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コーヒーブレイク 8月27日

コーヒーブレイク 8月27日

「冷えとふらつきを訴える中年女性」に処方すべき漢方薬は? 伊東 完(筑波大学附属病院病院総合内科)
症例:45歳女性、冷えと倦怠感とふらつき


患者は45歳女性。特記すべき既往歴はない。いつも冬になると手足の冷えを自覚するが、近年は季節にかかわらず、手足の冷えと倦怠感が続いている。数日前からは「歩いていると何となく足元がおぼつかない」という症状があり、外来を受診した。食欲は低下気味で、排尿回数がやや多い。
身長160cm、体重52.0kg。体温36.2℃、血圧102/64mmHg、脈拍数72回/分、酸素飽和度(SpO2)99%(室内気)、呼吸数18回/分。顔面はやや蒼白で、表情も豊かとはいえない。声は小さい。脈は沈んでいて弱々しい。舌は湿潤で、歯による圧痕がわずかに見える。腹力は弱く、臍上に動悸を触れる。また、普段から下痢をしやすく、風呂は40℃以上の熱めの水温を好むとのことである。
ある漢方薬を処方したところ、1週間ほどで倦怠感とふらつきが改善し、手足の冷えも軽減した。

答え 真武湯
「手足の冷え」に対しては、附子や乾姜といった、体を温める薬能の強い漢方薬を使いたいところです。しかし、それらを含む漢方薬はたくさんあるので、冷え以外の症状から候補を絞っていくとよいでしょう。
本症例では「歩いていると足元がおぼつかない」という訴えが特徴的です。めまいへの漢方治療の口訣(口頭で言い伝えられる秘伝)に

「立てば苓桂(朮甘湯)
 回れば沢瀉(湯)
歩くめまいは真武湯」
というものがあります
これを踏まえると、本症例には真武湯が適していそうです。また、真武湯には附子が含まれており、冷えの改善も期待できます。さらに、朮も含まれていて、舌の歯圧痕などの水毒徴候にもピッタリです。以上から、真武湯を正解としています。
真武湯
虚弱な人の胃腸の不調に広く用いられる
新陳代謝が衰えた虚弱な人で、疲れやすく、全身の冷えやめまい感があり、下痢しやすい場合に向く薬です。慢性胃腸炎、胃腸虚弱、過敏性腸症候群などによる胃腸症状があるときによく用いられます。かぜが長引いて全身倦怠感が主になった場合に使うこともあります。

「水滞」にともなうめまいや冷え、むくみなどにも
「真武湯」は、「水(すい)」※が滞った「水滞」を改善する薬で、めまいや体のふらつき、冷え、むくみなどがあるときにも用いられます。これらは低血圧の人によくみられますが、いっぽう、高血圧にともなってこうした症状がある場合にも、この薬が使われることがあります。

「気・血・水」は、不調の原因を探るためのものさしです。
漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられています。「水(すい)」:血液以外の体液全般に相当し、水分代謝や免疫システムなどに係わっているものとされています。

配合生薬 茯苓 芍薬 創朮 生姜 附子末

 

2026-08-28 06:00:26

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