら返りへの効果も良好です。BCAA製剤も亜鉛製剤もこむら返りに対する有効性を報告
 したものがありますので、未投与なら試してみる価値はあります

 *肝硬変にカルニチンが処方された理由 日経メディカル 佐藤 かほり 一部列挙
 肝性脳症はアンモニアなどの神経毒性物質が血中に増加することで起きるとされており、カルニチンはミトコンドリアにお 
 いてNアセチルグルタミン酸の生成を促し、これが尿素回路を活性化させアンモニアの代謝を促進する。肝炎などの疾患が
 重症化して肝硬変になると、様々な合併症を引き起こす。中でも、腹水、食道静脈瘤、肝性脳症が3大合併症といわれる
 このうち肝性脳症は、昼夜逆転、見当識障害といった精神症状や意識障害、行動異常、羽ばたき振戦(腕を伸ばしたり手を
 広げたりしたときに起こる、粗くゆっくりとした不規則なふるえ)などを呈する。Dさんの「ぼうっとしたり眠ってしまう
 ことがある」というのは、「時に傾眠状態」と判断され、肝性脳症の重症度評価に用いる昏睡度に置き換えると、5段階のう
 ち軽症から数えて2番目に当たる。
 肝性脳症の発症機序は諸説あるが、特に肝硬変では、腸管内で生じたアンモニアなどの神経毒性物質が、本来なら門脈で血
 液に吸収され肝臓で解毒されるところ、肝細胞の機能障害および門脈大循環系シャントの形成により直接大循環に流入し、
 血液脳関門を越えて脳内に至ることが原因と考えられている。
 肝性脳症の治療には一般に、低蛋白食、便通対策(ラクツロース[商品名モニラック他]など)、腸管非吸収性抗菌薬(カナ
 マイシン、ポリミキシンB硫酸塩など)の投与、特殊アミノ酸製剤(アミノレバン、リーバクトなど)の投与が行われる。
 それらに加え、近年増えつつあるのが、カルニチン製剤の投与である。
カルニチンは、生体の脂質代謝に関係するビタミン
 様物質で、牛肉や羊肉などに多く含まれ、尿素回路を間接的に活性化してアンモニア代謝を促進する。カルニチンは脂肪酸
 をミトコンドリア内部に運搬してアセチルCoAの生成を促し、アセチルCoAがグルタミン酸と結合することでNアセチルグル
 タミン酸(AGA)が生成される。AGAはミトコンドリアの尿素回路で最初の反応を担うカルバモイルリン酸合成酵素1の反
 応を活性化するため、アンモニアが尿素に代謝されやすくなる。
肝硬変患者では、肝細胞の機能が低下しカルニチン合成が
 低下していることに加え、低蛋白食が導入されていることが多く、食品からのカルニチン摂取量も少なくなり、不足しやす
 い。こうした肝硬変患者にカルニチンを補うことで、高アンモニア血症、肝性脳症が改善するという臨床データが蓄積され
 ている。レボカルニチン(エルカルチン)の添付文書上の用量は、レボカルニチンとして1.5~3g/日である。しかし、肝硬
 変に対する用量は定まっておらず、医師によって1日量は0.6g、0.9g、1.5gなどと異なるのが現状で今後の検討が待たれる。

5肝硬変患者さんのサルコペニア、亜鉛欠乏
 サルコペニアは肝硬変における予後因子です
 治療として日本肝臓病学会でも運動療法と栄養療法を提案すると記載
 サルコペニアがみられる肝硬変では、効率に亜鉛欠乏を伴っている
 亜鉛欠乏は、アンモニア代謝をはじめとする蛋白質代謝異常な主な原因となる
 さらにアンモニアがサルコペニアの増悪因子であるため、亜鉛補充療法の併用はサルコペニア対策として
 有用であると考えられる

2026-06-29 05:29:08

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