高血圧治療にMR拮抗薬をどういかすか?心不全領域におけるTips
日本大学医学部 外科学系心臓血管外科学分野 准教授 瀬在明先生
新たな心不全、高血圧ガイドラインにおけるMRAの位置づけ
心不全治療アルゴリズム
ステージ C
構造的/機能的心疾患あり
心不全症状あり(既往も含む)
↓
疾病管理/運動療法/心不全教育と緩和ケア
↓
HFrEF HFpEF
LVEF 40% →
ACE/ARB → クラス1 → クラス2a →
ARNI → クラス1 →クラス2a →
βブロッカー → クラス1 →
MRA → クラス1→クラス2a →
SGLT2阻害剤 → クラス1 →
イバブラジン クラス1 →
ベルイシグアト クラス1 →
うっ血に対する利尿剤 → クラス1 →
*イバブラジン
心臓の洞結節に発現する HCN チャネルを阻害す ることで、心臓のペースメーカー電流である過分極活性化陽イオン電流(If)を抑制する新規作用 機序の経口剤。 心臓の伝導性、収縮性、再分極および血圧に影響することなく心拍数のみを 減少させる作用。洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全
ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。
*ベルイシグアト
cGMP(環状グアノシン一リン酸)は心筋や血管の機能調節に関わる物質のひとつ。血管内皮細胞から生成されるNO(一酸化窒素)は、sGC(可溶性グアニル酸シクラーゼ)という受容体へ作用し、これにより細胞内のcGMPの産生が促されるが、心不全や心血管疾患では、NO産生の低下やsGCの機能不全(NO利用能の低下など)が生じることで、病態のさらなる悪化につながっていくとされる。
本剤(ベルイシグアト:sGC刺激薬)は、NOを介さず直接sGCを刺激する作用と内因性NOに対するsGCの感受性を高める作用により、cGMP産生を促すことで心不全の進行を抑える効果などが期待できる。
なお、cGMPは心筋だけでなく血管などの機能調節に関わる物質でもあり、sGC刺激薬は心不全以外の病態への有用性も考えられ、例として、sGC刺激薬のひとつであるリオシグアト(商品名:アデムパス)が主に肺高血圧症の治療薬として使われている。
日本板橋病院でのファンタスティック4の導入率
2023年
ACE/ARB 26.4%
ARNI 52.7%
βブロッカー 85.1%
MRA 66.5%
SGLT2阻害剤 75.3%
MRAにおいて ガイドランより
ステロイド骨格を有するスピノロラクトン(アルダクトンA)第1世代
やエプレレノン(セララ)第2世代と
非ステロイド骨格をもつエキサセレノン(ミネブロ)第3世代の2つに分類できる
スピノロラクトンやエプレレノンは心不全や心筋梗塞後において予後を改善するとの数々のRCTがあり
HFrEFに対する標準的治療薬の1つである
エキサセレノンは主要降圧薬のCa拮抗薬またはRA系阻害剤に2剤目として追加投与することで、サイアザイド系利尿剤の追加投与と同等の降圧作用を示す
エプレレノンはアルブミン尿または蛋白尿を伴う糖尿病や中等度の腎機能障害(30‐60 eGFR)を有する高血圧患者に対しては投与は禁忌であるが、エサキセレノンとスピノロラクトンは腎機能や血清カリウムに注意しながら投与可能である
*糖尿病合併慢性腎臓病・心不全に対してフェネレノンも使用できる(非ステロイド骨格)
いかにアルドステロンをコントロールするか?
アルドステロン
→ 内皮機能障害 NO産生の低下や酸化ストレスにより血管内皮機能を障害する
→ Na貯留 腎臓でNaの再吸収を促進し、水分貯留を起こす
→ k Mgの喪失 尿中へk Mgの排出促進
→交感神経の活性化
→副交感神経の抑制 心拍数増加や血管収縮を招く
→腎障害 腎の炎症や線維化を亢進
→血管障害促進 血管炎症や酸化ストレスを介して動脈硬化や血管障害を促進する
→圧受容体機能の障害 血圧調節機能障害
→心臓リモデリング 心不全の進行に関与
→心臓や結果の線維化 心拍数の低下や血管の線維化を促進
MRAは豊富なエビデンスがあるのに増えない理由(私見)
MRA=原発性アルドステロン症治療薬のイメージ
降圧薬効果が他の降圧剤に比べて弱い
女性化乳房
高K血症が心配
臓器障害を予防できているか?わかりにくい
高K血症における(私見)
心配すべき高K血症は K>6 K<4は不整脈の発生が起こりやすい
CKDがあり、k5.5以上は→MRAを辞めずにKバインダーをアドオン
ガイドラインより
心不全による高カリウム血症に起因するRAAS阻害剤の減量や中止は、その後の心血管イベント発生リスクを上昇と関連するという報告もあり、RAAS阻害剤の過小投与自体が高カリウム血症を合併した心不全患者の予後不良因子である可能性も示唆されている
k 5-5.4 5.5‐6.5 6.5以上
カリウム吸着薬 カリウム吸着薬 RAAS阻害薬を減量
投与を考慮 投与を考慮 または中止
高カリウム血症緊急治療
ESCOT-HT試験
カルシウム拮抗薬で血圧管理が不十分な65歳以上の日本人高血圧患者において、エサキセレノンをアムロジピンに追加する治療は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)追加治療と比較して、家庭血圧収縮期血圧の低下において非劣性であることが示された。多施設共同無作為化非盲検並行群間比較試験「ESCORT-HT試験」の結果で、エサキセレノン群では朝の家庭血圧収縮期血圧が10.6mmHg低下し、ARB群の9.0mmHg低下に対して非劣性が確認された。Hypertens Res誌2026年4月24日
65歳以上の日本人患者402例を対象とした12週間の比較試験
2024年9月~2025年6月に実施された12週間の多施設共同無作為化非盲検並行群間非劣性試験
対象は、安定したアムロジピン治療にもかかわらず朝の家庭血圧収縮期血圧が135mmHg以上の65歳以上の日本人高血圧患者とした。患者402例をエサキセレノン群202例(平均年齢75.5歳、女性52.5%)とARB群200例(平均年齢75.5歳、女性56.5%)に無作為に割り付けた。主要評価項目は、治療終了時の朝の家庭血圧収縮期血圧のベースラインからの変化量とし、事前に設定した非劣性マージンは3.8mmHgであった。
エサキセレノンがARBに対する非劣性を達成、付加的効果も確認
治療終了時における朝の家庭血圧収縮期血圧の最小二乗平均変化量は、エサキセレノン群で-10.6mmHg、ARB群で-9.0mmHgであった。両治療群で尿中アルブミン・クレアチニン比の低下が認められたが、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチドの有意な減少はエサキセレノン群でのみ観察された。
治療中に発現した有害事象は、エサキセレノン群で25.1%、ARB群で30.8%に認められた。重篤な有害事象はエサキセレノン群2例、ARB群7例で報告され、死亡例はエサキセレノン群で1例であった。高カリウム血症はエサキセレノン治療患者1例で発現し、ARB群では認められなかった。薬剤との関連性が疑われる重篤な有害事象は報告されなかった。これらの結果は、アムロジピンで血圧管理が不十分な高齢日本人患者において、エサキセレノンが効果的な二次治療選択肢として臨床使用を支持するエビデンスを提供している。
まとめ
心不全治療におけるMRAの私の考え
第2世代以降、MRへの選択性のあるものを使う
ステロイド骨格をもたないMRAを考える
低血圧を認める場合はARNIをまず減量あるいは中止する MRAは継続する
高K血症(6以上)を認める場合はバインダーを使用し、Kを調節する
エサキセレノンは他のMRAに比べ降圧効果は強い
→MRをブロックする効果が強い→心保護腎保護への影響
心不全にはエプレレノン、フェネレノン、高血圧合併心不全にはエキサレノン




金曜日土曜日の甲子園
健大高崎(群馬)は投手も野手もいい 激戦区山梨学院のいる山梨県を勝ち抜いたチーム東海大甲府も総合力あり、有明(熊本)は面白いチーム 実力者立命館宇治に逆転勝ち・・
私の推す長崎日大は打撃好調・長身右腕もまあまあ調子よく大勝
英明は少ないチャンスをものにして関東第一に勝利、春よりエース左腕富岡投手の成長が・・
あの打線を3安打に見事に抑えた・・頂点がみえる ?
2026-08-09 06:56:31
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