患者の未来を考えてたTD2 1st Line治療のアップデート 座長 川崎医科大学 名誉教授 加来浩平先生
今日の糖尿病治療概念
1個別化治療の重要性
2マネジメントのありかた
HBA1Cの量的改善(The Lower The Better)から良質なHBA1Cの達成へ
さらには健康延命を目指した積極的な臓器保護(心、腎イベントの抑制など)
3EBMの重視
エビデンスの蓄積により治療の最終ゴール(健康寿命、QOL維持、改善)を目指した治療の
提供が可能になりつつある
SGLT2阻害剤の抗糖尿病作用
想定される作用
代謝に及ぼす多面的な影響
血糖低下作用
体重減少 異所性脂肪減少
血圧低下
HDL-C値増加 TG値低下
尿酸値低下
インスリン抵抗性改善
膵β細胞機能改善
2型糖尿病の病態を多面的に改善する?
安全性に関する留意点
1低血糖(特にインスリンとの併用時)
2浸透圧利尿の亢進(脱水に伴う症状)
3エネルギー喪失 やせ助長(筋肉量減少、サルコペニア、フレイル)
4ケトン体増加(ケトアシドーシス)
5尿路・性器感染症
予見可能なものが多い
SGLT2阻害剤のベネフィットとリスク
ベネフィット リスク
多面的な代謝・病態へ影響 性器感染症
血糖改善、血圧、脂質への影響 尿路感染症(RCTでは問題なし)
体重減少(内臓脂肪減少) 体液量減少に伴う症状(高齢者)
尿酸値減少 体重減少(フレイル助長?)
インスリン抵抗性改善 膵β細胞保護 ケトアシドーシス(まれ)
脂肪肝(MASLD)への影響 →やせ型 インスリン分泌低下の患者への投与注意
心腎アウトカム
心不全発症・進行抑制
腎保護
心血管減少(CVD既往患者) Predictable
医療経済的利点 標準治療に比べて
↓
ベネフィット >>> リスク
早期からの使用によって得られるベネフィットは大きい
適正使用により高齢者においてもベネフィットは大きい
糖尿病の治療目標達成を目指したSGLT2阻害剤の早期導入の重要性
~第一選択薬に求められる要件~
長期使用時の忍容性(特に高齢者)
優れた代謝改善効果
合併症抑制・延命・QOLを示唆するエビデンス
経済性
心腎代謝疾患治療におけるSGLT2阻害剤のポジショニング(私見)
適応 すべての2型糖尿病、心不全あるいは慢性腎臓病*
2型糖尿病の第一選択薬として推奨されるケース
全ての2型糖尿病(推奨されないケースのぞく)特にメタボタイプ(MASLD合併)
心血管疾患既往 心不全 腎機能障害の合併またはそれらのハイリスク患者では強く推奨される
推奨されないケース
食事や服薬の自己管理能力が極めて乏しい:認知症など
極端な炭水化物ダイエットをしている
極端にやせている(すでにサルコペニアが疑われる)
注意を要するケース
腎機能の著名低下例(eGFR<20)
性器・尿路感染症がある
利尿薬服用中 利尿薬の減量または中止を考慮する
HBA1C>10%でインスリン治療がなされていない
SGLT2阻害剤に期待される糖尿病治療薬の新たなパラダイム~病態解明・治療における貢献~
基礎
代謝や循環動態に及ぼす多彩な作用があきらかにされ、2型糖尿病/血管合併症の病態の進展(心、腎、代謝連関)メカニズムの解明に寄与した
臨床
治療目標達成を期待させる多くのエビデンスを提供し、糖尿病薬物治療のあり方を進歩させた
SGLT2阻害剤による早期介入
↓
患者の一生を見据えた治療




2026-09-29 17:52:03
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